小森茂先生からの書評~「味噌汁・ご飯」授業本の書評~
実践国語研究の雑誌(6,7月号)に『日々がクラスが豊かになる「味噌汁・ご飯」授業 国語編』(明治図書)の書評が載る。
青山学院大学教授の小森茂先生。
国語教育を専門にしている先生なら誰でもが知っている先生。
かつて文科省の教科調査官をやられていたことがある。
★ ★ ★
美味しそうな書名である。それは、毎日食べたい栄養豊かなバランスの良い「日常授業」の喩えである。この「日常授業」とは、ますます増加する実践現場の多忙感、疲労感の中で、教師なら誰でもA毎日できる、B基礎的な学力保障ができる、C全員参加できる授業である。
本著は、第1章 新提案!教師を毎日元気にする「味噌汁・ご飯」授業/第2章 「味噌汁・ご飯」授業の「国語授業」づくり/第3章 「味噌汁・ご飯」授業のノート指導/第4章 「味噌汁・ご飯」授業の「一人研究授業}である。
筆者にとって、特に美味しいのは、①漢字指導(5分~10分)、②音読指導(本時の音読5分)③本時の指導(30分)の国語「分割授業」の割り切った提案である。確かに国語の基礎的な学力は「教科書をすらすら読めること」に尽きる。つまり、どうしても1時間の授業の中に「漢字指導」と「音読指導」が必要なのだ。追加するなら、毎日の読書タイムの実践である。
次に必須の授業技術としてのa指導言(発問・指示・説明)の区別とb指示ー確認の徹底である。これが不明になると、授業が揺れ動く。
さらに、誰でもできる「一人研究授業」(①月1回、自分の授業を録音する。②録音した授業を聞く。③我慢して最後まで聞く。④ねらいが達成されているか、無駄な言葉、口癖などのチェックをする」提案である。
自分の授業を自己点検するメタ認知力は、苦くもあるが美味しくもあり、実践力向上の”要“ である。
★ ★ ★
文科省の教科書調査官だった小森茂先生の指摘はずしりと重い。
「確かに国語の基礎的な学力は『教科書をすらすら読めること』に尽きる。つまり、どうしても1時間の授業の中に『漢字指導』と『音読指導』が必要なのだ」
と指摘されていることは特筆していい。
改めて、こういうところから国語教育を見直していかなければいけないのである。
「味噌汁・ご飯」授業は、こういう地点から発信している。
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