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「学級経営力チェックリスト」(2)

 前回のブログに、「学級経営力」チェックリストを書いた。
 そのチェックリストの見方について次のように解説しておいた。

  △ △ △
 70点以上を取っていれば、クラスは順調。60点、50点ならば、×のところが修正の必要があるが、まあまあの段階。50点以下ならば要注意。
 今の段階は十分に修正がきくはずである。
 △ △ △
 ★
 問題は50点以下の学級をどうするかということになるが、その前にチェック項目について少し説明しておきたい。
 このチェック項目は、①から④までが教室の「空気」の統率ができているかのチェックになる。
「空気」の統率とは、教室に流れている雰囲気を担任がきちんと掌握しているかどうかということになる。
 この雰囲気をやんちゃたちに掌握されかかっているとしたら、4つの項目に✕や△がついているはずだ。
 とくに、③「子供たちは、担任に反発したりしていないか」や④「子供たちは、勝手におしゃべりや立ち歩きをしていないか」に「している」(✕)とつけられていたら、子供たちは担任との「関係づくり」がまずくなっていると考えていい。
 決め手は、①「子供たちは、担任の指示にすばやく反応しているか」になる。
 とくに「すばやく」できているかどうかにかかっている。
 ★
 教室の「時間」の統率は、⑤から⑩までになる。
 「時間」の統率とは、教室に流れる時間の流れつまり朝自習から終わりの会までの時間の流れがスムーズに進んでいるかということになる。
 ⑤「子供たちは、朝会できちんと並んで校長先生などの話を聞いているか」は学級が崩れていく兆候は真っ先にここに現れてくる項目。
 ⑥「朝自習は自分たちで静かに行っているか」は、学級が自分たちで行うことができる「集団」化の状況があるかどうかの項目。
 ⑥の状況があれば、一安心になる。
 ⑦から⑧はすべてに「スムーズ」という言葉がついているように、空白の時間やだらだらやギクシャクなどがないようにスムーズに進んでいるかどうかが決め手になる。
 ★
 教室は、「空気」と「時間」によって構成されている。
 2つとも見えないものであるが、重要な構成要素になる。
 この「空気」を統率するためには、担任と子供たちとの「関係づくり」が左右する。 「時間」の統率のためには、教室の「仕組みづくり」が左右する。
 私の「学級づくり」の3原則は、「関係づくり」「仕組みづくり」「集団づくり」になるが、1ヶ月の間はこの中の2つが大きな決め手になるのである。
 ★
 さて、50点以下の点数を取っている担任の先生へ対するアドバイスになる。
 今最も重要視しなければいけないテーマは、クラスが思うようにいかない、うまく回っていかない状況を途中でどう修正し、どう回復させていくかの視点をどのようにもつのかどうかである。
 だからこそ、私は2つの視点(「空気」と「時間」)からこの課題に迫っていこうとしている。
 ★
 さて、どうするか。
 チェック項目で③④に×がついたクラスである。
 1ヶ月でこの状況になるのは、主に初任のクラスに多い。 
  決め手は、早めに「仕切り直し」をする必要がある。
 そのことについては、明治図書メールマガジンの連載に書いているので、それを参考にしてほしい。

 http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/nonaka/?id=20120271

 ★
 問題は①②になる。
 もうすでにこの状況が気になる事態になっているのであれば、要注意。
 意外と担任は気づかないで過ごしてしまうものである。
 そして、手遅れになる。
 中堅やベテランのクラスで、いつも厳しく注意ばかりしているクラス。いわゆる「縦糸の張りすぎ」での子供たちの反発は、この1ヶ月では静かに潜行している。子供たち同士で目配せをしたり、だらだらしたりしているはずである。 
 こういう場合、次のようなことをやっていかなければいけない。

 ア、うるさくずっと叱っていく状況を止める。
 イ、問題追求を止める。
 ウ、フォローを多用する。

 うるさく叱っている子供はやんちゃ2,3人であろう。
 さまざまに出されてくる問題にしょっちゅう叱っている。問題追求である。
 だが、彼等と「横糸が張られていない」ので反発がある。でもまだ表面的には従っている。
 しかし、いずれ彼等が中心となって大きな反発になるはずである。
 だから、この時点で止めなくてはならない。
  中堅やベテランの学級崩壊は、ほとんどこんなところから始まっているのを知らなくてはならない。
 しょっちゅう叱ることを止めて、フォローを多用する。
 ちょっとでもうまくできたこと、きちんとしていることなどをおおいに認め、褒めていく。そこへベクトルを変えていかなければいけない。
 ★
 しかし、最も大切なことは、「担任の指示にすばやく反応できる」クラスにすることである。
 これができれば、「空気」の統率はできる。
 担任のリーダーシップにかかっている。
 ★
 「時間」の統率になる。
 ⑤から⑩。
 教室に流れている「時間」がスムーズに流れていくことがとても大事なことだ。
 ぎくしゃくしたり、空白の時間が多かったりすると、そのスムーズの時間が止まる。
 その積み重ねが教室の「時間」を壊していく。
 もし今の時点で×や△が多いのであれば、スムーズに行っていない原因をチェックする必要がある。
 その修正を早めに行うことである。
 たとえば、授業の始まりに日直に何回も「静かにしてください」と連呼させたりすることはないだろうか。
 時間のけじめをつけさせたいということだろうが、まったく無駄な時間になる。
 毎時間毎時間繰り返すことになる。
 そんなところにこだわりを持たないことだ。
 すっと授業を始めて、すぐに全体を授業に組み入れていくことだ。

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コメント

野中先生、こんにちは。連休に入り、ひとまず「3・7・30」の時間が終わりました。連休明けは「30」で繰り返し繰り返し指導してきたことを継続し、必要な修正を加えていくことになります。
先生の「学級経営力チェックリスト」の背景にある「時間」と「空気」。特に「空気」は、担任も子どもも意識的にならなければ目に見えないのにもかかわらず、決定的な影響力を持った要素です。初任や2、3年目の先生は、なおさら意識的になる必要があることだと思います。自分もかつて、時間と空気を統率できずに学級をほぼ崩壊させてしまいました(現在は何とか80点を取れています)。
今、私の学校にも初任や若手の先生がどんどん増えてきています。野中先生の学級経営力チェックリストを参考に、「この1ヶ月を振り返ってみたら」と、「空気」と「時間」の重要性と共に話題にさせていただいたところです。
若手教師なればこそ、早い段階で意識的になり、学級経営に生かしていくことが不可欠なのだと、自分の初任時代や若手の先生の姿を見て、改めて実感しています。

投稿: 佐藤玄輝 | 2012年5月 5日 (土) 15時45分

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