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崩壊クラス立て直し記~こぼれ話~

 知り合いの親しいK校長先生に誘われて、横浜元町の居酒屋に行った。
 「崩壊クラス立て直し記」のA先生も誘ったということ。
 喜んでいった。
 この居酒屋の売りは、山形の「十四代」の酒が自由にお替わりできること。
 そんなことがあるのかと思いつつ、…しかしほんとうであった。
 ある知り合いの結婚式で山形へ行ったときも、この「十四代」は探してやっと飲めたという銘酒なのだ。
 地元でもなかなか飲めない代物。
 私が今まで飲んだ日本酒で一番おいしいのは、この「十四代」。
 何とも幸福な時間であった。
 次から次へとこんなに「十四代」を飲んだのは初めてであった。
 世の日本酒ファンにとってはたまらないことであろう。
 ★
 さて、A先生と久しぶりに出会ったのである。
 「立て直し記」当時の思い出をいろいろ聞かせてもらった。
 現役(非常勤だが)を続けておられるということ。
 うれしいことである。
 A先生によって救われている子供たちはいっぱいいるであろう。
 当時のことで次のようなエピソードを語られた。
 (このエピソードは、手紙で前にもらっていたものだ。)

 △ △ △
 ある日、B子が担任とつかみあいのバトルになって、いきなり学級文庫の本を手当たりしだいに投げはじめました。が、授業をしながらよく見ていると、人に向かってではなく、全部床に投げています。(いつでも飛び込めるようにしていましたが、これを見て大丈夫だと思いました。)
 すると今度は、黒板の方に来て、給食の白衣を次々クラスの子に向かって投げて、自分の気持ちを受けとって(受け止めて)ほしかったのですね。あぶなくはありませんが、ふくろのひもが誰かの目にあたってはいけませんので、そこで授業は終わりました。(10分ほど早く)
 B子は逃げるようにろう下に出て、早足で歩き始めました。私もそのあとを歩きます。B子は振り向いて、「ついて来ないでよ!」
「あ~、先生も同じ方向なんだヨネ…」
 あと少しで角を曲がるところで、とっさに彼女の手をムンズとつかんで
「ひとことだけ言うから聞きなさい」
(こう言ってみたものの本当は何を言うか全く浮かんでおらず…でも、ここで何か言わなければ…そんな気がしました。)

 B子は、私に叱られる、どなられると思って「はなしてーー」と必死でのがれようとしています。
 その時、私の中から(何も考えていなかったのに)
 自然に言葉がこぼれました。
「先生、B子さんのこと、好きだから。それだけ。」

 B子の体から、ふっと力が抜けて、
 うつむいて、そして……「ありがとう」。
      
  思いがけないB子のその素直な声と言葉に感動しました。
 彼女と何かがつながった……そんな思いがしました。
 
 そのあと廊下の鉢を二人でいじりながら、
「ねえ、何がいやなの?」
 B子は担任のことをいろいろ話します。
「そうかあ…」それ以上は立場上言えません。B子の気持ちを聞くだけです。
 B子は担任の不満を言っていました。でも、それだけ担任が好きだったのでしょうね。担任にちゃんと向き合ってほしかったのでしょうね。気持ちを分かってほしかったのでしょうね。
 
 その次の日からです。B子が脱走しないで落ち着いて授業に参加するようになったのは。
「 B子さん、今日はB子さんと勉強できて、先生うれしかった。ありがとう。
    明日もまた、みんなといっしょに勉強しようね。」
 そんなこともありました。
 △ △ △
  崩壊したクラスを立て直すときに起こったできごと。
 A先生は、このB子の話をしてくれた。
 ほんわかとあたたかい気持ちになった。

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