« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »

2011年2月

地上戦が展開されている!

 新しく出した「新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則」(明治図書)が評判である。うれしいことだ。
 早速、北海道の堀先生や大野先生が書評をブログに掲載してくれている。
 うれしいことだ。
 堀先生は、「地上戦が展開されている」と評している。
 的確な我が意を得た評である。 
 
 ★
  <堀裕嗣先生のブログより>
学級づくり3原則
新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則

野中信行/明治図書/2011年3月

「新卒教師時代を生き抜く心得術60-やんちゃを味方にする日々の戦略」(明治図書/2007年3月)に続く、野中先生の「新卒時代を生き抜くシリーズ」である。野中先生から送っていただいた。

これは文句なく良い本である。何が良いかというとひと言でいえば「地上戦」が展開されているのである。初任者指導教諭として3年目、野中先生が初任者二人の学級経営を見ながら、何が問題か、本人が気づいていないことは何か、そして何をどのように指導すれば借り物でない本人の実践になるか、こうしたことを真剣に考えた末に生まれた、若手教師への指南書となっている。

思えば野中先生の処女作が出たのは2004年の1月。私は「困難な現場を生き抜く教師の仕事術」という書名にひかれて購入。著者紹介にあったメールアドレスを見て、すぐに連絡をとったのだった。その年の秋には石川晋といっしょに野中先生に会いに行って、野中先生の盟友原先生と4人でしこたま日本酒を飲んでべろべろになった。あれから6年近くが過ぎようとしているが、まさに隔世の感がある。

野中先生はその後、退職され、いまは初任者指導教諭のお立場である。ご自身の現役時代の実践と初任者指導教諭として再発見した実践のポイントとを見事に融合しての力作。力作というより、野中先生の危機感のあらわれと言ったほうが当たっているかもしれない。

本書でいう3原則は「縦糸・横糸」「3・7・30の原則」「群れから集団へ」である。野中先生をよく知っている方から見れば、どれもこれまで野中先生があちらこちらに書いてきたことばかりに感じられるかもしれない。 しかし、今回はその具体性が違う。特に使用上の注意にあたる〈但し書き〉が非常に多い。更にはSTEP1からSTEP6までの段階がかなり練られている。私も何度かお世話になっている佐保さんの企画だというが、さすが佐保さんというべきか、野中さんの良さをうまく引き出している。野中さんの立ち位置を鮮明に描き出している。

今回の野中本でぼくに響いてきたのは、なんといっても二人の初任者への観察を基盤にして、その弱さを徹底的に分析したところから出発していることである。それが単なる野中実践の報告ではなく、おそらくは同じような失敗をするであろう新卒教師たちのかゆいところに手の届く内容になっている。これは「買い」である。

新卒5年目くらいまでのこのブログの読者さんへ。必読書です。これを読めば、まだまだ間に合います。

<大野睦仁先生のブログより>
「新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則」
野中信行先生から著者謹呈をいただいた。『新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則』(明治図書)。

すぐ読ませてもらった。一気に読ませてもらった。

もう1冊の「新卒時代を生き抜く心得術60』と、内容はもちろん装丁も対になっている。この2冊を読めば、きっと落ち着いた学級ができあがると前書きにお書きになっていたが、その通りだと思う。

必読。特に若い先生へ…と言いたいところだが、私たち中堅にとっても、あらためて認識することがたくさん。

1冊目も、かなり具体的な場面を通して、野中流の学級づくり、授業づくりを提案されていたが、今回のご著書は、その提案をさらにシャープにしたものだ。

学級づくり、授業づくりを前著同様、提案されているのだが、今回は、取り上げている場面が限定されている。限定されている分、深く掘り下げて、段階を追って、ていねいに提案されている。

限定はしているが、ていねいにご提案されている分、違う場面になっても、何を大切にすべきが、何を考えるべきかがわかるようになっている。

つまり、明日の教室から生かせる実践群とその先生の哲学的なところの思考を刺激する主張がバランスよく盛り込まれているのだ。

これは、野中先生とご一緒に仕事をされた明治図書の方の構成、レイアウトの影響も大きいと思う。

もう1つ、初任者指導者という、教壇に立つ人間、学級をつくっていく人間を離れたところから見て、考えてきたことがまとめられていることがきっと大きく影響されているのだろう。だからこそ、取り上げる場面を限定でき、その場面はどの先生も共通する課題が現れてくる場面になっていた。

それから、新卒教師の成長モデルを通しての提案になっていることも大きい。提案(主張)がさらに重みが増す。

新卒教師を何とかしたい!学級を荒らさずに教壇に立ってほしい!という、ずっと変わらず持ち続けている熱い思いがこの本からも伝わってきます。

もう一度言いますが、必読です。野中先生が今日のブログでも言及していましたが、平凡で、当たり前のことだけど、でもこれをしっかりやり遂げることが難しいのです。

でも、難しいからこそ、これらを日常的に積み重ねていくことで「落ち着いた学級」が作り上げられていきます。本当にそうだと思います。この本は、その当たり前のことを日常的に積み重ねていくための実践、アイデア、刺激、哲学が詰まっています。

Silent Poets「Moment Scale」(youtube)

