そんな時がやってきている
夏休み前の一日。初任者の一人との「前期の反省」をする。
クラスが最初の4月からどのように変容していったのかを確認する。
「1,最初から落ち着いた子供たちであった。だが、それぞれ自分勝手に動いていく 状況であった。そんな子供たちが、6月頃には、自分たちで自分たちを動かしてい く『集団』化の状況を呈している。
効果があったのは、3つ。
①A先生のリーダーシップ
②クラスの仕組み
③「集団」化への手立て
・目標達成法、学級会など
2、7月までに落ち着いたクラスに仕上げていくという課題はすでに達成されてい る。それ以上に、クラスを「集団」にすることに成功している。
3,不登校になっていたUさんをクラスに引き入れることに成功している」
このことを確認する。
そして、A先生の強みを指摘した。
①クラスを動かしていくリーダーシップ
②テンポ良く進めていく話術
③どんどん前へ進んでいく行動力
もちろん、9月からの課題も確認する。
明日は、もう一人の初任者と「前期の反省」をする。
こちらもみごとなクラスに仕上げていっている。
初任者指導の仕事をやって3年目になる。ものすごい手応えを感じる。
2人の初任者が大きく育っていることにうれしさを感じる。
★
私の前回のブログに、多くの方からのコメントが寄せられた。
それぞれのコメントには、重要な内容が込められている。
これから一つずつきちんと考えたいと思う。
ほんとうにありがとうございます。
コメントをいただいた南田さん、どうぞ自由に使ってください。
駒井さんからは、次のようなコメントがついていた。
自分にできることをします。
自分にできることは何なのかを考えようと思います。
…具体的に。
現場は何処も疲弊しているのだな、と妙な繋がりを感じました。
これって良いことなのか悪いことなのか。。。。
どうにかしたいと。
そんな時がやってきているのだと感じます。
この「どうにかしたいと。そんな時がやってきているのだと感じます」と書いてある。
私もまたこのことを強烈に感じている。
そのために、私は、37年間の教師生活ではまったくしなかったことをし始めている。
このブログでもお知らせした「味噌汁・ご飯」授業・学級づくり研究会の立ち上げである。まだ、準備会の段階であるが、私は意を決して動き始めている。
★
ある日、2人の人と話をした。その2人、学校の中では、もう中堅の30代後半である。
一人の人が、「時々教師を辞めたいなと思いますよ」と言った。もう一人の先生が、それに応じて「私は、今でも毎日のように教師を辞めたいなと思っていますよ」と話した。びっくりした。ばりばりの中堅であり、その学校の中心メンバーなのである。
その教師たちが、このようなことをささやくのである。
えっ~~~~という感じであった。
こんな教師たちさえも、こんな思いを持っていることに驚いたのである。
それからちょっと注意して教師たちを見ることにした。「やっぱりなあ」という思いが募った。
教師たちは、現場から逃れようとしている。
実際に逃れられない教師たちは、気持ちだけでも逃れたいという思いを強く持っているということが分かってきた。
おいおい、学校の中心メンバーたちが、こんな状態で学校はどうなっていくのだ。
子供たちへ向かう気持ちが、こんな状態でうまく子供たちを育てていけるのか。
私は、37年間の中で、辛い学級を持ってきたことは何度かあるが、辞めたいと思ったことは一度もなかった。そんなことよりも、新しい教材を子供たちに試そうとわくわくした気持ちになって、早く月曜日にならないかなと思ったりしたことが何度もあった。
20代の頃は、子供たちとの関わりのおもしろさに日々を忘れ、こんなことをして給料をもらっていいのかなと思ったりもした。
私が特別だったわけではない。
私たちの周りの普通の教師たちも、そんな思いを持っていたのである。
★
とんでもないことが起こっている。
子供が大きく変わった。親も、家庭も、変わっている。
前代未聞の状況が現場では起こっているのだ。
そのことに警鐘を鳴らしてきた。
しかし、もっと大変なことが起こっていた。
現場の教師たちの多くが、疲弊しきっている。
子供たちの目の前から逃げだそうとしている。
初任者指導の仕事をしながら、この現実を激しく突きつけられることになる。
一体、この日本の教育は、このような有能で、中心を担っていく教師たちの多くを疲弊させてどうしようとしているのだろうか。
★
子供たちと関わることにわくわくする、そんな先生たち。
そんな先生たちが1人でも2人でも増えていく。
そのためには、どうしていくか。
私たちは、そのために動き出そうとしている。
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