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こうして教師を萎えさせ、亡国の教育を推進する

   26日に大阪の寝屋川へ行った。
 教育委員会での初任者向けのガイダンス(初任者講座)。
 
 

 おそらくこんな時期に初任者講座を設けている委員会は、ここだけであろう。
 最初は、愛知県小牧市の教育委員会が始めていったことである。
 

 初任者に辞令交付をする前に、初任者講座を設けて、始業式へ向けての準備をさせる試みである。
 寝屋川は、1ヶ月前に行い、十分な準備期間を確保させるという試みになる。
 ★
 今年の初任者65名。
 緊張した面持ちで座っていた。
 
 

 

 2時間30分びっしりと講座を行う。
 
 ところどころで笑いを入れるのだが、なかなか笑ってくれない。
 「ここは笑うところですよ!」とつい口にしてしまう。(笑)
 
 

 

 まだ辞令が出ていないのである。
 「あまり笑ってしまって……辞令が下りなかったらどうしよう…」と考えてしまったのかもしれない。
 
 

 

 4時でぴたりと終わる。
 ★
 この講座の中で、「叱る」場面を設けて、2人にその実演をさせる。
 最近は、初任者講座の定番にしている。
 
 

 

 とくに大阪は、例の体罰問題の発祥地であり、ぴりぴりしているはずである。
 私はあえて体罰はダメだが、叱ることを手控えるような教師になってはダメだというメッセージを送りたいと考えている。
 
 

 

 わざわざ学校教育法11条を持ち出す。     

 

 

 学校教育法<第11条>(懲戒)
校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の
 定めるところにより、学生、生徒及び児童に懲戒を加えることができる。
 ただし、体罰を加えることはできない。

 

 

 

 体罰はダメだが、「懲戒を加えることができる」ときちんと定められている。
 「叱ること」はきちんと認められている。
 当たり前のことである。
 

 

 きちんと叱ることができない教師は教師を続けられない。
 これも当然のことである。
 ★
 2/11日付けの日本教育新聞に、体罰把握の実態調査について書かれている。

 

  ★ ★ ★
  文部科学省の求めに応じて、体罰の実態把握に向けて、全国の教育委員会が
 独自の調査に乗り出している。このうち、神奈川県教委は、高校、特別支援学
 校、中等教育学校の児童・生徒に用紙を配り、体罰を振るった教職員の氏名を
 などを記入して、郵便で県教委宛に送ってもらう方式を採用。学校の目に触れ
 ることなく、児童・生徒の声が集まり始めた。
「教職員の大量処分につながる可能性がある」との声が上がる一方、学校と生徒の信頼関係を損ないかねないと批判も出ている。
    ★ ★ ★
 
 神奈川県教委が始めたことを先日、区P連の保護者の方からも聞いた。
 
 「先生、やんちゃたちがぐるになって『あの先生をやめさせようぜ』と調査書
  を書いて送ったということを聞きましたよ」

 

 今、こういうような調査書が何通も県教委などに送られてきているはずだ。
 指導主事がその学校へ電話し、その先生から話を聞きたいということになる。
 
 

 

 ほとんどがあること、ないことが書かれているはずだ。
 結局何もなかったとしても、その先生は落胆するはずである。
 
 

 

 すっかりやる気をなくしていく。
 その姿が目に見える気がする。
 ★
 文科省も、体罰をなくしたいという、いわゆる「善意」である。
 教育委員会も、それに応えて「善意」である。
 
 

 

 「このさい、先生たちの体罰を完全になくしていきたい!」
などと思っているのである。
 目の前のことしか見えなくなっている行政の人間がいる。
 
 

 

 やれやれ、この連中たちは「地獄への道は『善意』に敷きつめられている」ということをまったく知らないのである。
 ★
 学校教育の根幹はどこにあるのか。
 さまざまに人は言うであろう。
 
 

 

 でも、はっきりしていることがある。
 教師の教えを通して、ほとんどが実現していくことである。
 
 

 

 教師が「よし今日もがんばって教えよう」と意気込んで教室へ向かう、その姿勢を作り上げることが何よりも大切である。

 

 子供たちの教育の指針となる学習指導要領をきちんと実現していくのは、教えていく教師たちから始まる。

 

 どんなに学習指導要領が素晴らしいものになっていたとしても、それを教えていく教師たちが意欲がないとしたら、絵に描いた餅ではないか。

 

