ここに、今の教育の中心がある!
これだけはちゃんと伝えておかなくてはならないなあと思いつつ、ブログを書き出している。
この1ヶ月で、とても印象に残る本2冊読んだ。
印象に残ると書いているけど、かなり重要な本である。
★
1冊目は、「学校へ行く意味・休む意味」(日本図書センター 滝川一廣著)。
まったくどこにも、この本のことを取り上げていないのはどうしたことだろうと、私には思えた。
滝川一廣は、精神科医。私とまったく同い歳の団塊の世代。
この人の書くことにはずっと注目してきた。
今回、この本で戦後(もう死語になっている)の教育を完全に総括している。
視点は、不登校。
なぜ、学校がこのように疲弊していったのかをきちんと総括している。
ここからもう一度教育を見直さなくてはならない。
★
もう1冊は、「内田樹による内田樹」(株式会社140B 内田樹著)。
内田樹が自分の本を解説している本。
圧巻なのは、「先生がえらい」の解説。
現実の疲弊している教育の姿を、思うままに書いている。
こういうところがある。
「軍隊には『督戦隊』というものがあります。前線で戦況が悪化したときに、前線から兵士が逃げ出してくることがある。そのときに、彼らを銃で脅して前線に押し戻す仕事をする人たちです。逃げ出したら後方の味方に殺されるという恐怖によって、兵士たちは前線にとどまり絶望的な突撃を繰り返す。前にも敵、後ろにも敵。どうせ死ぬなら、味方に殺されるよりは敵に殺される方が『まだまし』だ、と。」
「今の日本で教育について語っている人たちはほぼ全員『督戦隊』マインドの人たちです。『前線』には立たない。政治家も教育行政官僚もメディアも、教育を語る人間のほとんどは、教員が現場から離脱したら撃ち殺そうと待ち構えている、まことに幻想的な光景です。前線で戦う兵士たちはどんどん疲弊し、死屍累々となっているときに、督戦隊だけはどんどん人数が増えて、意気軒昂になっている。想像してみて下さい。前線で戦う兵士よりも督戦隊の方が数が多い倒錯的な軍隊を。でも、今の日本の教育状況はまさにそういう化け物じみた姿になっているのです。」
まさにこの通り。よくぞ言ってくれたということである。
★
今何をしなければいけないか。
はっきりしている。
先生たちを元気にするのである。
子供たちを何とかしようなどというのは、二の次でいい。
私が「学級づくり」について具体的な方策を打ち出し、「授業づくり」について具体的な方策を打ち出しているのは、先生たちを元気するためである。
ここに今の教育の中心がある。
私はそのように考えている。
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