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まだ修正はきくのだ~「仕切り直し」ということ

   教室での1週間が過ぎている。
 さて、教室の「空気」はどうなっているのだろうか。
 子供たちの緊張が解けて、教室がにぎやかになっていくと言われる。
 私は、「値踏み」の時間が終わって、子供たちが動き出すときだと言っている。
 1週間は子供たちにとって「値踏み」の時間だ。
 担任を子供たちが「値踏み」する時間。
 「この先生は厳しいか、甘いか」「宿題はどうするのか?」「給食はどのようにするのか?」……
 さまざまに担任の出方をチェックする時間。
 この間は、子供たちは静かにしている。
 どのように動いていいか、まだ判断できていないからだ。
 ★
 今でも大学で「子供は天使だ!」と教えられている先生がいる。
 そのために、「優しく、優しく」子供たちには接しなくてはならないと思い決め、そのように接して失敗する初任が後を絶たない。
 子供は、相手に合わせていかようにも態度を変える。(全部の子供ではないが…)
 甘いと分かればふざけた態度を取る。
 厳しいと分かればふざけた態度を抑える。
 これは決して否定することではなく、子供が持つエネルギーである。
 子供をあなどってはいけない。
 子供は言葉には出さないが、担任教師の「全体」を見抜いていく本能的なところがある。
 ★
 私は1週間は教室の「空気」を統率する時間だと主張している。
 「統率」というのは厳しい言葉だが、子供たちの「値踏み」に対するにはこの言葉が一番適切だと思っている。
 さて、1週間過ぎて、どうなったであろうか。
 にぎやかになっている。
 これは普通のクラスの状態である。
 ちゃんとしたけじめさえついていれば問題がない。
 ところが、クラスの雰囲気が「重く」なっているところがある。
 ベテランのクラスに多い。
 子供たちの顔が暗い。あまり笑いもない。
 担任は気づいていない。
 最初から「縦糸を張りすぎている」恐れがある。
「〇〇先生っていいなあ。1年間楽しそうにやれそうだ!」いう思いを持たせなかったのではないか。
 ただ、ただ、最初からぐっと締めていかなくてはならないという思いだけがある。
 そんなクラスは、暗くなる。
 もう縦糸を張っていくだけではクラスは成立しなくなっている現状を知らないのである。
 こんなベテランの教室が今次々に学級崩壊の憂き目にあっている。
 ★
 反面、にぎやかになりすぎて、立ち歩いたり、おしゃべりがひどくて、…という状態にもうなっているクラスがある。子供たちはもう担任の足元を見抜いている。
 初任者のクラスに多い。
 最初から「友達先生」になろうとしている。
「縦糸を張る」ことの意識がなく、ただ「横糸だけを張って」いる。
 子供たちとの「関係づくり」について学んできていない初任者は、だいたいこのようになっていく。
 ★
 すでにこうなっているクラスはどうすればいいのだろうか。
 教室の「空気」の統率に失敗していることになる。
 初任者指導の先生や学年主任の先生などに注意をされて、今度は注意、叱責、…が多くなる。始終注意だらけになる。
 これもよくある光景。
 勉強の始めに日直が「しずかにしてください!」と10度ぐらい連呼して、やっと勉強が始まるという光景だ。
 急に締めにかかっているわけである。
 しかし、担任の足元を見抜かれている。すぐにうまくいくわけはない。
 ★
 すぐに「仕切り直し」をする必要がある。
 とりあえず、次のことをすぐに取りかかる。

 ①教室の「時間」をスムーズにする。
 こんなクラスは必ず教室の「時間」がぐちゃぐちゃになる。
 もめ事が起きる。ケンカが起きる。…担任はそのたびにその解決に奔走する。だから教室に始終「空白」の時間ができる。これがますます教室をぐじゃぐじゃにする。
 もめごとやけんかの解決は、休み時間。
 そのように割り切って決まった授業や決まった時間はきちんとその通りに進めていく。 授業中、もめごとの関係者を集めて話を聞くなどの措置をとってはならない。
 勉強の始めも、日直に何度も連呼させない。一度や二度で、担任が「始めなさい」と声をかける。
 
 ②「原因追求」に奔走しない。
 目立つ子供は2,3人。
 その子供たちが中心になって教室を落ち着かなくさせている。
 担任は全面的にその2,3人にかかりきりになる。
 これが教室を落ち着かなくさせている「原因」だと思っているからだ。
 確かにその通り。見ればすぐ分かる。
 だから、かかりきりになる。
 他の子供たちは置いてきぼり。
 これが最悪の手立て。
 どうするか。
 見て見ぬふりができれば、しばらくそうする。
 まず、大切なのは8割の子供たちをきちんと落ち着いた勉強ができる状態にすることなのだ。
 ここで小うるさく、その2,3人にかかわらない。
 あまりにもひどかったら、すぐに管理職に相談する。
「自分が変えていくんだ」という気持ちにならないことが大切だ。 
 ★
 さて、「仕切り直し」になる。
 まず、子供たちに訴える。
「先生はこのクラスのことがとても大好きになっています。
 でも、ちょっと気になっているのは、勉強が始まっているのに立ち歩いたり、おしゃべりが多かったりしていることです。みんなで気持ちよく勉強をしていきたいと思います。
 だから、先生はぜひともこのことは直していきたいと思っています。
 みんなにも聞きます。
 このままでいいと思う人はいますか?
 直していきたいと思う人はいますか?  
 そうですね。直していきたいと思う人が多いですね。
 では、そうしていきましょうね。」
 ここまでを全員で確認する。
 直していきたいと手を挙げない子供もいると思うが、ほっといておく。
 そして、次のように訴える。
「先生は全員での目標をこのように作ってきました。

 勉強中は、立ち歩いたり、かんけいないおしゃべりをしないようにしよう

 この目標でこのクラスは取り組んでいくことでいいですか?
 じゃあ、今からこれで取り組みましょう」

 私が提起している「目標達成法」になる。
 毎日、終わりの会で達成している子供たちに手を挙げさせて数を確認していく。
 とりあえず、この目標で1週間ぐらい様子をみる。
 合格は、35人中32人以上。完璧主義ではいかない。
 最初は、合格しないかもしれない。
 でも、少しずつ数を増やしていけばいい。
 励まし、褒め、その数を増やしていくのである。
 担任も、大喜びしていく。
 クラスの子供たち同士で注意する場面があったら、多いに褒め称えていく。
  ★
 この「目標達成法」については「新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則」(明治図書 自著)にくわしい。新卒教師がどのように取り組んだかを書いている。
 問題が大きくならない間に、どのように「仕切り直し」をしていくかがこの時期のポイントになる。
 まだ始まったばかりだ。
 修正はすぐにきくのである。

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