教師の器量として、一番の土台に、素直さや責任感、向上心などのスタンスがある。それがあって初めて、技術や手立てなどが積み上げられていく。

「どの教師も学級づくりは行う。しかし、私は、「学級システム」として学級はつくらなければならないと提唱する。ただ、当番を決め、係を決めていけばい、ほとんど学級づくりは、終了するという考え方ではない。学級のルールをつくり、それが教室のリズムになって、定着する必要がある。

「善い・悪い」という価値基準が、「快・不快」の価値基準へ

気軽に話せる関係をつくることは、子供と教師の関係づくりには大切なことだが、この気軽さが子どもの信頼を生むのではない。ここを誤解しないように。

時には「冗談を言っておもしろく」時には「厳しく毅然とした怖い感じ」の先生を
子供たちは信頼していくのである。

趣旨を伝える→手順を教える→繰り返し練習して、身につけさせる。

日常当番と係活動が一緒になっていると、当然きちんと毎日活動する子供とと毎日活動しない子供が出てくる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

奇跡的な快挙である!

   東京マラソンで、市民ランナー川内優輝さんが日本選手最高の3位に入り、世界選手権代表に内定した。
 これは奇跡的な快挙である。
 マラソンにくわしい人には、この快挙がどんなにすごいものかと分かっておられると思う。
 ここ何年も、日本の男子マラソンランナーで2時間8分台で走ったランナーはいない。
 久しぶりの8分台ランナーなのである。
 それが、1万メートルを29分2秒で走るランナーが成し遂げてしまっている。
 埼玉県の県立春日部高校の定時制事務職員。
 平日の練習は出勤前に近所の公園を2時間走るぐらいの練習。月に600キロぐらいしか走っていないらしい。
 プロの実業団ランナーたちは、どんな思いでこの快挙を聞いたのだろうか。
 ★
 今、実業団ランナーの中には、2時間10分を切れるランナーがいない。
 多分彼等は、一日に40キロぐらいを走り、月に1200キロぐらいの距離を走破している。
 きちんとした目標が設定され、メニューが決められ、管理栄養士によって食事も管理され、……全てが恵まれた環境の中で練習は行われている。
 今まで実業団でこうして行われるプロランナーの育て方は、世界にアピールするものであった。
 だが、そこで育っているランナーが、そこらの公園で走っている川内さんにあっさりと敗れてしまう。
 これは何であろうか。
 ★
 ここには大切な何かがある。
 川内優輝さんは、朝日新聞の「ひと」の欄で答えている。
「お金をもらって走るのではなく、遠征費などを自分で払ってやっている。本当に
 好きじゃないとできない。そこが実業団の選手とは違うと思う」
 川内さんは、「本当に好きじゃないとできない」と言っている。
 実業団ランナーは、好きとか嫌いとかということではなく、決められたシステムの中でただただ走るマシンになって、毎日のメニューをこなしているだけなのではないか。
 走っているのは、人間なのだという何かを忘れて去っているのではないか。
 そんなことを思う一日であった。
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

普通の教師であること

  東京の「明日の教室」。
 最終的には、82名の参加。
 学生31名、1年目の先生15人、2年目の先生9人、3年目の先生5人、4年以上先生その他の方22人という内訳である。
 ぎっしりと埋まった教室。私が動き回れるスペースはなかった。
 5時間の講座。
 私もがっくりと疲れたが、聞いている人たちも大変だったに違いない。
 ほんとにご苦労様でした。
 ★
 講座は、13の課題をそれぞれ設問形式にして展開した。
 たとえば、課題2 教師としての一番大切な条件とは何か?がある。
 4月から初任者となる学生の方々は、目先のことに追われているので、一番忘れがちになることだ。
 私は、「教師としての器量」として、まず第一にスタンス(仕事への姿勢・態度)<素直・責任感・向上心>をあげた。
 その上に、生活・資質(その人のキャラクター)が乗っかり、そしてその上にスキル(手立て・技術など)が乗ってくる。
 私が講座で展開したのは、最後のスキルの部分になる。
 そのスキルだけをいくら貯め込んでもどうなることでもない。
 ここを誤解する人が出てくる。
 この3つが備わって教師としての器量ができあがっていく。
 そのように私は思っている。
 大切なのは、土台となるスタンスなのである。
 ★
 私の講座に参加された方の中には、「野中は何か学級づくり・授業づくりのすごいノウハウを持っていて、それを教えてくれる」と思っていた方がいたのかもしれない。
 このように誤解する人が必ずいる。
 だが、どんな世界にもこんなノウハウはない。
 こんな時、いつも私はお菓子職人杉野英美を思い出す。
 「野中信行のブログ教師塾」(学事出版)に「当たり前を積み重ねると特別になる」として次のように書いている。
 ★
 その男の菓子は、本場フランスで「ほかのどこにもない菓子」と呼ばれる。
 パティシェ・杉野英美。15年前、日本人として初めて、世界の菓子職人の頂点に立った。それまで誰も見たこともない、まるで漆器のようなチョコレートのつや。何層にも折り重なった多彩な味わいのハーモーニー。舌の上でとろけて消えていくような食感。彼の菓子はすべてが新しかった。
 ……
 杉野は、若い頃、フランスのベルティエの菓子の虜になり、そこへの弟子入りを志願するが、断られ続け、あきらめずに3年とちょっと粘った末、ついに受け入れられた。
 杉野は、菓子作りの奥義を学べると思い、勇んで店に飛び込んだが当てが外れた。ベルティエは、特別な食材を使っていなかった。レシピも、料理学校のものとまったく同じだった。なのに、なぜ、あのような菓子が生まれるのか?
 しばらくたって気づいた。
 飾り付けのペリーは普通のもの。しかし、少しでも痛んでいればすべて取り除いていた。菓子をつけ込むお酒も、一滴たりとも残さずしみ込ませていた。ある日、若い職人が、菓子のほんの少しだけ焼きすぎた。ベルティエは声をあげた。「これは、お客に出せない」。その職人は、店から追い出された。完璧を求めるベルティエの厳しさを知る。
 どの作業も、おいしい菓子を作るためには、当たり前のこと。しかし、そのすべてを完璧に行っている店は、ここが初めてだった。
 「当たり前を積み重ねると特別になる」
 ★
 おそらく、教師の仕事も同じである。
 ただ、「特別になる」必要はない。
 平凡で、当たり前のことを日常的に積み重ねていくことが「落ち着いた学級」を作り上げる。
 その当たり前のことを日常的に積み重ねていこうとする姿勢が、スタンスになる。
 何か目立つ、特別なことを思いつき程度に行っても、子供たちに身に付いていくはずはないのである。 
 ★
 私は、教師生活37年間で特別な教師になろうと思ったことは一度もなかった。
 普通の平凡な教師であり続けたいと思い続けてきた。
 特別に素晴らしい授業づくりも夢見ることもなかった。
 素晴らしい学級づくりも夢見ることもなかった。
 普通の、そこそこの学級でいい。
 普通の、そこそこの授業でいい。
 そんなことを思っていた。
 そんな教師が、どうして本なんかを何冊も出しているのだと思われるであろう。
 私の本の内容を知っている人は、私が書いたものが特別な教師になるためのものではないことを分かっていただけると思う。
 今、「普通の教師」で居続けることができなくなっているのである。
 ある「武器」を身に付けないと「普通の教師」を続けられなくなっている。
 その武器とは、学級づくりの方法であり、授業づくりの方法であり、仕事術であり…
ということになっていく。
 だから、私は「普通の教師」が普通に身につけていく、さまざまな武器を本という形で問いかけているということになる。
 もっとすぐれた、特別な教師になりたいならば、私の本なんか読んではならない。(笑)
 当てが外れる。

