乗り越えるべき、いくつかのハードルがある!
「味噌汁・ご飯」授業・学級づくり研究会(非公開)を行った。
ぶっつけ本番の模擬授業である。初めての試み。
その場で教材が提起され、1時間の教材研究で1単元8時間の授業づくりをし、そのうちの3,4時間目を模擬授業にしようという試みである。
国語物語教材は、4年生の下(光村図書)から「初雪のふる日」(安房直子作)であった。新教材になる。
模擬授業をする先生は,2年目と3年目の先生。
1時間後に模擬授業は開始された。
2年目の先生は20分ぐらいで終わり。
3年目の先生は最初からギブアップ。指導書を最初に読み込んでしまい、なかなか授業づくりにまで到達できなかったということ。
ベテランの先生たちも、私も、8時間の授業を作ろうとすることで悪戦苦闘する。
★
初任の先生たちがこの単元を授業化しようとして、やはり指導書に目を通さなくてはならないだろう。
ところが、この光村の指導書は大変である。
何が大変かというと、とにかく読み込むのが難しい。ぎっしりと情報は埋まっているが、読み取るのに苦労する。勢い時間ばかりが経過する。
ベテランたちでも苦労するのに、ましてや初任者の先生たちは読み取れないのではないだろうか。
たとえば、第2次(3,4時)の本時の目標は次のようになっている。
〇登場人物の気持ちの変化や情景について読み取り、場面ごとに、自分の
読後感につながるところを見つけ出すことができる。
また、第2次(5時)の本時の目標は次のようになる。
〇心に残ったところや読後感につながっていそうだと思うところを、p117の
観点に着目して分類・整理し、読後感が生まれた理由について考えることができる。
この「本時の目標」で1時間の授業を想定することができるだろうか。
推測だが、これを作成した先生さえも、多分授業では無残なことになるのではないかと思われる。
ひどすぎる。
初任者などにはほとんど宇宙人の言葉のように響くに違いない。
★
どうしてこんな指導計画が、指導書に載っているのか。
私は以前から光村の指導書のひどさを指摘してきたが、話にならない。
初任者などは、この指導書だけが国語授業のより所なのだから、光村は考え直さなくてはならない。
私は、光村には多くの友人がいる。だから、この指摘はぜひとも届いてほしい。
光村図書をこのように指摘するのには理由がある。
比べて悪いのだが、東京書籍の指導書はよく作られている。
とにかく分かりやすい。
それでも初任者は読み込むのに苦労するであろうが、ベテランたちにはよく分かるのではないだろうか。
ごちゃごちゃと情報を詰め込んでいない。
必要なことだけをすっきりと指摘している。そこがいい。
★
1時間の教材研究とした。
小学校では、この時間が限界。国語だけでこれ以上の時間は取れないはずである。
だから、この時間でちゃんと教材研究をし、授業(日常授業)に移していける段取りを持ちたいわけである。
ただ、この研究会で方向ははっきり見えてきている。
何をしなければいけないのか鮮明になってきた段階である。
いくつかのハードルがある。
でも、このような行動を起こさなければそのハードルさえも見えてこなかったのである。
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