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石狩の花川小を訪問しました!

   1月10日から北海道へ向かった。
 行くときには、横浜は8℃。到着した札幌はマイナス8℃。
 
 この温度差はすごい。
 震え上がった。
  ★
 11日に、石狩市の花川小学校を訪問した。
 花川小は、学校力向上に関する総合実践事業の実践指定校7校のうちの1校。

 午前中に、学校の取り組みについて教頭先生からパワーポイントで説明を受ける。
  1年目での取り組みである。
 正直なところ、まだまだだと思っていた。

 ところが、ところがである。
 すばらしい実践が積み上げられていた。
  今年1年の実践ではない、今までの実践が重ねられていたのである。
 ★
 感心したのは、教育課程の中核に「できない」「分からない」子供たちへの手立てをどうするかが幾重にも込められていたことである。
 
 「学年別最低保障学力」が音読・漢字・計算に重点化して設定されている。
 いわゆる各学年ごとにどのくらいを目標に到達させるかを明確化してあることである。

 これだけでも設定している学校は珍しいことだが、これは建前ではない。
 そのための手立てがきちんと準備されている。

 学校では、「給食前補充指導」「放課後補充指導」「長期休業中補充指導」が行われる。
 
 また、学校ボランティアとして地域から学力向上を中心とした支援が行われている。
 地域の支援員の方が、学校へ来て、子供たちに「漢字検定」「音読検定」「かけ算九九」「家庭科裁縫」「リコーダー検定」などを行うのである。

 これにはびっくりした。
 この支援員さんたちは、子供たちの実情を把握し、学校の応援団になっていかれるはずである。
 ★
 学校全体での「学習規律」が確立されていて、学びの基本がはっきりされている。
 「話し方・聞き方」「ノートの書き方」「家庭学習のススメ」など。
 
 私も、講演の中で、この「学習規律」の必要を強調した。
 今までは、思い思いに学級でなされていたものである。
 
 あるクラスでは、中学年でシャーペンを使わせたりしていた。
 ところが、高学年になってシャーペンを禁止したら、子供たちにとって大きな不満になり、そのことでクラスがおかしくなるということを聞いたことがある。
 
 これは、学校全体での「学習規律」の問題になる。
 学校全体で決められることはきちんと決めていけば、このような問題は起こらない。

 ★
 2人の初任の先生からも話を聞いた。
 「クラスが楽しくて、楽しくて……」と話されていた。
 初任からこのような感想を聞けることは、なかなかない。
 1年目は、見通しがなく、霧の中を進むような思いになるはずである。
 それでも、このような感想を持てることは、支援されていた初任者指導の先生のおかげである。
 ★
 全ての経営の課題は、畢竟するところ、働く一人一人が仕事に打ち込める環境を作ることであり、それは仕事をする人たちが、その仕事は自分を求めていると感じられる状態を作り得るかどうかにかかっている。 
  
 

 学校経営は、一人一人の先生たちが子供たちの教育に打ち込める環境を作ること。
 このことである。
 
 

 先生たちが、子供たちがいる教室へ機嫌良くでかけていく状態を作り上げるかどうかにかかっている。
     
 
このシンプルな課題を学校経営の中核にいつも据えていくことである。

 ★
 釧路の遠矢小、北広島の大曲小、そして今回の石狩の花川小を回った。
 どこも先生たちが元気で、素晴らしい子供たちが育っていた。

 学校力向上の事業を通して、このように学校が伸びていく様子を見つめられることはとてもうれしいことである。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

石狩市立花川小学校教頭の佐藤です。この度の訪問では、とてもわかりやすく、そして元気がでるアドバイスをいただき、感謝申し上げます。
学校力向上に関する総合実践事業の実践指定校として、職員みんなでその使命を正面から受け止め、具値的な目標を設定し、子どもがわかるようにできるようにと日々実践を重ねてきました。しかし、それだけでは息切れしていまいます。本当にこれでいいのだろうかと不安になり、やがてモチベーションも低くなっていくでしょう。小さくても、ほんのわずかな成果でも成功体験を実感していくことが必要です。講演でお話になっていた「フリ、オチ、フォロー」のフォローが職員にも不可欠なのです。
野中先生のように著名な実践家に本校の取組をブログで認めていただいた。これは最高のフォローです。やる気と自信が出てきます。子どもの可能性を信じて、わかるまでできるまで寄り添い続ける気力となります。
すばらしいアドバイザーに出会えて本当によかったです。ありがとうございました。
来週から学校が始まります。職員一人一人が仕事に打ち込める環境をつくるため、私も笑顔で職員室に向かいます。

投稿: 佐藤辰彦 | 2013年1月14日 (月) 09時55分

野中先生が北海道の学力の向上のために来て下さっているということ、本当にありがたいと思います。道教委を見直しました。
が、なかなか野中先生の考え方が全道には広まっていない。指導主事のレベルまで浸透していないのです。発想の転換ができていない。
石狩、北広島、釧路はモデルケースなのでしょう。これが早く広められるといいと思っています。
10月末に、南宗谷で横藤先生をお招きして学習会をおこないました。織物理論による学級経営の基礎を若い先生に学んでもらおうと思ったのです。ありがたいことに大変大きな反響をいただきました。
いつかは、野中先生にも来ていたただければと思っています。

投稿: 沢口 智 | 2013年1月30日 (水) 11時02分

 沢口先生、コメントありがとうございます。
 南宗谷での橫藤先生の学習会のこと、橫藤先生から聞いておりました。
 私は、今まで旭川、釧路、北広島、石狩などで、今北海道が必要としている課題について
訴えてきました。
 学級づくりの大切さ、授業では「日常授業」への取り組みについて訴えています。
 私一人の訴えがどれほどの効果をあげるのかどうか分かりませんが、どの会場もものすごい手応えを感じます。
 微力ながら、また2013年度もしばしば北海道へ行きたいと願っております。
 沢口先生、お会いできることを楽しみにしております。

投稿: 野中信行 | 2013年1月30日 (水) 13時13分

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