 ★

 3月5日の京都「明日の教室」が、120名の参加を打ち出した。

 100名の枠を増やしている。

 私は粛々と講座を行う。
 
 
 

 
 
 

 
 

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

初任者講座のその後

   東京明日の教室は、74名の参加者でストップした。
 もうこれ以上は無理である。
 京都の明日の教室は、次のような措置をとられた。
 
 「参加者が定員に達しました。しかし、その後もキャンセルはないかなど、参加を求  める声が次々と届いております。

  着席で150人の会場であることを確認し、あと20人は大丈夫だと判断しました。
  80人を100人定員にして、追加募集を始めます。
  よろしくお願いいたします。」
 
 ところが、もうすでに96名の申し込みである。
 これだけの期待の講座である。
 私の荷がどっと重くなる。
  ★
 明治図書よりうれしい連絡がある。
「新卒教師時代を生き抜く心得術60」が11版になったという連絡。
 もう1万冊を超えていくのであろうか。
 ありがたい。ありがたい。
「新卒教師時代を生き抜く学級3原則」も少し早く発刊になる。
 私の元へ4冊だけ送られてくる。
 早速今日初任者へ手渡す。
 ピンクの表紙。
 ど派手である。
 心得術60の青い表紙も、明治では賛否半ばする状況だったらしい。
 今回はさらに派手である。
 私のたっての希望で、この色にしてもらった。
 多くの先生方に読んでほしい一冊である。  
 

| | コメント (1) | トラックバック (0)
|

勤務がない日は、「てっぱん」を見る!

   勤務がない日は、朝の8:00からNHKの連ドラ「てっぱん」を見る。
 ほのぼのとした気持ちにさせられる。
 私の知り合いは、毎日5回も見るという。(笑)
 どうしてそんなに見られるのかというと、BSで7:30からやっている。
 おそらく中高年が、惹きつけられるように見ている。
 この連ドラのテーマは、家族愛、隣人愛とでも言えるのではないだろうか。
 日本人がとうに失ってしまったこれらのテーマを執拗に描いていくことによって、私たちはその懐かしさに心を奪われる。
 ずっと昔、私たちは貧しくても、確かにこのような心を持っていたのである。
 ★
 先日、鳥取を訪れたとき、長谷博文先生から言われた。
「野中先生に一つ恨みがある。それは先生が紹介された佐伯泰英の時代小説を読み出したら止められず、教材研究がおろそかになる状態だ」と。
 長谷先生もはまってしまったのだ。
 私も連続物が発売されたら、飛んでいって買う。
 最近も、「酔いどれ小籐次留書」の「新春歌会」が出たので急いで買った。
 3日で読んでしまった。
 老化現象で最近本が読めず、ちょっと無理をするとすぐ左目が充血する。
 困ったもので、送ってもらった本もついつい読めずにいる。
 だが、この本だけは別である。
 だましだまし読んでしまう。
 これら一連の佐伯の本も、テーマにしているのは日常の中で展開される隣人愛とでもいったらいいのか。
 読み終わって、ほのぼのとした気持ちが残る。
 ★
 先日、横藤雅人先生から河井寛次郎展を見てきたという話を聞いた。
 河井に娘が尋ねている場面がテレビで放映されていたという。
 「人間がしあわせになるためにはどうしたらいいでしょうか?」という問いかけ。
 河井は答える。
 「自分の身の回りや足元にあるものを大切にすること」と。
 ★
 ふと思い出した。
 義父と義母の金婚式におくった言葉。
 
