荒れるクラスを回復する~その1~まだ大丈夫なのだ!~
6月も半ば、もうあと1ヶ月で夏休みを迎える。
そうは言っても、クラスが荒れ出している先生にとっては大変なことである。
先日も、東京の講座でクラスがひどい状態になってしまっているという先生と立ち話になり、学校の先生たちがもうなすすべもない状態に陥っているということらしい。
その場では何とも具体的な話ができなくて、メールで連絡してほしいと名刺を渡したところであった。(ぜひとも先生、連絡をくださいね)
異動して6年生担任だということ。
多分、その学校の先生たちは、今まで荒れまくった学年の担任をもつということを避けたので、その先生に担任が回ってきたのである。
こんな例は、今では当たり前になってしまった。
他の学校へ異動する先生で、高学年経験があったら必ず高学年へ回される。
とくに、荒れた学年の次の担任は、ほとんど異動してきた先生に回される。
その学校の先生たちが希望しないからである。
持たされた先生は、今までの経過を知らないし、子供たちもどんな先生かも知らない。 だから、ひどい状態のまま担任を引き受け、クラスも大変なことになる。
校長も、引き受け手がないから仕方なく異動してきた先生に担任を引き受けてもらうことになる。
学校が末期的症状に陥っている1つの現象である。
少なくとも30年前までは、そんなことはありえなかった。
ひどい学年の次は、実力のある先生が持つというのは当たり前だったのである。
異動してきた先生たちに、その学年を持たせていくという、そういうことはなかった。 それが今では当たり前になってしまっている。
★
さて、クラスの荒れにどのように立ち向かうのか。
まだ6月だ。
クラスが回復する道筋は十分に残されている。
ただ、どうしても必要なことは2つのこと。
①自分のクラスが荒れていることを自覚していること。
②その荒れを回復したいという強い願いがあること。
こんな常識的なことをあえて書いているのは、この2つが危うい先生がいるからである。
自分のクラスが荒れているという認識ができていない先生がいる。
これは初任者だけではなく、中堅やベテランにもいる。
周りからそのように言われて、そうなのかなと思っている先生がいる。
このような先生には、その荒れを回復したいと思う気持ちが希薄であるので、いろいろな助言が空回りしてしまう。
いよいよ授業ができない状態になって、あわてるのである。
★
最近では、私の講座では「クラスチェックシート」でクラスの状態をチェックしてもらうことになる。
QUのチェックシートが有名だが、私のチェックシートは簡単に1分間ぐらいでつけることができる。(私のブログにも紹介しておいたので、辿って見てほしい)
実力のある先生たちは、自分でチェック項目を持っているものである。
だが、ほとんどの先生たちは自分のクラスが荒れてくるとその本当の原因がどこにあるのか分からない。
目の前でうろちょろしているやんちゃ2,3人がクラスを荒らしているので、その対応に躍起になる。
実際にその2,3人からクラスの荒れが始まるのだが、その2,3人が大きなポイントを持っているかというとそうではない。
そこを勘違いする。
★
このブログで何回かに分けて、私が考える回復の手立てを紹介したい。
これも考え違いをしないでほしいのは、あくまでも私の手立ては一般論である。
クラスの問題は、子供たちの顔が一人一人違うように全部違う。
だから、ほんとうなら目の前の子供たちから出発しなければいけない。
だけど、そんな原則論を振りかざしても始まらない。
とにかく手を打たなければいけないからだ。
現場教師はよく失敗をする。
即座にその場で考えて、即座に判断し、即座に手を打たなければいけないことが数多くある。
うまくいく場合もある。失敗することもある。
でも、現場教師はとにかく行動しなければいけない。
その行動のためには、さまざまな手立てを知っておく方がいい。
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