丸付けをどうしていたか②
丸付けを放課後にしない。
授業に組み込んでいくための、私の処方箋を書いている。
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2 算数のスキル(ドリル)をどうしていたか
私が行っていた算数の授業は、分割法の授業である。
計算タイム(5分)―前時の復習タイム(5分)―本時(30分)―スキルタイム(5分)という4段階分割法。
私の最後の勤務校は、算数が苦手な子供たちが多数いたので、学校全体で算数の授業の最初の5分を「計算タイム」にしていた。
100マス計算を使っていた。
この分割法は、1分の時間さえも無駄にできないほどのものであった。
テンポ良くどんどん進んで行く授業。
最後のスキルタイムというのが、スキルを活用する時間になる。
このスキルは、子供のレベルに合わせて問題数を選択できるようになっていた。
①10問か5問か3問を選択する。
②3分で挑戦。
③答え合わせは、隣の人と交換。
④答えは教師が言う。
⑤間違い直し。
⑥教師に提出。(見ましたというハンコを押す)
①から⑥までを5分で行う。
⑥の教師への提出は、教師が出来映えを確認するためである。
そして、このスキルは、持ち帰らないで教師が保管する。
3 漢字スキルはどうしていたか
国語も3段階の分割法で行っていた。
音読タイム(5分)―漢字タイム(5分~10分)―本時(35分~40分)
漢字タイムは、あかねこ漢字スキルを使っていた。
指書き―なぞり書き―写し書き のパターン。
最初は慣れるまでに10分の時間が必要だが、慣れてくれば5分で3字の新出漢字を書くことができた。
書いたら、できた子供から教師のところへ来て、約束の印をもらう。
必ず確認をするようにした。
約束の印は、事前に次のように約束しておいた。
AAA(スリーA〇)…たいへんよくできている
AAA(スリーA)…よくできている。
AA(ツーA〇)…目標達成
AA(ツーA)…もうすこしがんばろう
このスキルも、持ち帰らないで教師が保管していた。
授業が始まる前に、スキル類は配付係が配付すると決められていた。
このあかねこ漢字スキルは、テストが間にあるのでそれを使っていけばだいたい漢字を覚えることができた。
しかし、経験的に言えば、それでも時間が経てば忘れ、なかなか全員が80%の漢字習得までにはいかなかった。
漢字習得には小刻みな繰り返しのテストが必要である。
学校では、週2回朝自習で、漢字練習の時間があったので、その2回を漢字テストの時間にしておいた。漢字テストのプリントを作っておいた。
その繰り返しで、クラスのほぼ全員が学期末テストに80点以上の点数をあげることができた。
★
3 書写ノート、習字の作品など
これらのものも、全部授業中に丸付け、掲示などをすますようにした。
だから、放課後に丸付けをすることは一切なかった。
放課後はどうしていたのか。
ほとんど教材研究と学級通信書き。そして、学校の分担の仕事。
もちろん教室で行った。
だから、勤務時間終了の5時過ぎにはいつも帰ることにしていた。
自宅ではほとんど学校の仕事をすることはなかった。
自分ための時間。家族のための時間。
これらの時間を生み出すために、仕事術が必要だったのである。
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