 …………
 とびきり教え方がうまかった教師章さん。
 いつも前へ前へと進んでいった勉強家春代さん。
 決して立派すぎず/決して無理をせず/しあわせはいつもいつも
 平凡な普通の生活にあることを教えてくれた50年
 ゆったりゆたかに/光を浴びながら過ごした50年
 そこにはいつもよろこびがこめられていた
 風に吹かれながら/生きていることのなつかしさに/ふと胸熱くなる
 そんな日があっていい/そしてなぜ胸熱くなるのか
 黙っていても分かってしまう二人
 二人の50年は私たちに多くのことを教えてくれる
 金婚式おめでとうございます
 ★
 あの日から何年が過ぎようとするのであろうか。
 もうこの世の人でない二人のことを思い出す一日である。
 
 

| | コメント (1) | トラックバック (0)
|

申し込みが止まらない状態である

   東京の明日の教室で、60名が満員になったので追加で10名だけ今年度初任者を受け付けようということになり募集したらあっというまに満杯になった。
 口コミで広がっているのであろうか。
 もう無理な状況である。
 京都の明日の教室も、80名の定員で2/20で78名になった。
 あと2週間もある中で、ほぼ定員に達しようとしている。
 京都は定員枠を広げるのであろうか。
 これは糸井先生、池田先生の判断による。
 ★
 これだけ教師になろうという方たちを不安になしているのであろう。
 講座に参加しようとして、参加できない方たちに対して何かの手立てを考えなければいけないのだと思う。
 まず、絶対に手にしてほしいのは、このブログでも紹介している「新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則」(2/24発刊 明治図書)である。
 講座は、この本に従って展開しようとしている。
 2人の初任者の実践も、この中に豊富に入れている。
 それから3/7発刊になる「必ずクラスがまとまる教師の成功術~学級を安定させる縦糸・横糸の関係づくり」(学陽書房 横藤雅人・野中信行著)もぜひ手に入れてほしいことである。
 縦糸・横糸の提唱者である横藤先生が、「縦糸を張る」「横糸を張る」ことの意味と実践をくわしく書かれている。
 私も、「縦糸を張る」ことの1つとして「3・7・30の法則」の具体的実践を載せている。
 始業式から1ヶ月で何をするのかをくわしく書いている。
 私は初任者がとにかく1年目を生き抜いてほしいという思いで必死である。
 

| | コメント (4) | トラックバック (0)
|

「教えること」から始まる!

   初任のクラスの4年生が、「10歳を祝う会」を行う。
 体育館で、さまざまな演し物。
 そこで、体育館に全員の子供たちの自画像を飾りたいという提案で、私に自画像の指導をしてもらえないかという。
 それぞれの組で、2時間の指導。
 酒井式の「触って描く自分の顔」の指導である。
 今回は、彩色をしないでコンテで描くだけの自画像。
 ★
 私が担任をして図工を指導をしていたときは、まず学期の始めにこの絵を描かせていくことから始めたものである。
 2月16日、17日の両日で、2クラスの指導。
 酒井式の描画法は、概念くだきを重視している。
 概念砕きの基本は、まず新鮮で、魅力的な課題を与えることが始まりである。
 だが、それだけでは不足する。
 子供が今持ち合わせている方法だけでは、どうしても解決できない課題をぶつけてやるのである。
 指導は、鼻→口→目→耳→顔の輪郭→髪の毛という順番。
 触りながら一つ一つ描いていく。
 子供たちは、描いていくうちに驚くのである。
 初めてこんな顔を描いているのである。
 興奮してきて、互いに見合い笑い合う。
 できあがった作品は、ほとんど変わりなく、「うまい」とか「へた」がなくなっている。
 ★
 担任が「この作品は、10歳を祝う会で体育館に飾ります」と言うと、
「え~~~~~~~~~~~~~~~」という大ブーイング。
 親たちがかけつけてくるのである。
 子供たちが私の方を振り向いて「野中先生もそれを知っていたの?」と聞く。
「そうだよ。素晴らしい作品だ!」
 描き上げた作品は、思いもよらない、想像を絶する顔なのである。
 ★
 子供たちは、漫画絵のお人形さんの顔しか描いたことがない。
 この概念をこわすというのは、大変なこと。
 徹底して「教えること」をしなければ概念はこわれない。
 「一人一人の思いを大切にして、自由にのびのびと描かせましょう」
 と口当たりのいい指導をしていると、結局漫画絵しか描かない。
 図工教育は、結局こうして子供が学校帰りに捨てて帰るような作品を作ってきたのではないか。  
 それは、「教えること」を避けてきたからである。
 教えないで、支援、支援と合唱してきた結果である。
「教えること」から始まるという当たり前の指導が、見直されてきているのは当然のことだ。
 

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

初任者のための2冊の本ができました!