 そんな基本的なことが分かっていない。 
  分かっていないというより、そんなことを考えていないのであろう。

 

 こうして教師を萎えさせ、亡国の教育を推進している。
 
 
 
    

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

 全く同感です。教師を元気にさせない,やる気を失わせる対策ばかりが展開していて,私は義憤を感じています。
 教師の元気が子供たちを救うことを,教育行政を進める人達は分かっていません。結局は,自分の立場を守るために現場をしめつけるのです。学校現場がこのような考え方をすれば,子供たちが元気になりません。
 「機嫌良く」こそが,教師に求められます。その姿に触れて,子供たちは生きる力を養うのです。キャリヤ教育は、まず教師が元気な姿になり,子供たちが憧れることが先決です。
 私は,田舎町で教師を元気にさせるために,微力を尽くします。「味噌汁・ご飯」の研修会を十日町で開催したいと思った理由の一つです。
  堀先生のブログを見たら,8月18日(日)の研修会に参加できると書いてありました。「教師力ピラミッド」で,一講座をお願いしたいと思っています。先生のお考えを聞かせて下さい。

投稿: 庭野三省 | 2013年2月28日 (木) 20時37分

 TOSSを名乗っておるので、「叱る」ことについては、コメントしにくい点があります。
 しかし、超末端ですし、個人的見解として、言いたいことを言わせていただきます。
 
 「叱る」ことに躊躇するな、という野中先生のご意見、もっともです。
 「叱る」が行き過ぎて「体罰」になるのがまずいのです。
 適切な指導をしないと、子どもは悪いことを自覚できません。(確信犯もなかにはいますけど)
 
 適切な指導を「叱る」だけでとどまっている人がけっこういます。
 「叱っ」たなら、適切な行動を「教え」込む、できるようになったら(やろうとしたら、やろうという意識を持ったら)「ほめる」。そして「励まし続ける」
 「教えて、ほめる」「励まし続ける」 このバリエーションをどれだけ持てるかが、大事だと思います。

 
 TOSSの有段者やTOSSの意識の高い人(信奉者?)は、
「『他人にいちじるしく迷惑をかける行為を繰り返す時』『命にかかわるような危険な行為をした時』以外で、本気で叱るようなことはしない」
と考えています。
 意識としてはわかります。が、上記以外でも「いちじるしくなくても迷惑をかけて」いれば「それなりに声を出しますし、(私の精神状態によっては「叱る」に近い言動になる)「いくら言ってもやろうとしない、やろうとする意識が見えない」ときは当然叱ります。
 これは、野口先生の叱る3原則に近いと思います。
 また、TOSSの公式見解と私の意見が異なるところでもあります。

 もう1件述べたいことがありますが、後日にします。
 (こっちの方が本当はいいたいのです。)

投稿: TOSS超末端教師の個人的意見です。 | 2013年3月 5日 (火) 07時23分

 第2弾の投稿です。こちらが本題です。
 相当長文ですし、愚痴ばかりで読みたくなくなるかもしれません。
 ご理解とご了承の程、お願いします。

 教師を萎えさせる行為として、子どもへの指導が、何らかのスイッチのかけちがいで、保護者から市教委などへ連絡され、後で上司から“指導を食らう”ということがあります。
 20数年、そんなことは一度もなかったのに、学校を変わったとたん、2年連続でありました。
 いずれも、全体像をみていない(みれていない)子どもから親に伝わり、親がリークしたというパターンです。
 もちろん、指導には「表面上は」素直にしたがいましたが、終わった後、上司もいない、かつ話の分かる同僚の前で、「馬鹿野郎!!!!ふざけるな!!!!」と“大爆発”しました。とてもやってられなかったからです。
 

 やってられないのは3点。

 1点目は、なぜ直接学校に連絡がなかったのか。ということ。(これは推測になるし、本題と外れるので今回は述べません。ある程度年数がたってから、いずれ機会があれば述べたいです。)

