「学級づくり」と「授業づくりは、学級経営の両輪である
あと2週間もしないで、夏休みを迎える。
私が担当している初任者の2人も、順調に担任をこなして、今日を迎えている。
2人のクラスは、ベテランのクラスとも遜色ないくらいに仕上がってきている。
私のひいき目で、そのように言っているのではない。
事実として、そのようになっている。
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初めてクラスを受け持った2人の初任者が、3ヶ月で、そのようなクラスを作れるようになるためには、どのような試みをしたのか。
そのことが大切である。
まず、2人とも、実に素直で前向きだったと言える。
私の助言を素直に受け取って、実践につなげることができた。
私は、最初に2人に言った。
「私が助言することで、どうにも自分では実践できないことがあると思う。
そんなときには、実践する必要がない。自分で納得できなければやる必要がない。
でも、納得できることがあれば、即座に実践していける素直さを持ってほしい」ということであった。
初任者の課題は、「1・1・1の課題」である。
1は、1週間。次の1は、1ヶ月。次の1は、1学期。
この3つの1をうまく通過できれば、1年間をきちんと過ごすことができる。
1週間では、クラスの仕組みを作る時間。
1ヶ月は、作り上げた仕組みを繰り返し繰り返し徹底する時間。
1学期は、落ち着いたクラスにしていく時間。
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4年生の初任者(女性)は、どのようなことを実践したのか。
学級づくりの基本をみごとに実践している。
私が提唱している「学級づくり」の基本をほぼ完全に実践している。
私の助言も、素直に受け入れて、実践につなげている。
それはみごとなことである。
7月までの間に、学級を「群れ」の状態から「集団」の状態へ引き上げている。
「集団」になるとは、子供たちが自分たちで学級を動かしていける状態である。もうすでに、その状態へ引き上げている。
4年生の初任者は、教育実習以来4年間のブランクがあって、子供と接しているのである。
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どんなことを実践したのか。
①子供たちとの関係づくりをきちんとできた。~縦糸張りと横糸張り~
②クラスの仕組みづくりをきちんとできた。~3・7・30の法則の実践~
③「群れ」を「集団」へ高めていく手立てを打てた。
学級づくりでいえば、この3つのことがほぼきちんと実践できた。
だからこそ、あのようなすばらしいクラスができあがるのである。
普通の教師たちが、学級づくりをするためには、以上3つで充分なのである。
この3つのことができないからこそ、初任者もベテランも、クラスを荒らしていくのである。
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それでは、授業はどのように実践したのであろうか。
初任者の2人とも、普通の授業であった。普通の初任者が行う、普通の授業をやっている。それ以上でも、それ以下でもない。
私は、授業について多くの注文をしていない。
むしろ、私が示範授業をしている。
初任者よりもちょっとだけ上手に普通の示範授業をしている。
授業が、短期間でそんなにうまくなるはずはないのである。
断定してもいいが、クラスを落ち着いたクラスにしていくためには、「授業」はとりあえず関係ないのである。
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もはや、「学級づくり」を無視しては学級が成り立たなくなっている。
私は強くそのように主張したい。
その「学級づくり」の上に乗っかってくるのが、「授業作り」と「行事づくり」である。
特に、子供を生き生きと元気にしていくのは、「授業作り」の役割である。
「学級づくり」と「授業づくり」は、学級経営の両輪である。
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