なぜクラスじゅうが理科に夢中なのか 全部見せます小5理科授業」
大前暁政先生から、「なぜクラスじゅうが理科に夢中なのか 小5理科授業」を(教育出版)送ってもらった。
読み始めたら、驚いた。
「これだよ、これ。私が最終的にねらう『味噌汁・ご飯』授業は、これだよ」と呟く。
全ての授業が、載せてある。
例えば、1「雲と天気の変化」には、6時間授業として次の項目がある。
第1時 (習得)いろいろな種類の雲も知る
第2時 (習得)雲の量や種類によって天気が変化することを知る
第3時 (習得)雲の有無によって天気が変化することを知る
第4時 (習得)雲の動きによって天気が変化することを知る
第5時 (活用)雲の動きを予想して天気の予報を行う
第6時 (活用)天気の変化のまとめを行う
★
まえがきは、こう記してある。ちょっと長いが参考になる。
「本書では、次の点を意識して授業を行っている。
1 基本的な知識と技能の『習得』
2 習得した知識と技能の『活用』
3 子どもの疑問を解決する『探求』
『習得』の授業では、『教えて考えさせる』授業を展開している。考えても答えようのない問題を、子どもに尋ねてもしかたない。
例えば、次の質問がある。
『花はどうやって実をつくるのか?』
答えは、『おしべから飛んできた花粉が、めしべの先について、花粉管が伸びて、受精したから』らしい。これを子どもに考えさせてもしかたがない。知らないものは答えようがない。
思考によって解決できない問題は、問うべきではない。教えるべきだ。教えることを躊躇してはならない。
基本的な知識と技能を確実に習得させてこそ、その先の活用はある」
そして、「活用」も、次のように記してある。
「『活用』の授業では、習得した知識と技能を使う場面を用意している。習得した知識や技能を活用して、問題を解く経験をさせる。知識と技能を活用したら問題が解けた、という経験をさせるから、次も活用しようという意欲をもたせることができる。
では、活用場面を、いつ設定すればよいのか。単元において習得した知識や技能は、その単元において活用させるべきだ。
例えば、『もののとけ方』では、まず食塩を溶かして、『食塩が水に溶ける性質』を調べていく。次に、ホウ酸で調べる。食塩でやった実験を、そのままホウ酸でも行っていく。食塩の実験で習得した知識や、実験技能を活用することができる」
新しい指導要領での「習得」「活用」が、このように展開されている。
★
「私が最終的にねらう『味噌汁・ご飯』授業」と書いた。
このような授業は、最初からはできない。
しかし、理科の授業システムをつかんだら、きっと可能になる。
私は、早速アマゾンで、「なぜクラスじゅうが理科を好きなのか 小3理科授業」(教育出版)「理科の授業が楽しくなる本」(教育出版)を注文する。
大前先生は、1977年生まれ。33歳になられたのであろう。おそるべき存在である。
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