クラスの荒れを回復する~その3 回復作戦① ~
教室の「空気」を統率する。
「統率する」という言葉は厳しい言葉だ。
しかし、この言葉が一番適切のような感じがする。
ただ、この言葉だけでは、厳しく教室を掌握していくというイメージが喚起される。
★
昨年全国を回りながら耳にしたことは、ベテランの先生たちの学級崩壊の事例だった。 ほとんどの事例が相変わらず厳しく子供たちをしつけていく、従来の手法で対処して子供たちに反発をくらい、クラスが壊れていくことである。
ほとんどが子供たちとの「関係づくり」の破綻である。
縦糸の張りすぎ。
横糸を張ったつもり。
中学校では、相変わらず怒鳴りつけて指導していく教師たちがいる。
このような指導の方法が、いま破綻をきたしていることに自覚的でなければいけない。
★
いまクラスが荒れているクラス。
「空気」の統率の回復作戦を開始したいという心境になる。
しかし、これは危険である。
まずは失敗しているのである。
とりあえずは、失敗している手法を止めなくてはならない。
どこが失敗しているのかを考える。
私なら、次のように言う。
原因追求を止めていくこと。
「原因追求」とは、次のようなこと。
①学級で目立っている2,3人のやんちゃたちを集中的に指導していく。
しょっちゅう叱る。
②いつも2,3人のやんちゃ対応で,クラスが自習になり、空白の時間ができる。
その積み重ねは、クラスを落ち着かなくさせ、ざわざわとする雰囲気を作っていく。
★
「原因追求」とは安易な方法である。
目の前で目立つやんちゃたちに、毎日対応している。
ちょろちょろしたり、おしゃべりしたり、ちょっかいを出したり、…。
何とかしなければいけないと躍起になる。
でも、毎日同じことの繰り返しで、効果はまったくない。
反対に、ますますひどくなる。
問題は、そのやんちゃたちだけでなく、他の子供たちへ広がっていくことなのだ。
★
もちろん、やんちゃたちのひどい行動は注意しなければいけない。
でも必要最低限にする。過剰に対応しない。
大切なのは、2,3人のやんちゃたちではない。
他の多くの子供たちなのである。
そこへ目を向けていくことなのだ。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 「自己流」で身に付けた力量で対応できなくなっている!(2019.03.16)
- 『教師1年目の教科書』が重版になる!(2019.03.13)
- 再び横浜野口塾のお知らせです(2019.03.10)
- つれづれなるままに~飛行機ができてきた~(2019.03.09)
- 『教師1年目の教科書』(学陽書房)が発売される(2019.03.05)
コメント