「学校の終わり」が突きつけられる
7日、三島のZ会本部へ行く。
通信教育などで有名なZ会へ呼ばれての講演である。
私に何の話ができるのだろうか。
学校が今どのようになっているのかを話してほしいという要望であった。
集まってもらえたのは、主に通信教育の教材などを作っている方々。
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17:45からぴたりと始まる。
2時間。テンポ良く話を続ける。
こんなに熱心に聞いてもらえたことも珍しい。
仕事を終えての時間帯。
Z会のみなさんが、違った分野からも学ぼうという意欲があるのに驚く。
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カオス化する教育状況について話をする。
このまま行けば、多くの先生たちが普通に教室を成立させていくことが厳しくなる事態がやってくる。
そして、その次に「学校の終わり」が突きつけられる。
いろいろな事例を紹介しながら説明する。
危機を煽っていると思われることをできるだけ避けたいのだが、しかし事態は確実にその方向で進んでいる。
それを防止していくための文科省や国の施策にまったく期待できない。
Z会の皆さんもし~~~んとなられた。
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40数年前に、私は横浜で小学校の教師になった。
5年生の担任。
隣は、初任の女性の先生。
初任同士で5,6年と持ち上がり、卒業させた。
この頃は、初任2人が高学年を持つことなんて、珍しいことではなかった。
高学年の子供たちは落ち着いていて、別に問題化することはなかった。
学級崩壊の言葉もなかったし、そういう事例は聞いたこともなかった。
初任の教師が辞める事例も聞いたことがなかった。
あれから40数年後に、私は「学校の終わり」などということを言っている。
この40年の間に、徐々に徐々に、教育のあり方が壊れ、そして教室が壊れ、学校が壊れていった。
そして、このまま行けば、少しずつ確実に「学校の終わり」に近づいていく。
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唯一現場の学校や先生たちの頑張りが残されている。
そこに一縷の望みを、私はかけている。
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