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2010年4月

東京でも「明日の教室」が開設される

  京都での「明日の教室」をお知らせしているが、東京での「明日の教室」のことをぜひともお知らせしておきたい。

 東京で、私の親しい友人でもある佐瀬先生が、「明日の教室」東京分校を作られた。

 最初の開設は、池田修先生の講演で始まる。

 私の登壇は、2回目の9月25日(土)に決まっている。

 京都の「明日の教室」は、実に活気のある会である。

 きっと東京でも、そのような会が作られていくのであろう。

 http://asunokyosi.exblog.jp/

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「明日の教室」は大盛況でした! その1

  23日(金)に、糸井先生と池田先生と3人で京都の素敵な場所で会った。あとで長瀬先生がやってきた。

 高瀬川のそばの店。ライトアップされた八重桜。まさに京都なのである。

 明日の教室の懇親会では、ほとんど話すことができない。だから、ゆっくり話しましょうということで、前日にこうして会をもった。

 驚く話題もあったが、ここでは書けない。

 「味噌汁・ご飯」授業のイメージについての話題に話は集中した。

 ぽんぽんと話が進んでいくので、私は、メモを取りながら話を聞く。

 なんとも贅沢な時間である。

 ★

 24日の明日の教室。結局90名以上の参加者。とんでもない人数である。

 DVDに作成するために、カメラが回る。

 第一部 学生、若手教員による即興授業 15分×2

 第二部 即興授業を受けての解説

 第三部 「味噌汁・ご飯」授業の提案

 である。

 圧巻だったのが、やはり一部。

 私がその場で教材を提供し、その場で30分の教材研究。そして、15分の授業。

 2人の授業者は、顔がひきつっている。

 それはそうだろう。何の教材も示されていなくて、その場で考えて授業にうつしていくというスリリングな展開をするのである。

 これが、日常的な「味噌汁・ご飯」をそのままに表現していく方法である。

 現場の教師達は、いつも現実的にはやっているのである。

 ★

 橘大学の池田修先生のブログは、次のように伝えている。

 

 

32回 明日の教室 野中信行先生 その1

4/24-1

いよいよ「味噌汁・ご飯」授業の提案のある、明日の教室である。まずは朝風呂に入り、寛ぐ。この時間が大事。

出かける前に、娘の自転車の補助輪を調整。左右ともに少し高い位置にあるので、漕いでいて車体が揺れる。それが怖いとのことなので、直す。スパナを持つなんて、久しぶり。オフロードバイクに凝っていた頃は、毎週握っていたがf(^^;。

「おとうさん、ありがとう」

と言われると、まあ、嬉しいよね。

10時半過ぎに大学に到着。
池田ゼミの四回生、三回生を中心にあれこれ準備をしている。もてなす側なのだ。丁寧に確実に作業が出来るようになってほしい。

講座の最初は、参加者全員で野中先生が提示される教材について考えるというパート。3人1組になり、30分で考える。

3人1組になるとき、同じ年齢で集まってしまっては面白くないと判断。同じ目的を持ちながら、価値観、方法、経験が違う人たちが集まった方が、話し合いは豊かになる。事務局で名簿を見ながら3人組を考えさせてもらった。そのやり方を学生に指示して、あとは任せておいた。結果は、良かったようだ(^^)。

詳しい様子は、

玉置先生のブログ
http://www.enpitu.ne.jp/usr9/98434/diary.html

川本先生のブログ
http://ameblo.jp/motti57/entry-10517258316.html

糸井先生のブログ
http://susumu.exblog.jp/10487740/

をご覧頂ければと思う。

「味噌汁・ご飯」授業は、料理をしている人にはとってもすとんと落ちるメタファである。私も「作文は料理に似ている」というメタファでNHK教育テレビ「わくわく授業」で出演したことがある。私にとっては非常に分かりやすいメタファである。(ちなみに、私も野中先生も糸井先生も、日常から料理をし、三人とも1人娘の父親である(^^))