Photo_4Photo  

 青い表紙とピンクの表紙。

 この2冊の本を出すことが1つの大きな目標だった。

 青い表紙の本は、3年前の本。

 もうすでに10版を重ねて、もうすぐ11版目になる。

 今回のピンクの表紙の本は、2月24日発刊の本。

 この2冊を読んで実践できれば初任者は1年目をなんとか生き抜けるに違いないと思って出版したものである。

 学級づくり・学級経営に悩んでいる先生方。

 この2冊を読んで、今の自分の実践を検討していただきたい。

 きっとヒントが見つかると確信している。

 このブログを読んでおられる先生方、初任者の先生や悩んでいる先生に薦めていただきたい。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

状況は、私たちの想定をはるかに超えている

   17日の段階で、東京の明日の教室の申し込みは、定員の60名に達した。
 佐瀬先生からの相談で、初任者に限りあと10名ほど受け付けようという連絡である。そのような告知がなされるはずである。
 京都の明日の教室は、17日の段階で申し込みが53名になった。
 告知して数日でこのようなことになっている。
 状況は、私たちの想定をはるかに超えている。
 
 ★
 山口の中村健一さんが、16日のブログのコメントに学級作りの大切さを強調されている。(ぜひ読んでほしい)
 奈良の土作先生も、「学級作りがきちんとできれば、授業はどうにでもなる」とブログに書かれていたことがある。
 同じことを中村先生も言われている。
 ものすごいクラスを作っているこれらの実践家たちが、このように強調していることがなかなか正系にならない。
 相変わらず、教育委員会のほとんどの講座が「授業づくり講座」なのである。
 教育委員会の指導主事の先生方、目を覚ましていただきたい。(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

私の講座は、徹底的にやります!

   15日は、初任者指導教諭の最後の研修会であった。
 教文センターに174名の指導教諭が全員集合。
 研修の報告があって、それを受けて近くにいる先生たちで5分間の話し合いをした。
 その話し合いの様子を会場の先生に報告してもらいましょうということになった。
 1人目の先生は、子供が心ときめく授業をしたいものだという報告。
 次に、私のところへふられてきた。
「初任者指導をはじめて3年目です。今年の初任者に強調したことは、学級づくり、学級経営でした。授業というより学級づくりを強調しました。初任者はとても落ち着いた学級を作り上げました。今年分かったのは、大切なのは学級づくりなのだということ。
それも4月の1ヶ月がとても重要なことが分かりました。ほとんど学級作りの80%がこの1ヶ月で決定します。私たちは今まで授業、授業と強調してきましたが、実は学級作りが土台になって、そこに授業がのっかってくるのだということが分かりました」
 このようなことを話した。
 司会者が、「学級経営がとても大切なことが分かったということでした」とまとめていた。
 多分、ほとんど通じなかったのだと思う。
「初任者は、確かに学級経営は大事だよな」「そうだね」で終わりであろう。
 ところが報告は、ほとんどすべてが授業研究の報告であった。
 私が、どれだけ初任者の出発は、学級作りに時間をさかなければいけないと口酸っぱく言っても、そのことの意味がほとんどの教師に伝わらない。
 委員会の研修担当の教師たちにも、ほとんど意味が分かっていないのだと思う。
 その証拠に、授業の指導ばかりをやっているのである。
 ★
 横浜は、737名の初任者。
 7,8割の初任者のクラスは荒れると言われている。
 今年は大丈夫だったのだろうか。   
 すでに私の親しい指導教諭の担当だった一人の初任者が9月に退職している。
 ★
 東京明日の教室の主宰者の佐瀬先生は、今日のメールで次のように書いている。

「とりあえず、HPでは60名まで募集したいと思います。
その後は、初任者に限定して追加募集をメールで受け付けようかと。
会場は机なしなら100名程度入れます。

京都もすでに30名を超えてますね。
野中理論の魅力もさることながら、教師を続けていくことに難しさや不安を感じている若手教師が多いことを改めて感じました。」

 佐瀬先生とは、当初東京では、とりあえず30名程度でじっくりやりましょうという打ち合わせであった。
 ところが、とんでもない事態である。
 京都は、告知して数日で30名を超えている。
 この現象は何であろうか。
 ★
 これは、佐瀬先生が「教師を続けていることに難しさや不安を感じている若手教師が多いこと」と言われていることなのであろう。
 もっと言うなら、ここに教育界のひずみが吹き出ているのである。
 だからこそ、切羽詰まった不安が渦巻いているのである。
 私のところに40歳代で教師になろうという2人の方から連絡をもらった。
 必死の思いが伝わってくる。
 もう後戻りはできないのである。
 だからこそ、私の講座も徹底的にやる。
 こういう人たちを途方にくれさせてはならない。
 
 
   

| | コメント (1) | トラックバック (0)
|

3月5日(土)の今年度初任研講座の業務連絡です

  3月5日(土)の今年度初任研講座の告知がされた。

 次のところで申し込みをしてほしい。

 http://kokucheese.com/event/index/8063/

 よろしくお願いします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

初任者のクラスが荒れる理由が、はっきり見えてきた!

