「味噌汁・ご飯」授業本の出版②~「ごちそう」授業 のこと~
「味噌汁・ご飯」授業と対比する授業として、私達は「ごちそう」授業 というネーミングを使ってきた。
今までの日本の「授業研究」の歴史は、「ごちそう」授業 を追求するものであったと言ったならば納得してもらえるのではないだろうか。どうであろうか。
「ごちそう」授業 とは、多くの時間をかけて教材研究をし、さまざまな準備をし、さまざまな授業技術を駆使して作り上げる授業である。
だから、「すごい!」と感嘆な声が飛び出してくるほどに卓越した授業が展開される。
(展開されない授業も多くあるが、…)
授業名人と言われてきた先生たちは、このような授業を公開されてきたのである。
今までこのような「ごちそう」授業 を自分もしてみたいと憧れて授業修業をしてきた先生たちは多くいたのである。
言うなれば、今までの「授業研究」の歴史は、憧れの授業を目指して積み重ねてきた歴史である。
憧れの「ごちそう」授業 とはどんな授業なのか。
①授業中に、がんがん多くの子供たちが討論をする授業。
②授業中に、多くの子供たちがどんどん発表する授業。
③授業中に、目を輝かせて子供たちが活動する授業。
④子供たちにきわめて高い学力保障ができる授業。 など
こういう授業になる。
今でも多くの先生たちが、こういう授業を目指して「教師修業」を繰り返していることであろう。
★
こういう「ごちそう」授業 を目指していくことに私達は批判しているわけではない。 むしろ、1年に1,2回はこうした「ごちそう」授業 を追求していく必要があると考えている。
「ごちそう」授業 は、どういう過程を経てできあがってくるのか。
一般的な過程を考えてみる。
①教材研究
②指導言((発問・指示・説明)
③指導案作成
④机間指導
⑤板書指導
⑥ノート指導
⑦立ち位置の確認
⑧音読指導
⑨授業のテンポ
⑩フォロー
⑪グループ活動のさせ方
⑫話し合いのさせ方
⑬発表のさせ方
⑭討論の技法 など
すぐれた実践家は、自分なりの方法論を持っていて、それを適用しているはずである。 また、上にあげたことは、その時だけのことではなく常時継続的に指導してきているはずである。
それでも一般的にこのような過程を経て、「ごちそう」授業 は作られてくる。
私達が「ごちそう」授業づくりを勧めるのは、これらの方法が自分の中で身についてくれば、瞬時に適用できる実践ができるようになってくるからである。
いわゆる授業の名人と言われている先生は、これらを瞬時に適用させて「日常授業」にも応用されているはずである。
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