いろいろなことが考えられる。
味噌汁とご飯だけで、朝ご飯を食べる。私は野中先生がこのことを提案されたときにすぐに、

1)日常的であること
2)飽きないこと
3)栄養価が安定していること

がその条件ではないかと申し上げた。この条件をもとにさらにあれこれ考えると、

(1)常備菜
(2)下ごしらえした食材、調味料
(3)ふりかけ的要素

がさらに大事になってくるのではないかと思うようになってきている。

(1)常備菜

つまり、佃煮や煮物や漬物である。「味噌汁・ご飯」にそっと一品を添えるのである。そのような常備菜が冷蔵庫にあると、箸が進む。いつも冷蔵庫にあるような、常備菜的な教材があることがポイントとなるはずである。

(2)下ごしらえした食材、調味料

一回茹でて冷凍保存した小松菜。一回分に切り分けてラップでくるんで冷凍保存してある鮭の切り身。ネギを刻み込んであるお味噌。乾燥わかめに乾燥キクラゲ。こういうのがあると、あとは少し手を加えるだけで、すぐに一品が増える。

つまり、少し手を加えれば使えるように下ごしらえした教材を用意しておくかどうかということである。何かに使えるかもなあと思って、下ごしらえしてしまっておくことがポイントである。

(3)ふりかけ的要素

白米に鰹のふりかけ、明太子のふりかけ、海苔卵のふりかけ・・・。ちょこっと振りかけるだけでご飯にアクセントがついて、食べやすくなる。こういう要素があると、同じものであっても簡単に変化を付けることができる。

たとえば、同じ音読でも立って読む、座って読む、ペアで読む、群読で読む、早口で読む、アニメのキャラクターになって読む・・・。さまざまな読み方を指示することができる。ちょっとした工夫。ふりかけ的要素である。

これらが意識されると、かなり豊かな「味噌汁・ご飯」授業になるのではないか。

そして、今回改めて思ったのが、お出汁である。
「味噌汁・ご飯」授業であっても、その対極の「ごちそう」授業であっても、お出汁は共通している。出しのキチンとしていない食事は、どちらにしても美味しくはない。

授業づくりにおける「お出汁」は何なのか。

ここについては、私もいくつか仮説がある。
そこについては、まだブログには書かない。
あれこれ考えるのが、楽しいからだ。

ある一定の結論を出せたら、お報せしたいと思う。

知的興奮に包まれながら、そんなことを考えていた。

 なるほど。なるほど。

 料理と対で考えながら、「味噌汁・ご飯」授業をイメージする。

 一歩進む展開である。

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「ごちそう」授業づくりの時代が去ろうとしているのではないか?

  4月24日(土)の「明日の教室」の申し込みが、60名を越した。

 橘大学で行われるパーティーも50名を越しているという。ありがたいことである。

 「味噌汁・ご飯」授業についての提案である。

 こんな地味な提案に多くの反響が、確かにある。

 それは何であろうか。

 ★

 これはあくまでも仮説であるが、「ごちそう」授業づくりの時代が去ろうとしているのではないか、と思っている。

 「ごちそう」授業というのは、「味噌汁・ご飯」授業と対比する形で、私がネーミングしたものである。

 深い教材研究のもとに、子どもがワクワク、どきどきするように作られた授業だ。

 お祭りや正月などの催しに出てくる「ごちそう」を想定すればいい。

 特別な日に、特別に美味しい料理が出る。

 授業作りで言えば、いわゆる研究校で実施する公開授業研究会を考えればいい。

 その特別の日に実施される公開授業。

 特別に準備された「ごちそう」授業である。

 ところが、最近、この公開授業研究会に人があまり集まらないらしい。

 さまざまな理由があろうが、やはり「ごちそう」授業をそんなに求めなくなってきたのではないだろうか。

 そういうふうに最近考えている。

 ★

 このブログで何度も言っているが、私は「ごちそう」授業を否定をしていない。

 「ごちそう」授業は、教材研究の方法を身につけるには最適な方法である。

 1年に何度かは「ごちそう」授業を作らなければいけない。

 その過程で、確かに教材分析の方法も、授業展開の方法も、指導言なども身に付く。

 今まで、そんな授業づくりをずっと繰り返してきたはずである。

 それが何だったのか?

