初任者は、順調に船出。
横浜では、始業式から9日目。
「3・7・30の法則」では、「7」の法則が終わっている。
学級の仕組みづくりである。
私が担当している初任者2人も、仕組みづくりを終えている。
まず課題は、2つ。
日直の仕事が、どのように全体を動かせるように仕組み化されているかどうか。
当番(一人一役)が、きちんと決められ、自分の仕事として動けるようになっているか。
初任者には、その2つが「見える」化状態にしていることが大切だと、指摘した。
全体の子どもたちにはっきり見える状態にしておくことである。
★
もっと大切な課題が2つ。
給食と清掃である。
その2つが、どのようにスムーズに動けるように仕組み化されているかどうかがクラスの明日を決めると言っていい。
一人の初任者の先生のクラスは、実にスムーズにいっていた。これであとは徹底していけばいい。
もう一人の初任者の先生のクラスは、仕組み化が少し甘い。
先生が関与しなくても、子どもたちが自分たちでできる状態をどのように作るかを意識しておくことである。
だから、先生が一々に指示を出したり、面倒だからと先生がやってしまったら、もう仕組み化はできない。
粘り強く繰り返し繰り返し徹底していかなくてはならない。
低学年でも、教えていけば十分出来るのである。
★
4年生のクラスでは、早速示範授業も行った。
2時間目の算数の授業。
1時間目は、体育館で1年生を迎える会。
そこへ座席表を持って行った。33名の名前を全部覚えてしまおうということだ。
2時間目。
「さきほど1年生を迎える会の時に、みんなの名前を全部覚えてしまいましたので、名前を呼びながら、どんどんあてていきます」と言うと、
「すごい!すごい!」と子どもたちの声。
私からどんどんテンポ良くあてられていくので、子どもたちは、一気に緊張する。
初任者の授業を見た感想は、「私の授業の時と比べて、緊張の度合いが違う」ということ。
それは当たり前である。
初任者の授業は、4,5人のよく発言する子どもを中心に授業をしている。
私は、全員をどのように参加させるかを意識している。
そこに差が出てくるのは当然だ。
初任者への指摘は1つだけ。
いかに全員を参加する授業にするかである。
そこがまた一番むずかしい課題ではあるが……。
授業というのは、いかに子どもたちにエネルギーを使わせるかどうかにかかっている。
★
授業参観・懇談会がある。
2つの初任者のクラスの保護者に挨拶をする。
「…私の長い教師経験から言っておきます。子どもたち同士のトラブルが、これから出てきます。
初任者の先生は頼りないからと言って、自分で相手の子のところへ電話をされます。それがさらにトラブルを生み、大変なことになります。鬱病になられる方もいます。
私は、そういう事例をいっぱい見てきました。
こういうトラブルの時は、すぐ担任のところへ電話をすることです。
子どもたちのトラブルは、子どもたち同士で解決することが大切です。
保護者の方も助かるはずです。
そのトラブルには、私も対処法を知っていますし、学年主任の先生、校長、副校長もいます。
どうかトラブルがあったときは、すぐ担任に連絡をしてください」
初任者は、なかなかこんなことを言えないので、私が言う。
まず、2人の初任者は、順調に船出している。
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