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ここには、幻想がある!

   毎時間、校長から指導案を書けと言われて、鬱病になった臨任の先生のことを書いた。
 そうしたら、次のようなコメントがブログが載せられた。

 △ △ △
今週末のセミナーに参加する広島県の初任者です。
昨年,私も臨時採用で働いていましたが,国・算・社の指導案を毎回書けと言われ,潰されました。。ましてや学級も崩壊させてしまいましたが…。。今思えば,「指導案を書け」よりも授業を見せていただき,「こんな風にするんだよ」と言ってもらいたかった。。
今年は初任者として別な学校で働いていますが,週に2回ほど参観授業用の略案を書いています。また,「こうしたらよかった」「こうやっていてよかった」と指導をしてくださり,さらに他の先生の授業も見せていただき,勉強になりました。

初任者も場所によってはつぶされる人もいるようですが,臨時採用時に何枚も指導案を書いていたころより授業力は自分の中でついたと思います。

指導案至上主義は嫌ですね。あたたかい具体的な指導を求めます。
  △ △ △

 やはり、あるのだ。
 この先生も、学級崩壊をさせてしまっている。
 こうして潰されている先生たちがいるのだと、呆然としてしまう。
 ★
 ただ、この指導案を作らせる側にはその先生へのいじめがあるわけではない。
 そんなことはない。
 あるのは「善意」。
 「毎回指導案を作らせておけばクラスをちゃんとできるであろう」という「善意」の
指導である。
 悲しいほどの「善意」なのである。
 その「善意」は、どれほどその臨任の先生を苦しめ、辛い思いをさせていくか。
 その「善意」は、学級の子供たちにとってはかえって逆効果になっていくこと。
 そこへの想像力がまったく欠けている。
 ★
 ここには、「幻想」がある。
 「毎時間、ちゃんとした授業をやればクラスは落ち着くし、崩壊などの荒れは起こらない」という「幻想」である。
 多くの先生たちが、まだこの「幻想」にとらわれている。
 ★
 しかも、毎時間作らせるのは、あの「指導案」である。
 全国の学校で研究授業の時に作られる、あの「指導案」である。
 この指導案は、研究授業の時に作成される指導案なのである。
 毎時間の日常授業のために、こんな指導案を作って授業をしている先生なんてきっと
1人もいないだろう。
 あの指導案は、日常には耐えられない。
 だから、こんなものを毎時間作らされたら、これだけに時間を取られ、睡眠を削って集中しなくてはならない。
 そんなことより、子供たちとどのように関わり、学級の仕組みをどのように作ったり、……などの課題が山積しているのである。これを抜きに学級を経営していくことはできない。だが、指導案作りに全力を尽くし、これが後回しになる。
 学級がうまくいくはずはないのである。
 ただでさえ経験がない臨任の先生に、これは過酷だ。
 ★
 それでは毎時間の授業はどうするのか。いい加減でいいのか。
 そういうことになる。
 初任の先生たちは、赤刷りの指導書を片手に授業をしている場面を多く見た。
 そうでもしないと、日常をこなしていけないのである。
 ほんとうなら、指導書片手に授業をするというのはやめなくてはならない。
 私は37年間、ほとんどそんなことはしなかった。
 そんなことをしていると、指導書ばかりを見て、子供たちを見ないで授業をすることになりがちであるから。
 ★
 私の研究仲間の中で、話題になったことがある。
 「日常授業をこなしていく指導案がない」のである。
 今までの指導案は、研究授業用の指導案なのだ。
 そのことに気づいたのである。
 今までのような指導案ではなく、日常授業に耐えられる指導案を構想しなくてはならないと思う。
 私たちはすでに具体案を構想している。
 でも、まだまだ構想段階である。
 いずれ公開していきたいものだ。

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コメント

>「毎時間、ちゃんとした授業をやればクラスは落ち着くし、崩壊などの荒れは起こらない」という「幻想」である。
>多くの先生たちが、まだこの「幻想」にとらわれている。

昨年度私もそう主張する管理職につぶされました。
学級崩壊は、授業づくりさえしっかりすれば立て直せると言われて・・・。
しかし、まったく好転しませんでした。
そもそも、授業づくりがうまくいかなかったから学級崩壊したわけではありません!
学級経営がうまくいかなかったからなのです!
そこを汲み取ってほしかったな、と今しみじみ思っています。

投稿: しょうや | 2012年2月 1日 (水) 23時37分

 今回も個人的見解です。TOSSとは無関係ですのでよろしく。
 
 私が潰されたキッカケは、配慮しなかった「おばば」教師たちでしたが、指導案と「おばば」を読みかえれば私もぴったりあてはまります。
 学級づくりがうまくいかなかったのもそうです。
 ですが、尊敬できる先生方もいっぱいいました。
 
 私も来年度で24年目を迎えますが、まちがっても「おばば」にならないよう、そして尊敬できた先生方に一歩でも近づけるようにしたいです。
 もし、へんな「上司」や「おばば」などが若手に変なことをやってきたら、私の積年の恨みを込めて、撃退させます!!
 (問題発言なのは重々承知しています。それぐらい、20年たっても恨みは深いのです。)

投稿: TOSS末端教師 | 2012年2月 3日 (金) 00時00分

(別件です)
 指導案、大いに期待しています。
 TOSSインターネットランドやTOSS/法則化と似てくるかな?と思いますが、あまりにも奥行きが深いので、やはりコンパクトなものは必要です。
 みんなお金や時間があるわけではないので。(私も末端ですので・・・・)

投稿: TOSS末端教師 | 2012年2月 3日 (金) 00時03分

本当に…
「授業で勝負」を否定するつもりはありませんが、
土台となる学級づくりが一番大事なのに、そこを指導
できる管理職(またはそれに近い教員)の何と少ない
ことか…

投稿: kiki | 2012年2月 4日 (土) 08時54分

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