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「味噌汁・ご飯」授業の公開発表会を行う(1)

   京都の糸井先生がブログで次のようなことを書かれていた。
 「味噌汁・ご飯」授業についてである。
 
 △ △ △
 私は、野中先生の唱えていらっしゃる「味噌汁・ご飯の授業」というのは、
「自分にとっての骨格となる授業を身につける」ことだと考えています。

名人と呼ばれる方の授業は、きっと、いつでもそのようなレベルの授業なのだと思います。
その深い部分を理解せずに、その上っ面の部分だけを真似してしまうから、とってつけただけの授業になってしまうのではないかと思うのです。

自分にとっての日常の授業を見つけ出し、それを繰り返し、磨くこと・・・そのことが教師にとって大切なことなのだなあと、今さらですが、日々感じながら過ごしています。
 △ △ △

 ★
 確かに「自分にとっての骨格となる授業を身につける」というのはその通りだと思う。
 名人と呼ばれる先生方は、普通の授業でもそのようなレベルの授業をされているのも事実であろう。
 
 その先生方は自分なりに身につけた原理原則の方法論を持っておられるからである。
 普通の先生方はとてもマネができるものではない。
 ★
 私は、今までの「授業研究」は「ごちそう」授業づくりの時代だったのではないかと思っている。
 これは粗い、粗い規定であるが、そう思っている。
 
 子供たちがこぞって自分の意見を発表している。
 子供たち同士でさかんに討論をしている。先生が横やりを入れるのは何回かしかない。 子供たちが楽しそうに盛んに活動している。
 「楽しく、おもしろい授業」「分かる、できる授業」

  このような授業(私は「ごちそう」授業と言っている)を目指した「授業研究」であったのだと思う。
 このような授業に憧れて、こんな授業を作りたいと願ってきたのだと思う。
 向山洋一先生のクラスでの授業も2回見た。
 大森修先生のクラスでの授業も、2日に渡ってみた。
 伴一孝先生の飛び込み授業も見た。
 いずれもすばらしい授業だった。
 みんなが憧れる「ごちそう」授業だった。
 いや、これらの先生方だけではない。
 全国規模の研究大会をやっている学校は、おそらく「すごい!」と唸るような「ごちそう」授業を何人かの先生方は見せているはずである。
 
  ★
 だが、多くの普通の先生方は、このような授業はできない。私はとてもこんな授業はできないと思ってしまった。
 どんなにマネをしようとしても、まねできるものではない。
 でも、一部の先生方は彼等に憧れて実践を繰り返してきたはずである。(修業と言った) 研究授業を100回やらなければいけないなどの目安が出されたりもした。
 普通の先生ならば50年ぐらいかかる計算になる。(笑)
 
 ★
 多くの先生方は1回だけの研究授業は多くの教材研究をして臨んでいるが、日常の普通の授業は流しているだけのものであった。
 
 あまりにもその落差が大きすぎる。

 私は批判的にそのように言っているわけではない。
 現実は、教材研究の時間さえも満足に取れない。1時間さえも取れない。
 それよりも何よりも日々の行事や会議や研究会で疲弊しているのである。
 
 だから、日頃の授業はただしゃべり続けて流していく以外にないのである。

 「味噌汁・ご飯」授業は、この現実から出発したいと思った。

 「ごちそう」授業づくりとは、最初からベクトルが違うのである。

  ★
 最近は、「ごちそう」授業に憧れている先生たちも少なくなっている気がする。
 初任者指導で数校の学校を巡っての感じである。
 
 研究授業だけは何とかしたいという気持ちになるが、あとの授業はとにかく流していけばいいのだという感じである。

 だが、研究授業は数時間。1000時間以上は日常の授業なのである。

  1000時間以上をただ流していっていいのだろうか。
 いいはずはないのである。
 何よりも自分自身が不満足であり、気持ちがすっきりしないはずである。
 もうそれにも慣れきっている先生方も多いのだが…。
 
 ★
 「味噌汁・ご飯」授業は、1000時間以上の日常授業を相手にしたい。
 目指すことは、「授業するのがおもしろくなってきた!」と言える先生方が多くなること。
 教室での子供たちとの授業のやりとりが楽しくなってきたという先生方が多くなってほしいという願いなのである。
 願いは平凡。
 
 ★
 「ごちそう」授業を否定しているわけではない。
 1年に何回かはこれに挑戦しなければならない。
 本格的な教材研究をして、本格的な授業を目指していくことは当然必要なことだ。
 1年に何回か(正月とか、お誕生会とか、クリスマス会とか)「ごちそう」を出すのと同じだ。

 ★
 「味噌汁・ご飯」授業は、「ごちそう」授業とはベクトルが違う。
 だから、当然授業のスタイルも違ってくる。
 教材研究の仕方も違ってくる。
 指導案も違ってくる。(いつものあの指導案は、研究授業用の指導案なのだ)
 授業の展開も違ってくる。
 しかし、子供たちの学力保障はきちんとしたい。
 でも、70点の授業で十分。
 日常授業に多くを期待しない。
 
  ★
  「味噌汁・ご飯」授業・学級づくり研究会(非公開)で進めてきた研究が、いくらかのまとまりを見せている。
 
 ここらで一度公開の研究会を開いてみようということになった。

 6月30日(土)に横浜で行う。

 詳しくは、このブログでお知らせする。

 当日は、「味噌汁・ご飯」授業としての模擬授業(国語の物語文、説明文)を行う。
 興味がある方は参加してほしい。

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コメント

年間1000時間。

この一言に説得力を感じました。

ご飯と味噌汁の授業に賛成です。
これにお新香がつけばなお良し!

投稿: 駒井康弘 | 2012年5月13日 (日) 14時42分

「年間1000時間」の授業が相手だということ、「日々70点を目指す」ということ、そして何より「授業するのが楽しい」と実感できることに、「味噌汁・ご飯授業」の可能性を感じます。
教育現場は、子どもたちにものを教えるためには、十分に時間を確保できない、構造的にそうなってしまっています。この状況を憂いても仕方がないのですが、そうした中でも子どもたちの学力を育てなければなりません。
野中先生の「学級経営」に関わる大切な提言、そして「味噌汁・ご飯」の授業づくりは、これから教育現場で元気に生きていくためには欠かせないものになっていくと思います。
6月の研修会、ぜひ学ばせていただいたいです。

投稿: 佐藤玄輝 | 2012年5月13日 (日) 18時49分

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