  初任者指導の仕事を始めて3年目が過ぎようとしている。
 もしこの3年間がなければ、初任者のクラスが7、8割荒れていくというわけがほんとうには分からなかったのだと思う。
 現役の時には、2年目からはあんなにきちんと学級を経営できるようになるのに、1年目がどうしてあんなに荒れていったのだろうかとよく思ったものである。
 初任者も、周りも、「授業だ、授業だ」「教材研究だ、教材研究だ」と思っているが、私はその当時から学級経営に問題があると思い続けてきた。
 だが、初任者指導の仕事をやって、具体的な中身がようやく理解できたことになる。
 ★
 決め手は、1ヶ月。
 これはコメントつけてくれた中村先生も、そのように言っている。

 「クラスは軌道に乗るまでが勝負です。
 つまり、最初の1ヶ月、4月が勝負です。

 そのことを自覚していない若手が多い。
 教育委員会もそうです。
 でも、この1ヶ月の失敗を取り戻すのは、実は不可能ですからね。

 私の今からの講座のタイトルも、「最初1ヶ月がんばれば、残り11ヶ月楽できる」です。

 私も最初の1ヶ月は全力ですからね。
 それこそ、クラスが軌道に乗るまでは、毎日細かいメモ、分単位のスケジュールを作ってクラス作りをしています。

 その覚悟を若手に伝えるだけでも価値有りですね。

 全国の若手に、教師という仕事の素晴らしさを味わうまでがんばって欲しいです。
 やりがいのあるいい仕事ですからね。」
 ★
 初任者は、最初子供たちに嫌われたくないために、早く親しくなりたいと思っている。
 だから、仲良くなろうとする。子供たちの質問などへも一生懸命耳を傾ける。
 ここに落とし穴がある。
 最初の1ヶ月は、教師と生徒としての縦糸を張る作業がある。
 ここをほとんど意識していない。いや意識していても、なかなかそこへいけないという初任者の意識がある。
 最初の3日間は、私も横糸を張ることを意識するが、全体としては縦糸張りが優先される。
 私が担当した初任者は、「縦糸を張る」ことを怖いことだと語ってくれた。
 初任者にとって、「縦糸を張る」ことはかなりの「覚悟」が必要なのだ。
 ここに躊躇している初任者は、子供たちから見透かされる。
 彼等は、「値踏みの時間」を過ごしているのであるから。
 今度の担任は、怖いのか、優しいのか、給食はどうするのか、宿題はどうするのか、……と値踏みしている。
 それに合わせて、自分の態度を決定する。
 まず、やんちゃたちの数人がおしゃべりをしたり、うろうろしたりを始める。
 多くの子供が、担任はそのやんちゃたちにどのような対処をするのかを見ている。
 甘い対応をするとなると、そのやんちゃたちに呼応して同じようにだらだら、うろうろを始める。
 学級はだんだんうるさく、乱れてくる。
 5月頃だ。
 担任は、その様子に今までの対応から一転してうるさく叱りつけるようになる。
 その場は何とかなるが、同じことの繰り返し。
 そのうちに叱りつけることも効果がなくなる。
 いよいよ荒れが目立ってくる。
 ★
 子供たちは、担任の対応に合わせて行動をする。
 怖い先生だと思えば、行動を控える。
 甘いなと思えば、勝手な行動をとる。
 全部の子供ではないが、学級の2割の子供は2週間後にはこのような行動をとる。
 「子供は天使である」なんてとんでもない。
 相手に合わせて行動をするのが子供である。
 それは子供のエネルギーであると言っていい。
 ★
 要するに最初の1ヶ月で学級づくりの80パーセントが決まる。
 まさしくこの通りになる。
 初任者は、最初の1ヶ月に「縦糸を張る」ことができるようになることがまず全ての始まりになる。
 なぜ2年目の先生が、うまく学級を作れるようになるかというと、きちんと子供たちと距離をとって「教師すること」ができるようになるからである。
 ここのところが見えてきたのだ。
 初任者の先生を1年間見ていると、その様子がよく見える。
 教師らしくなっている。
 最初は、あんなに緊張しておそるおそるという感じだったのが、ずいぶん自信をもって子供たちに指示を出している。
 ★
 これから今年度初任者講座を持っていくが、まず教師としての「覚悟」をどのように持てるのかどうか、そこにかかっている。
  


 
 

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

業務連絡です

  「野中信行が答える若手教師のよくある悩み24」(黎明書房)を読んで問い合わせがかなりある。
 次のように書いたからである。

 「また、メールをいただければ、私の実践『3・7・30の法則』、初任の先生の学級や授業を見ながらまとめた『学級をきちんと成立させていく10ヵ条』『授業をきちんと成立させていく10ヵ条』を添付資料で送ります」

 Eメールを書いているが、ここには載せない。
 もし必要ならば、本に書いてあるEメールに連絡してほしい。
 添付で送ります。一太郎かワードかを書いてもらえばありがたい。
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

もう一度、今年度初任者指導講座をお知らせします

  勤務している学校で、最後の授業参観、懇談会が終わった。
 2年生の初任の先生は、音楽の授業で、一人一人にリコーダーの発表会を行っていた。
 4年生は、社会科で都道府県のマークをテレビに映し、それが何県のものかを当てるクイズ形式の授業をおこなっていた。
 授業参観が終わり、それぞれ初任者2人の教室に行き、保護者の方への挨拶をした。
 2人は、初任者としては実に満足すべきクラスを作り上げていた。
 2人の実践は、今回刊行される「新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則」(明治図書)に収めてある。(2月24日発刊の予定)

