ああ、ネット依存症
「ネット依存」と聞いて心穏やかではない。
私のような機械音痴でも、しょっちゅうパソコンの前に座っているからである。
メールを見たり、インターネットを見たり、原稿を書いたり、…さまざま。
家にいるときは必ずこれらをやっている。
私もまた依存症状になっていないか心配になる。
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散歩をよくしている。
最近、散歩しながら気になるのは、散歩をしている母親たちのこと。
子供の手を引いたり、乳母車に子供を乗せたりしながら、手には携帯がある。
それを見ながら、あるいはメールをしながら歩いている。
こんなところまで携帯を持ち歩かなければならないのか不思議に思うのだが、これが「ネット依存」ということではないかと思ってみる。
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依存症は、行動のコントロールができなくなる症状である。
現実の生活より、ネットに重きをおくようになったら、要注意。
朝日新聞(夕刊)は、ネット依存について掲載している。
インターネット依存が社会問題化している韓国の学校で使われているチェックリストが載せてある。(携帯電話の使用も加えている)
①他にやることが多いときでもゲーム・インターネット・ケータイを使用してしま
う。
②ネットなどをしている間は自分にもっと自信がわいてくる。
③ネットなどできない生活は退屈で楽しくない。
④ネットなどできないと落ち着かずそわそわする。
⑤ネットなどをしているとき、誰かに邪魔されたらいらいらして腹が立つ。
⑥オフラインよりもオンラインの方が私を認めてくれる人が多い。
⑦ネットなどにお金をたくさん使うようになった。
⑧ネットなどを途中でやめたらまたやりたくなる。
2項目当てはまった人は要注意。3項目以上はかなりネットに依存している状態。4項目以上は依存症と言える。5項目以上は放っておいたら悪化する可能性があり、治療が必要。専門機関へいかなければいけない。
大変なことである。
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厚生労働省研究班が2008年、無作為に抽出した成人男女7500人に調査した結果をもとに、国内でネット依存傾向がある人は、約271万人と推計された。
久里浜アルコール症センター(神奈川県)の臨床心理士三原聡子さんは「未成年者も含めれば500万人に上る可能性がある」と話す。
これで思い出したことがあった。
現役時代のころ、家庭訪問などで中学生を持っている保護者の苦情をよく聞いた。
「先生、うちの子は勉強するときにもそばに携帯をおいてるし、お風呂にももって入るんですよ。」
これは依存症だったのだ。
でも、中高生でこんな子供はいっぱいいるにちがいない。
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ネット依存症の治療をしている成城墨岡クリニックを訪れた28歳の主婦は携帯電話を使って他人と交流しながら遊ぶ「ソーシャルゲーム」にのめり込んだ。家事や育児がおろそかになり、食事中にもゲームをするようになり、夫が相談に訪れたという。
こうしたケースも増えている。
墨岡クリニックの院長がまず訪ねるのは、食事のときに携帯電話をどこに置いているかだ。
「すぐ手が届く食卓に置いてあるのは危険信号です」
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治療はカウンセリング。
やめさせようと家族が取り上げると家庭内暴力に発展しかねない。
だから、まずは、家族が医療機関に相談し、本人に自覚を促すところから始める。
墨岡さんは、「プライベートでの使用が2時間におさまればいい」と話していると、朝日には書いてある。
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