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PTA組織を根本的に問う必要がある!

   初任者のクラスで、ちょっとしたことで子供が軽い怪我をした。
 保健の先生に見てもらって、様子を見ましょうということになった。
 元気で、何の様子の変化もないので、親に連絡帳を書いて子供に渡した。
 その日の夜7:30に親から学校へ電話があった。
 苦情の電話である。
 かなり怒っている。
 次の日の1時間目にまた電話をするということで電話は切れたという。
 次の日は、初任者指導の先生に授業を見てもらって、初任者はその親の対応に当たったという。
 一日経って親の方も落ち着いていて、穏やかに対応できたという。
 ★
 こんな親が増えている。
 常識外れな親である。
 学校に電話がかかってきたのは、夜の7:30である。
 勤務時間の5時をかなり過ぎている。
 ちょうど初任者が学校へいて、対応している。
 これも常識外れである。
 また、次の日も1時間目に電話をしている。
 担任は授業中である。
 これも常識外れである。
 自分の都合だけを考えている。
 自分の子供のことだけを考えている。
 学校は、こんな親たちに振り回されている。
 ちょっとでもまずい対応や、毅然とした対応をしようものなら、すぐに教育委員会に電話をする。
 教育委員会も、だいたいこんな親に対して諫めるという方向にはいかない。
 苦情電話はものすごいのである。
 すぐに学校へ電話して、「収拾の方向でとにかくやれ」ということになる。
 収拾というのは、とにかく親に謝れということである。
 だから、学校は親の苦情がきそうなことには最初から抑制する。
 学校はこういう一部の親たちに振り回され、戦々恐々になっている。
 ★
 ありきたりな事例である。
 こんな事例に教師たちがどれほど泣かされ、苦しみ、そして休職に追い込まれ、退職していく。
 私の周りでもいくらでもこんな事例がころがっている。
 教師がきちんと意見を言え、公平な立場で判断してくれる場はない。
 ほとんどが泣き寝入りになる。
 どんなに教師の方が正しい判断をしていても、「早く謝れ!」ということになる。
 教師の方にまったく人権はない。
 ★
 先日、学級の最初の懇談会があった。
 ある学校では、ほとんど参加者がいない。
 最初の懇談会で、保護者に学級の方針を伝えようとしても、ほとんど保護者はいない。
 PTAの学級役員を決めるために、その日はほとんど参加しない。
 授業参観にはあれほどの人数がいたのに、潮が引くようにさあっと引き上げていく。
 参加したのは、前年度に役員をやった親など。
 役員を決められないので、「先生、保護者に電話をして決めて下さい!」となる。
 担任は大変だ。
 学期最初で、ちょっとの時間でも学級事務に回したい担任が延々と役員決めの電話をする。
 2,3日かかることがある。
 担任は拝み倒してやっと引き受けてもらう。
 何でこんなことをやらなければいけないのか。
 これほど役員になるのを嫌がっているのである。やめたらどうだろうか。
 ここでも、教師は毎年毎年こんなことをやって苦しんでいる。
 教師は黙々と従うだけだ。
 ★
 PTAという組織がある。
 教師も一応「T」として加わっている。
 だから、役員決めの電話対応をしなければいけない。
 この組織は、大きな組織だがほとんど実質的な機能がない。
 連合体で,大きな大会などを行っているが、学校で困っていることなどに対して何の助けにもならない。
 学校で困っている一部の親たちの苦情に対して、もっとPTAも積極的に加わり、諫める方向で機能していかなくては大変な事態なのである。
 私ははっきり言うが、このPTAは実質的にはほとんど意味がない組織である。
 任意団体なので、文科省も何も言わない。
 私は、もっと働きかけを強くすべきだと思っているが全然やらない。
 だから、心ある学校は、このPTAから「T」だけ脱退している。
 「P」だけで自立してやってほしいということになる。
 私は良い決断だと思う。
 先生たちがずいぶん助かる。
 また、ある学校は市や区のPTA連合から脱退することを始めている。
 そうすると、そこへ役員を派遣しなくていいことになり、無理矢理学級役員を決める必要がなくなるのである。
 これも良い決断だと思う。
 ★
 確かに、まだまだ多くのPTAがきちんと機能して活動している。
 それは知っている。
 しかし、この組織は実質的にはほとんど何の意味もない。
 野口芳宏先生は、「まず、根本、本質、原点を問う」と言われる。
 ここらできちんとPTAの組織のあり方を根本的に問い直していく時期がきていると私は考えている。
 

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コメント

私は、勤務時間を過ぎたら学校の電話は留守番電話に切り替えるべきだと考えています。命に関わる案件については、学校の緊急携帯電話を用意し、そこに掛ける。それだけで随分違うと考えています。

投稿: 池田修 | 2012年4月23日 (月) 20時46分

私も勤務時間が終わったら「本日の営業時間は終了いたしました。」
と流してほしいと思っています。しかし、6時過ぎに苦情電話がかかって
くるこの現実…何とかなりませんかねえ。

投稿: kiki | 2012年4月23日 (月) 23時07分

共働き家庭が増え、母子父子家庭も増えている中、従前のような
1人1回PTA役員をやるというというのは難しいですね。

広報やイベントは特に内容を精選し、人数を減らしていく必要がある
と思っています。

規約を変えれば良いと思いますが、なかなか変わらないのが規約です。

投稿: だいかく | 2012年4月24日 (火) 21時02分

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