 Photo_2

 いわば3人で作り得た本になっている。
 私が助言したことが、この本の中に全て入っている。
 最後のまとめをこのような形で表し得たことは、最高のプレゼントになるに違いない。
 あと1ヶ月で現場を離れていく私としても、最高のまとめになったことになる。
 ★
 2月26日の東京明日の教室の今年度初任者講座の申し込みが好調である。
 5時間の講座である。
 今年度初任者にとっては、差し迫った課題になる。
 おそらく、このような差し迫った課題についてアプローチしている大学はないであろう。
 橘大学の池田修先生だけが、唯一「学級担任論」という講座で学生たちに迫っている。
 教育委員会の3つ(東京O区、大阪N市、愛知K市)のところから要請がある。
 これは、4月5日の始業式以前の講座である。
 この教育委員会は、勝負が始業式以前にあるという認識がある。
 大学がほとんど何も具体的な指導をしていない段階で、ここに勝負をかけようという認識は、実に正当なものであると私は思っている。
 今回担当した初任者には、事前に(4月2日)基本的な指導をし、そして給食と清掃の準備を一緒にした。
 このことはとても大きなことであったと、思っている。
 もし初任者が事前の準備をきちんとしないままクラスの活動を始めたならば、混乱は必至だ。
 どうするかを一々学年の主任の先生に相談して進めざる得ない。
 学年主任が一々相談にのってあげられる余裕があればいいが、ないところは悲惨だ。
 初任者は、自分の子供の頃の経験に頼る以外にない。
 だが、こんな経験でうまく進むはずはない。
 しょっちゅう立ち止まり、中断する。
 そのうちに、「先生、まえの学年の先生はこうしていました」「まえのクラスのやり方がいいよな」…などと子供たちが言うようになる。
 初任者は、この言葉に一番弱い。
 そこで、中途半端に前の学年のやりかたを挿入する。
 初任の先生の頼りなさが露呈し、その積み重ねが荒れを生むのである。
 このスムーズさが、学期はじめは大きな勝負なのだが、それができない。 
 そこで初任者は躓く。
 5月や6月から荒れてくるという意味は、こういうことである。
 ★
 4月の1ヶ月をスムーズに仕組みづくりができることは、初任者だけでなくクラスをもつ担任の大きな課題である。
 だが、それが大きな課題だと感じていない初任者は悲劇の始まりだ。
 子供たちと仲良く、元気に授業をしたり、遊んだりしていれば何とかなると思っている初任者は数ヶ月後に地獄を見ることになる。
 情熱さえあれば何とかなると思っている初任者はいるのである。
 教師の仕事がそんな簡単なはずはないのだ。
 ★
 もう一度、ここで知らせておきたい。
 関東地区の今年度初任者講座は、2月26日(土)の明日の教室で行う。
 
 
http://asunokyosi.exblog.jp/

 関西地区の今年度初任者講座は、3月5日(土)の明日の教室で行う。
 告知は、もう少し待ってほしい。

 http://ikedaosamu.cocolog-nifty.com/kokugogakkyuu/2006/08/post_1a64.html

 ここで告知される。

 ブログ以外に宣伝の方法がない。
 私の講座を受けるかどうかが、もしかしたら教師人生を変えるかもしれない。
 どうか口コミで宣伝してほしい。
 

| | コメント (3) | トラックバック (0)
|

はじめて鳥取に行きました!

   7日朝6:00にタクシーで新横浜に向かう。
 周りは、まだまだ真っ暗。
 さすがに朝は冷え込んでいる。
 これから鳥取のY小学校へ出かけるのである。
 新幹線で姫路まで。それから特急の白兎で鳥取へ。
 6時間の電車旅。
 ★
 11時57分に鳥取へ着く。
 辺り一面が雪化粧。
 「鳥取は雪国なのです」という言葉がぴったり。
 迎えに来ていただいた教頭先生の車で、Y小学校へ。
 田園の中にある小学校。
 運動場は、ずっと雪、雪、雪。
 もう1ヶ月続いている。
 ★
 5時間目、全クラスの授業を見せてもらう。
 2年前には、不安定になるクラスがあったらしい。
 先生たちが、一生懸命に子供たちに立ち向かっておられる様子が手に取るように分かる。
 落ち着いた子供たちの姿。
 ★
 2:30から2時間の(間に休憩をはさんで)講演。
 テーマは、「ことばの力を育てる学級経営」。
 ★
 話題の中で、いかに子供たちとコミュニケ-ションを図っていくかについて取り上げる。
 最初に、末期癌の患者の問いかけ「わたしはもうだめなのではないでしょうか」に、あなたならどう答えていくかを聞く。(これは末期医療の研究者によって作られたアンケートらしい)<「聴く」ことの力 鷲田清一著より>
 
 ①「そんなこと言わないで、もっと頑張りなさいよ」と励ます。
 ②「そんなこと心配しないでいいんですよ」と答える。
 ③「どうしてそんな気持ちになるの」と聞き返す。
 ④「これだけ痛みがあると、そんな気にもなるね」と同情を示す。
 ⑤「もうだめなんだ……とそんな気がするんですね」と返す。
 