 それでどうなったのか?

 そして、どうして「味噌汁・ご飯」授業なのか?

 そんな提案をすることになる。

 どんな反応が来るのか、私はわくわくしているのである。

  

 

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業務連絡です

 以前8月の上旬に札幌で講座をもった。北海道教育大学のキャンパスでの講座だったと思う。

 風邪をひき、咳がとまらない状態で札幌へ行った。

 2日間びっしりの講座である。

 夜寝られず、講座ができるのだろうかと心底心配するものだった。

 まともに講座もできなかった、と思う。

 今回も、2日間びっしりの講座である。

 だが、今回は5月の北海道である。

 一年で一番良い季節なのであろう。

 北海道の方、どうぞおいで下さい。

 

堀裕嗣・石川晋「ふたり会」featuring野中信行

Nonaka_5第6回教室実践力研究会in札幌
「石川 晋 ふたり会 堀 裕嗣」
featiring 野中信行

〈3・7・30の法則〉〈味噌汁・ご飯授業〉
~日常実践を充実させる視点~

石川晋先生と堀裕嗣先生による「ふたり会」。
2010年度第1回は、「3・7・30の法則」「味噌汁ご飯授業」「新卒時代を生き抜く教師の心得術」など、若手教師に向けて日常実践を充実させるためのエールを送り続ける野中信行先生をお迎えします。授業の心構え・学級経営の心構え・日常生活の心構え等、教師として生きるうえでの根本的な思想・発想について語ります。どうぞ、お誘い合わせのうえご参加ください。

Shin_2Hori_3日時:2010年5月16日(日)

場所:札幌市白石区民センター

定員:40人/参加費:4000円

講師:野中信行・堀 裕嗣・石川 晋

【プログラム】

9:00~9:10 受付

9:10~9:15 開会セレモニー

9:15~10:45

講座1/日常実践を充実させる視点・1

日常実践を充実させるための仕事術
9:15~9:45/石川 晋
9:45~10:15/堀 裕嗣
10:15~10:45/野中信行

11:00~12:00

講座2/日常実践を充実させる視点・2

鼎談型・本音トーク
「学級経営力とか授業力とかって、ほんとのところ何なの?」

石川 晋 × 堀 裕嗣 × 野中信行

12:00~13:00 昼食・休憩

13:00~14:30

講座3/日常実践を充実させる視点・3

教師困難時代を生き抜く学級経営力と授業力
~「3・7・30の法則」と「味噌汁・ご飯授業」を中心に~

野中信行

14:45~16:45

講座4/日常実践を充実させる視点・4

鼎談2時間!本音トーク!(疲れたら休憩)
「鋭い教育」から「やさしい教育」への転換
だってもたないでしょ? 全部一生懸命やってたんじゃ…(笑)

石川 晋 × 堀 裕嗣 × 野中信行

16:45~16:50 閉会セレモニー

【講師紹介】

野中信行(のなか・のぶゆき/現・横浜市内小学校初任者担当教諭)
佐賀大学教育学部卒。現在、横浜市内の小学校で初任者担当教師として活躍するかたわら、京都の「明日の教室」研究会や横浜の「野口塾」をはじめ、講演活動を続けている。学級づくりの視点として年度当初を日程によって基準を変えてつくっていく「3・7・30の法則」の提唱者として知られている。最近は、研究授業のような「ごちそう授業」を学ぶ場は教師に多くあるが、日常的な「味噌汁・ご飯授業」の在り方を学ぶ機会が若手教師にないことを嘆き、そうした日常授業の力利用形成の在り方を模索している。主著:『困難な現場を生き抜く教師の仕事術』『学級経営力を高める~3730の法則』『野中信行のブログ教師塾』(以上・学事出版)『新卒教師時代を生き抜く心得術60』(明治図書)など、著書・共著多数。
野中信行ブログ「風にふかれて」http://nonobu.way-nifty.com/blog/

