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はじめて鳥取に行きました!

   7日朝6:00にタクシーで新横浜に向かう。
 周りは、まだまだ真っ暗。
 さすがに朝は冷え込んでいる。
 これから鳥取のY小学校へ出かけるのである。
 新幹線で姫路まで。それから特急の白兎で鳥取へ。
 6時間の電車旅。
 ★
 11時57分に鳥取へ着く。
 辺り一面が雪化粧。
 「鳥取は雪国なのです」という言葉がぴったり。
 迎えに来ていただいた教頭先生の車で、Y小学校へ。
 田園の中にある小学校。
 運動場は、ずっと雪、雪、雪。
 もう1ヶ月続いている。
 ★
 5時間目、全クラスの授業を見せてもらう。
 2年前には、不安定になるクラスがあったらしい。
 先生たちが、一生懸命に子供たちに立ち向かっておられる様子が手に取るように分かる。
 落ち着いた子供たちの姿。
 ★
 2:30から2時間の(間に休憩をはさんで)講演。
 テーマは、「ことばの力を育てる学級経営」。
 ★
 話題の中で、いかに子供たちとコミュニケ-ションを図っていくかについて取り上げる。
 最初に、末期癌の患者の問いかけ「わたしはもうだめなのではないでしょうか」に、あなたならどう答えていくかを聞く。(これは末期医療の研究者によって作られたアンケートらしい)<「聴く」ことの力 鷲田清一著より>
 
 ①「そんなこと言わないで、もっと頑張りなさいよ」と励ます。
 ②「そんなこと心配しないでいいんですよ」と答える。
 ③「どうしてそんな気持ちになるの」と聞き返す。
 ④「これだけ痛みがあると、そんな気にもなるね」と同情を示す。
 ⑤「もうだめなんだ……とそんな気がするんですね」と返す。
 
 この調査をやった結果がある。
 精神科医を除く医師と医学生のほとんどは、①を選んだらしい。
 看護婦と看護学生の多くは、③を選んだそうだ。
 精神科医の多くは、⑤。
 これが実は正解である。
 患者の問いかけを繰り返すだけだが、これは「患者の言葉を確かに受け止めました」という応答なのだ。
 応答の言葉に意味性を込めようとしていない。
 ★
 私が子供たちのもめごとで適用してきた方法は、これに実に近い。
 「包み込み法」と名付けていた。
 もめごとになっているまず一人を呼んで、話を聞く。
 じっくりと話を聞く。
 なぜもめごとになっているかの理由のところどころで、「~~~というわけでケンカになったんだね」とまとめる
 そして、「たいへんだったね」「よく分かるよ」と同調を示す。
 最後に、「でも、このままでは毎日が大変だから、君がまずかったところはどこだろう?」「それじゃあ、それを○○さんに謝ろう」とまとめる。
 同じように、もめごとになっている相手にもそのようにまとめていく。
 そして、両者を会わせてケンカ両成敗。
 ケンカ両成敗にするのは、今後のためである。
 一方だけを悪いことにしていけば、うらみがどうしても残る。
 ★
 繰り返しと同調で、子供たちの気持ちを確かに受け止めたよと返していたことになる。
 効果的な成果をあげたのは、こういうことだったのである。
  ともすれば、私たちは「どうしてそんなことをしたの?」と問い詰め、「それはあなたが悪い」と非難を繰り返すことになる。
 応答に意味性を込めるのだ。
 しかし、子供は先生に受け入れてもらえていないと思う。
 どんなに自分が悪かったとしても、「悪いのは私だけじゃないもん」という自己弁護があるのである。
 その自己弁護が、先生への不信感を募らせていく。
 子供たち・生徒に総スカンを食っている先生は、この構造が分かっていない。
 ★
 その夜、Y小学校の先生たちが懇親会を開いてくれた。
 楽しい会だった。
 笑い、笑い、笑い転げた。
 こんなに笑った懇親会は初めてであった。
 先生たちが笑い合っている学校は大丈夫なのだ。
 幸せな一日。初めての鳥取。
 呼んでいただいて、ほんとに良かった。
 
 
 
 
 
 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

 野中先生、私も長いこと教員をしていますが、校内研修の余波が翌日にこれほどあったのは初めてです。これまでも、著名な大学の先生を校内研修にお迎えして話を聞いたことが何回もあります。県内の著名な実践家もしかりです。先生の講演の翌日の職員朝会での校長、教頭の話に始まり、休憩時、放課後の職員室では、子どもたちの対応、現実に絡めて先生の講演の中の言葉が飛び交っていました。それぞれに、意識して子どもたちに関わっていることを実感しました。私も、勿論、同様でした。本当にありがとうございました。

投稿: 長谷 | 2011年2月 9日 (水) 04時59分

毎日、野中先生のブログを楽しみにしています。職員に話す上でのヒントをたくさんいただいています。昨年は島根での講座、お世話になりました。ありがとうございました。

さて、今日のブログのテーマの件ですが、最近、私が力を入れて研修したり、また皆さんに広めようとしているものとピッタリ一致し、感激し、コメントを入れさせていただきました。

それは群馬の浅野良雄さんと言うカウンセラーが開発された「対話法」というものです。
私はその「日本対話法研究会」のメンバーの一人でもあります。

その概要は以下のようなものです。

相手の発した言葉に対して、我々が応答するスタイルは大きく分けて2通りあります。
①反応型応答
②確認型応答

①は相手の言葉に対して、自分の意見や疑問、批判、賛成、同情などを返すパターン。通常のやりとり。
②は、相手の言葉に込められた感情や思いを推測して確かめるパターン。「~ですね」「~だったんだね」

野中さんがここで示しておられる末期ガン患者のことばへの対応の①~④は反応型応答であり、⑤は確認型応答になります。

従来からコミュニケーションとして大事だと言われてきた「共感」とほぼ同じと考えていいと思います。

そして対話法では、どちらがいいというわけではなく、状況に応じて使い分けることが大切だと考えています。相手の状況が落ち込んでいたり、不安で一杯だったリ、怒っているようなものであれば、確認型応答で対応し、落ち着いたら反応型でこちらの意見を伝えます。

野中先生がここで紹介されておられる「包み込み法」という子どものトラブルへの介入はまさしく対話法の原則に基づいているもので、先生のご経験に裏付けていただいたような気がして嬉しくなりました。

私も教育センター在任時は、初任者研修等でこの確認型応答の大切さやトレーニングを講義や演習を通して行ってまいりました。受講者からは「非常に分かりやすい」「今までのカウンセリングの演習と違って、実際的だ」と好評でした。

野中先生の今日のブログに勇気づけられ、私も今後もこの確認型応答がコミュニケーションを円滑にしていく上で、またトラブルを解決する上でも役立つということを伝えてまいりたいと思います。

ありがとうございました。

投稿: 安部 | 2011年2月 9日 (水) 09時09分

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