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浅田真央さんはそこに気づいていただろうか~勝者とそれ以外の人を分けるのは?~

   浅田真央さんが、ショートで失敗し、次のフリーで見事に立ち直った演技をテレビで見た。
 それは、それは感動物の演技であった。
 それに涙した人たちは多くいたのではないだろうか。
 
 

  オリンピックという魔物。
 そこで、勝者と敗者はくっきりと分かれる。
 
 勝負事の残酷さは、それを際立たせる。
 

  何が勝者と敗者を分けるのか。
 
 ここにモントリオールオリンピックで射撃金メダリストのラニーバッシャムの言葉がある。
 彼は、ミュンヘンオリンピックで銀メダルに終わる。
 

  金メダルを期待されたミュンヘンでプレッシャーに潰され、銀メダルに終わった悔しさから精神との闘いが必要と痛感。
 
 

  しかし当時は精神を訓練する方法を教えるようなものはなく、オリンピックの金メダリストに直接やり方を聞いたり、いろいろな本を読み情報を集め集約し、スポーツの世界に「メンタルマネージメント」という理論・手法を最初に取り入れ、1976年のモントリオールオリンピックで金メダルを獲得したという経歴の持ち主。
 ★
 ラニーバッシャムは、勝者とそれ以外の人々を隔てるものについて、次のように答える。 
   ★ ★ ★
  世界最高の人々を相手に競技し、かつ教えてきた私の経験からいうと
 勝者とそれ以外の人々を隔てるものは、たった一つ・・・・
 「考え方」だけです。勝者は、考え方が他の人とは違うということです。
 私が知っている勝者たち全部に当てはまる回答はこれしかありません。
   ★ ★ ★

 ★
 私は赤坂真二先生の講座で、このラニーの言葉を知った。

 「考え方」が、勝者とそれ以外の人とを隔てる。

 実は、これと同じことを私の本に書いていたので、深く共感を覚えた。
 それもちょっと引用してみよう。

 ★ ★ ★
「 Q1 うまくいっている先生とそうでない先生との一番の違いは何ですか?」
という質問に答えた、私の回答である。

 うまくいく人とうまくいかない人がいます。
 楽しそうに教師生活をおくる人もいれば、いつも不平不満を口にして過ごす人がいますよね。
 その違いは、端的に言って、その人がその仕事をどのような「考え方」で行っているかどうかにかかっていると、私なら言い切ります。
 人は自分の「考え方」に合わせて「なりたい自分」になっていくものです。教師も同じ。その人の「考え方」に合わせて、なりたい「教師」になっていきます。
 …………  (『必ずクラスを立て直す教師の回復術』学陽書房)
 ★ ★ ★
 
 うまいこと私も言っている。(笑)
 ラニーと同じなのである。
  
 ★
 そうなのだ。この「考え方」がすべてに当てはまる。
 
 ただ闇雲に練習に励めば、それで金メダルが取れるなどということはない。
 

  浅田真央さんはそこに気づいていただろうか。
 

 

  教師だってそうである。
 初任者の先生が、クラスが荒れてどうにもならなくなったとき、周りは「子供がほんとうは好きではないんではないか?」「教師に向いていないのではないか!」というとんちんかんな見方をしてしまう。

 確かに人と関わることが嫌いならば、教師は向いていないであろう。
 だが、そんな人が教師を希望するはずはないではないか。

 教師という仕事が、そんなに難しい仕事だとは、私は思わない。

 クラスが荒れてどうにもならなくなったとき、初任者は、自分の努力不足を嘆き、ますます努力をしていく。真面目な人に多い。
 寝食をつぶして、教材研究をし、授業に打ち込んでいく。
 

  だが、ほとんどうまくいくことはない。
 それで教師を辞めていった例は、いくらもある。

 この初任者の「考え方」には、「うまくいかない」→「努力不足」→「努力しかない」という直線的な思考しかない。

 違うのだ。
 「やり方」がまずいだけである。
 
 ほとんど「子供との関わり方」に問題がある。
 学級を作っていく「学級づくり」の方法に問題がある。

  この「やり方」に躓いているからである。

  だが、このことを誰が教えていくのであろうか。
 初任者指導の最大の問題点は、ここにあるのである。

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コメント

野中先生のおっしゃる通りだと思います。僕は、教師に向いていない方は、残念ながらいらっしゃると思います。それも、熱心にセミナーなどに参加して努力する方の中にも、いらっしゃる。悲しいことですが。ただ、やり方が分からないために、どんどん落ち込んでいく先生には、「こうしたらいいんだよ」と、伝えてあげたい。ちゃんと土俵に乗ってほしい。そう思います。野中先生の意志を引き継いで、若い先生たちの力になれるようにできたらいいなと、思います。初任に限らず、若い先生方の指導に関わっていくことは、これから先に多くの子どもたちの幸せにつながることだと信じたいです。

投稿: 多賀一郎 | 2014年2月22日 (土) 07時32分

私も新採時代、学級を統率できず、授業もうまく行かず、「努力が足らないからだ」と日々嘆いていた一人です。そして、自分では努力を重ねたつもりでも、学級の実態は好転するどころか、ますます苦しくなっていきました。野中先生の「学級づくり3原則」や「仕事術」などに出会っていなければ、自分はどうなっていたか、考えるとゾッとします。今、教職7年目ですが、自分より若い先生の悩みを聞き、自分がまだまだわずかながら培ったものをアドバイスできる程度までにはなりました。
悩んでいる先生、困っている先生と接していて思うのは、野中先生のおっしゃる通り、自分を「努力不足だ」と嘆き、自分は「教職に向いているのだろうか」と暗い気持ちで日々を過ごしているということです。しかし、そういう先生ほど人一倍努力している、という逆説に接すると、「努力の方向がちがうだけなのだ」と痛感させられます。
学級での子どもとの関わりもそうですし、保護者との関わりもそうです。職員室内での人間関係においても、悩みを感じる若い先生は意外に多いのだろうと思います。
自分自身も、まだまだ学びながら、自分より若い先生の姿から多くを学んでいきたいです。

投稿: 佐藤玄輝 | 2014年2月23日 (日) 08時11分

多賀先生、佐藤先生、コメントありがとうございます。
公立教職員の病気離職率が、25歳以下と55歳以上がダントツに多いという傾向を現在示しています。55歳以上が多いというのは、変わっていく子供たちに変えていく柔軟さがないことが原因だと思われますが、問題は、25歳以下の若い先生たちのことです。
初任者研修がほとんど効果をあげておりません。若い先生を指導する先生たちが、間違った指導をしてしまっている例がいっぱいあります。
荒野に投げ出されている若い先生たちへの手助けが、今日ほど望まれていることはないのではないかとつくづく思ってしまいます。多賀先生、よろしくお願いしますよ。

投稿: 野中信行 | 2014年3月 2日 (日) 17時24分

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