 2点目は、(保護者の心配は分かると譲歩するけど、)「言葉の使い方がやや乱暴に感じた」=「言葉の暴力」=「体罰に直結しかねないと考えすぎる」。学校に対する信頼の薄さに唖然としました。
 しかも保護者は第三者で名乗りませんし、(はっきりいって卑怯者!!!!)こんな保護者がいると思うと、間に受ければ精神を病み、やる気をそぐだけです。“逆切れ”しないと私がどうかなりそうでした。
(学校の学力が全国平均より低い=発達凸凹(発達障害という言葉が支障があるとの指摘をきいたので、この言い方をします)の多い児童が多い=親もその傾向が相当ある=話が全面的に見えない=子どもの狭い視野の発言を真に受ける&非常識な行動に出る。という構図が見てとれます。)
(前任校&前々任校ではありえませんでした。発達凸凹の児童でも、少なくともどちらかの親が、どこかで常識的な言動をしていました。クレームでも学校や本人に話していただけたので、教師として反省し、次から気をつけようという気持ちになれました。同じ市内なのに、ずいぶんちがうのです。校風でしょう。)

 3点目は、指導した上司に対して。
「言葉の暴力にならぬように」「言葉に気をつけて」というのは、上司だから言うでしょう。指導する立場ですから。
それは分かるし、理屈としてはその通りだ。
 しかし、なぜそういう言動にならざるをえないのか、背景が分かっているのか??
 学級の中に、スクールカウンセラーにかけたい子が(30人台の学級で)10人程度おり、学級全体の半分以上が発達凸凹の疑いが極めて高い。発達凸凹までいかなくても、性格的に要注意の子もいる。それを広い意味の発達凸凹に数えたら、「まともな子」は一体何人いるのだ?
 そんな条件のもとでの、精神的プレッシャーはどれくらいすごいのかわかっているのか?CRTテストは国語・算数で両方とも全国平均に達した子は2ケタいなかったんですよ。
そういうクラスですよ。

 上司よ、そんなクラスの運営ができます???何なら3日間だけでも担任してみい!大変さがよ~~くわかるから!
 不遜ながら、私だからここでとどまれている。授業も落ち着いて受けている。  
 TOSSをはじめ、いろいろ教師修業をしてきた(今もしている)からね。
 この学級を、若年経験者や“我流教師”が指導したら、間違いなく学級崩壊しますよ。学年崩壊にもつながりますよ。他のクラスも似たような連中がいるんだから。
 ”普通の教師”でも一歩間違ったら相当危ない目に遭いますよ。
 
 「言葉づかいに気をつけて」「言葉の暴力に注意」って言うのはめちゃめちゃ簡単。素人でも言える。
 でも、それを意識しすぎて「子どもに丁寧すぎる接し方をする」とか「腫れ物に触るように接する」なんてやったら、横着坊主・横着娘がアドバルーンを上げて、一気に学級騒乱状態から学級崩壊へ!ですよ。

と言ってやりたい。
(全然学級の個々の児童の状態を見ていないし、見ようとする意識も感じられない。
 表面だけしか見ていない(ように感じてしまう)のに、上司としての指導。
 これでは、大爆発するしかないですよね?)

 野中先生は、行政サイドからのご指摘だったかと思います。
 学校内部も同様な場合があるのです。これでは、やる気を失ってしまいます。
 まさに「亡国の・・・・」にぴったりです。

 今までの上司は、そんなことは全くありませんでした。
 もちろん、程度の差はありますが、どこかで尊敬できる部分がありました。
 だから、今回のケースはレアなのだと信じたいです。

 仮にリークがあったとしても、2点目の思いだけですんだことでしょう。
 ここには投稿しない1点目の件、及び3点目についても、私の学級の実態を把握していたなら(把握しようと努力が見られたなら)こんなに不満をぶちまけません。
 3点目がなければ、1点目のこともなくなります。
 2点目だけのことなら、ここには投稿しません。
 保護者の問題だけですから。

 今の上司は「表面をとりつくろうだけ」「自分を守りたいだけ」というふうに見えます。
 本人はそういう気はないかもしれませんが、そう思われているのが大問題なのです。
 まあ、言ってもわからない人たちですので、本人たちには言いませんけど。
 まともに指摘して、恨みを買い、逆ギレされて、何か仕打ちを受けるのも馬鹿らしいですし。

 
 不機嫌な思いをさせる長文で、誠に申し訳ありません。
 でも、こういう思いをしている教師もいるのだ、ということが分かってもらえれば幸いです。

投稿: TOSS超末端教師の個人的意見です。 | 2013年3月 5日 (火) 23時47分

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