 この調査をやった結果がある。
 精神科医を除く医師と医学生のほとんどは、①を選んだらしい。
 看護婦と看護学生の多くは、③を選んだそうだ。
 精神科医の多くは、⑤。
 これが実は正解である。
 患者の問いかけを繰り返すだけだが、これは「患者の言葉を確かに受け止めました」という応答なのだ。
 応答の言葉に意味性を込めようとしていない。
 ★
 私が子供たちのもめごとで適用してきた方法は、これに実に近い。
 「包み込み法」と名付けていた。
 もめごとになっているまず一人を呼んで、話を聞く。
 じっくりと話を聞く。
 なぜもめごとになっているかの理由のところどころで、「~~~というわけでケンカになったんだね」とまとめる
 そして、「たいへんだったね」「よく分かるよ」と同調を示す。
 最後に、「でも、このままでは毎日が大変だから、君がまずかったところはどこだろう?」「それじゃあ、それを○○さんに謝ろう」とまとめる。
 同じように、もめごとになっている相手にもそのようにまとめていく。
 そして、両者を会わせてケンカ両成敗。
 ケンカ両成敗にするのは、今後のためである。
 一方だけを悪いことにしていけば、うらみがどうしても残る。
 ★
 繰り返しと同調で、子供たちの気持ちを確かに受け止めたよと返していたことになる。
 効果的な成果をあげたのは、こういうことだったのである。
  ともすれば、私たちは「どうしてそんなことをしたの?」と問い詰め、「それはあなたが悪い」と非難を繰り返すことになる。
 応答に意味性を込めるのだ。
 しかし、子供は先生に受け入れてもらえていないと思う。
 どんなに自分が悪かったとしても、「悪いのは私だけじゃないもん」という自己弁護があるのである。
 その自己弁護が、先生への不信感を募らせていく。
 子供たち・生徒に総スカンを食っている先生は、この構造が分かっていない。
 ★
 その夜、Y小学校の先生たちが懇親会を開いてくれた。
 楽しい会だった。
 笑い、笑い、笑い転げた。
 こんなに笑った懇親会は初めてであった。
 先生たちが笑い合っている学校は大丈夫なのだ。
 幸せな一日。初めての鳥取。
 呼んでいただいて、ほんとに良かった。
 
 
 
 
 
 

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

コメントありがとうございます。

  「夫婦円満になる魔法の言葉」に3人のコメントがついた。
 いずれも私の親しい人ばかりである。
 springさんのブログはぜひとも読んでほしい。
 家族で、「そうだね」という相づちが行われていたのである。
 michikoさんは、当事者の新婦である。
 結婚して横浜から静岡へ転任していったが、横浜の教育界は、また貴重な人材を失ったことになる。
 吉見さん夫婦とは、明日の教室で知り合い、それ以来の付き合いである。
 二人は結婚して今横浜に住んでいる。
 ★
 いいお話です。
ふっと身の周りのことが浮かんで、思いついたことを書いてみました。
全国的には、きっと様々なことばがあるだろうということにも思いをはせました。
http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/3662c108f40f34d21283b703b880b88b

投稿: spring |

本当にありがとうございました。
楽しんでもらえてよかったです。
でも、私としては、先生の話術が勉強になりました。
どんなときでも、野中節は最高です。

投稿: michiko |

お久しぶりです。去年、野中先生から「そげですね」のお話を伺って以来、我が家では頻繁に使われる言葉です。
東京分校でお会い出来るのを楽しみにしています。

投稿: 吉見志奈子 |
 ★
 私が「そうだね」という言葉を得たのは、「『聴く』ことの力」(阪急コミュニケーションズ 鷲田清一)という本の影響である。
 鷲田さんは、臨床哲学という聞き慣れない新しい哲学領域を設定して、果敢に挑戦されている。第3回桑原武夫学芸賞受賞の本でもある。 
  ちょっと難しい本だが、実に刺激的な本だ。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

今年度初任者講座のテーマは、このようなものです!

   2月26日の東京「明日の教室」から立て続けに今年度初任者講座を開いていく。
 私も全力を尽くして、この講座に当たっていく。
 この講座で、設定していくテーマは、次のようなものになる。

 1 なぜ、教師を志望したのか?
      教師としての喜び、楽しさ、おもしろさとは何か?
 
 2 教師としての一番大切な条件とは何か?

 3 初任の学級七、八割が荒れていくのはなぜか?
 
 4 学期の最初、子供たちはどのように動くのか?

 5 初任者が最初に陥っていく行動は、どんなものか?

 6 「落ち着いた学級」を作り上げる一番大切な条件とは何か?

 7 学級を作るときに一番注意することは何か?

 8 初任者が、子供たちと関係づくりをするときよく失敗することは何か?

 9 どこのクラスにも、学級の雰囲気を乱していくやんちゃが2,3人いる。
      彼等にはどんな対応をしていったらいいか?

10 学級の仕組みを作るために、もっとも大切にすることは何か?

11 学級を「群れ」から「集団」へ変えていく手立てとは何か?

12 授業をしていくのに、まずどんなことから始めていったらいいのか?

13 どうしても身に付けるべき基本の授業スキルにはどんなものがあるのだろうか?  

 どうしても初任者に伝えておかなくてはならないテーマである。
 初任者は、これらのテーマをきちんと身に付けておいてほしいのである。 

| | コメント (1) | トラックバック (0)
|

« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »