« 北海道教育委員会からの報告書を読んで | トップページ | 「学校教育の終わり」ということ(5)~「自慢づくり」のこと~ »

「学校教育の終わり」ということ(4)~学校を変革する~

   「3年学校」と言われている学校へ赴任したのは、あと7年で退職するという年であった。
 53歳になっていた。
 

 私は担任をしながら、そのまま定年を迎えようと思っていた。
 もはや管理職への道はなかった。
 

 「3年学校」というのは、3年しかその教師がいない、3年しか教師がもたないと言う意味である。
 3年がその学校へいなければいけない期限になっていた。
 

 この学校は、創立時からずっと荒れた学校として名をはせていて、どの先生も「今度O小学校へ行きます」と言うと、「えっ、大変だねえ!」と声が返ってきた。
 ★
 赴任したその日、始業式で異動してきた先生たちは、ずらりと前列に並んでいた。
 今までの先生たちはほんの数人。
 

 あとは、ほとんどが赴任した教師たちによって占められていた。
 

 始業式での子供たちの態度。
 ほとんど校長の話を聞けないで騒然としていた。
 

 これはやはり大変な学校へきたものだと痛感する。
 ★
 この日から退職までの7年間の闘いの日々が始まったのである。
 350名程度の子供たち。
 

 100名以上が就学援助の子供たち。
 100名以上が父子家庭、母子家庭で占められていた。
 

 だから、事務職が2名。
 ★
 前年度までは、その学校では「子供の思いを大切にする」「子供の発想を生かした行事作り」など子供を主人公にした改革が進められていた。
 

 運動会は、ほとんど代表委員会の子供たちが中心に、子供たちが考えた行事作りが進められていた。
 

 中心で進めていくのが、特活部。(体育部ではない)
 特活部の主任が私に当てられていたので、(教師生活で初めて特活部に所属していた)私が運動会を進めていく代表であった。
 

 これがまた大変なことであった。
 

 研究でも、市の総合の研究協力校になっていた。
 

 それでも前年度は、数クラスが学級崩壊をしていたと聞いていた。
 

 「子供の思いを大切にする」という試みが、空回りをしている。
 しばらくしてその思いを強く持つようになる。
 ★
 荒れた学校を立て直していくのに、まず何をするのか。
 私達には、森信三先生の次の提言がある。
  ★ ★ ★
  時を守り
  場を清め
  礼を正す
  これ現実界における再建の三大原理にして、いかなる時・処にも
  当てはまるべし。    (「一語千鈞」 致知出版社)
  ★ ★ ★
 「荒れている学校(学級)」は、「時」がめちゃくちゃになっている。
 日課表の時間が守られていない。
 授業時間がクラスごとにまちまち。
 先生たちの会議の時間なども守られていない。

 「荒れている学校(学級)」は、「場」が汚く、乱雑になっている。
 
 「荒れている学校(学級)」は、挨拶、礼儀、返事、言葉づかいが乱れている。

 ただ、この学校は、技術員さんの努力によって、学校の中がきれいに整えられていた。 草花も、きれいに咲き乱れていた。   

  まず、学校(学級)を立て直すためには、この「時」「場所」「礼儀、言葉づかい」を正していくことが必要である。
 

 私は「学校の土台づくり」と言っている。

   ★
 一介の平教師である私に何ができるのか。
 ただ、私が管理職を除けば一番の年配教師であるということだけであった。
 

 もう一つ、学校を立て直す手立ては、「高学年を落ち着かせる」という課題である。
 

 高学年なのである。
 低学年や中学年ではない。
 下学年は上の学年のマネをする。
 だから、高学年を落ち着かせることは鉄則である。

 私はとにかく5年生の学年に集中した。
 同学年の隣の先生は、初任の男性の先生。
 これは大変危険な賭である。
 

 4年生の時には、1クラスが学級崩壊になっていたのである。
 大変な子供たちである。
 

 だが、特別に優秀な初任者であった。
 ほとんど特別な手助けなくして、1年間を処していったわけである。
  ★
 この5年生を受け持ちながら、森信三先生の3つの課題の他に学校では、もう一つの課題が必要になるのだと痛感するできごとに出会う。(つづく)  
 

|
|

« 北海道教育委員会からの報告書を読んで | トップページ | 「学校教育の終わり」ということ(5)~「自慢づくり」のこと~ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/520860/57477216

この記事へのトラックバック一覧です: 「学校教育の終わり」ということ(4)~学校を変革する~:

« 北海道教育委員会からの報告書を読んで | トップページ | 「学校教育の終わり」ということ(5)~「自慢づくり」のこと~ »