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新潟の十日町に行く

 23日、24日と新潟の十日町に行った。
 十日町町立東小学校の校長庭野三省先生からの依頼による「妻有研修総会」での講演であった。
 北海道の堀裕嗣先生と私で、それぞれ1時間の講演を行った。
 堀先生が、「今の中学校現場での私の仕事術」というテーマ、私が、「後輩への熱いメッセージ 私の仕事術」というテーマである。
 ★
 23日の昼頃に十日町に着くと、十日町駅に、庭野先生と堀先生。堀先生とは、5月以来。庭野先生とは、初めてお会いする。電話や手紙でのやりとりは、何度もあるのだが、会うのは初めてなのだ。
 今回、庭野先生とお会いするというのが、大きな私の目的であった。
 私は、庭野先生の大ファンである。
 庭野先生を東北の「巨人」と思っている。
 西の「巨人」は、太郎生小学校だった中林校長がいる。
 校長便りをほぼ日刊として出されている。
 その書きぶりに圧倒される。
 なんともその凄まじさは、並ではない。
 ★
 十日町はどんよりした雲から、雨がこぼれていた。
 「いつもこんな天気ですか?」
と聞くと、「そうなんですよ。もうすぐ雪が降ってきます」と。

 雪の十日町。有名である。
 私は、一度学生時代に九州の佐賀から、こちらに来たことがある。
 自治会をやっていたので、日教組の教研集会に派遣されてやってきたのである。
 そして、最後の日に、スキーを教えてもらった。
 「それは十日町ではなく、六日町でしょう」
ということ。雪が、窓を越えて降り積もっていた。
 44年前のことになる。
 ★
 私の提案は、学級づくりについてのこと。
 その提案の中で、「読み聞かせ」の話をした。
 私がずっと子供たちに話をすることを得意にしてきた経緯についてである。
 小学校の3年生のとき、担任の先生の病休で、隣のクラスの小林先生に話をしてもらったこと。その話のおもしろさに魅了されたこと。
 教師になって、小林先生みたいに話をする先生になろうと、読み聞かせを始めたこと。
 3年の担任の先生のことはほとんど思い出すことはないが、1時間だけの小林先生の話がずっと私の心に残ったことの意味は大きい。
 1年間よりも1時間のほうが、子供の心に刻みつける。
 教師は、もっと子供の心に種をまく試みを意識すべきである。
 そんな話であった。
 ★
 退職の数年前に受け持った5年生。
 連続物で、朝自習の15分をつかって読み聞かせをしていた。
 ある日、教室に行くと、黒板の前で多くの子供たちが押し合っている。
 朝自習の時間である。
 「何をしているのだ。朝自習の時間だろう?」
 「先生、本読みの席取りをしています!」ということ。
 そこで、「ああ、読み聞かせをしていたのだ!」と。
 黒板の前に集めて、子供たちに読み聞かせをしていたのだ。
 その読み聞かせをできるだけ前の席で聞こうと、席取りをしていたのである。
 それだけ5年生の子供たちを夢中にさせていた。
 「あらしのよるに」(きむらゆういち 講談社)6巻。
 6巻目を読んでいるとき、女の子たちが、みんな泣き出した。
 私もまた悲しくて悲しくて、読み続けられず、呆然となった。
 ★
 研究授業などを見ながら、若い先生たちのしゃべりが平板になっていることが気になっていた。
  読み聞かせは、その平板さを克服していくのに最適なものである。
 子供の表情を見ながら、その読みに変化を付けていく。
 その積み重ねが、教師のしゃべりを鍛える。
 ★
 研修会のあとの懇親会で、この「あらしのよるに」の本が話題になった。
 Y先生の総合での取り組みに聞き入った。
 何と素敵な話をされるのだろうと、そのY先生と意気投合したのである。
 懇親会での各先生との話は、実におもしろかった。
 どの先生も、自分は、このように講演の話を聞いたと話された。
 自分の視点で語られるのである。
 そこには驚いた。こんなことは初めてであった。
 十日町の先生たちのレベルの高さは、十日町の教育のレベルの高さを表しているのであろう。
 日本酒をさんざん飲まされて、私も、堀さんも、べろべろになっていた。
  ★
 「こちらは、5:4:1ですね」と言われた。
 私が話した「2:6:2の法則」についてである。
 学級には、2割の味方をしてくれる子供、6割の中間派、2割のやんちゃがいる。
 それに対して、十日町の学級は、「5:4:1」であると言われたのだ。
 落ち着いた子供たちである。
 この状態をいかに守っていくかが、これから問われていくのであろう。
 なんとも羨ましいこと。 
 

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コメント

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投稿: best registry cleaner | 2010年12月 8日 (水) 01時45分

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