石川 晋(いしかわ・しん/上士幌町立上士幌中学校・教諭)
北海道教育大学旭川校修士課程・国語教育専修修了。NPO法人「授業づくりネットワーク」理事/「教師力BRUSH-UPセミナー」事務局長/「研究集団ことのは」/「日本児童文学者協会」/「日本野鳥の会」など。学生時代に「授業づくりネットワーク」運動に参加し、教職に就いてからは北海道の中心的な実践家として活動している。ディベート・メディアリテラシー・ワークショップ型授業など、常に時代の先端的な授業の在り方、教育の在り方を取り込み、北海道の民間機養育を活性化している第一人者。2004年、横藤雅人・大野睦仁・堀裕嗣らとともに「教師力BRUSH-UPセミナー」を旗揚げ。年数回の学習会と年1回のサマーセミナーを開催している。主著:『中1ギャップ』『クラスに安心感が生まれるペア・グループ学習』『中学校国語の授業ミニネタ&コツ』(以上学事出版)、『ワークショップ型国語で授業が変わる 中学校編』(図書文化)など著書多数。
石川晋ブログ「すぽんじのこころ」http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/

堀 裕嗣(ほり・ひろつぐ/札幌市立北白石中学校・教諭)
北海道教育大学札幌・岩見沢校修士課程・国語科教育専修修了。「教師力BRUSH-UPセミナー」代表・「研究集団ことのは」代表・「実践研究水輪」研究担当・「日本文学協会」常任委員。学生時代、森田茂之に師事し文学教育に傾倒、1950年代の日文協実践を中心に研究を続ける。1991年、森寛・對馬義幸とともに「研究集団ことのは」設立。「文学教育」と「言語技術教育」との融合を旗印に長く国語科授業の研究を続けている。主著:『全員参加を保障する授業技術』『発信型授業で「伝え合う力」を育てる』『絶対評価の国語科テスト改革・20の提案』『学級経営力を高める~感化主義の学級経営』(以上明治図書)『中学校通知表・所見文例集』(小学館)など著書・編著多数。
堀裕嗣プログ「静かに水の流れが岸をけずる」            http://kotonoha1966.cocolog-nifty.com/blog/

お申し込み方法

以下の7点をお書きの上,葉書かFAXがEメールにて下記まで御連絡ください。

1.氏名/2.勤務校/3.郵便番号/4.住所/5.電話番号/6.FAX番号(ない場合には「なし」と明記)/7.メールアドレス(なし場合には「なし」と明記)

對馬義幸(つしま・よしゆき)

〒005-0005 札幌市南区澄川5条5丁目14-12

FAX (011)812-4563

E-mail: yontsussy34@K3.dion.ne.jp

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第26回累積国研in札幌

Nonaka第26回累積科学国語教育研究会in札幌
日常の授業を充実させる・第1弾!
ライフヒストリー・アプローチ

国語科授業づくりで独自の提案をされている方がおられます。授業づくりに独自の視点をもっている人がいます。よどみなく授業を進め、見る者が驚くような発想で授業を組み立てる、そういう人がいます。そういう人はなぜ、そんなことができるのでしょうか。どのように教材を開発し、どのように教材研究を重ね、どんな発想で授業づくりをしているのでしょうか。そして何より、これまで何を勉強し、どんな勉強をしてきたからこその「いま」なのでしょうか。

今回は「日常の授業を充実させる・第1弾」と題して、最近、研究授業のような「ごちそう授業」では子供も教師も育たない、日常の「味噌汁・ご飯授業」こそ大切だ!と主張しておられる野中信行先生をお迎えして、その実践理論の所以を探ります。また、ここで明らかにした石川晋先生の授業づくりの視点から、参加者全員で自らの授業づくりを振り返る機会をもちます。そのために「ライフヒストリー・アプローチ」「ファシリテーション」といった新しい研究方法・研究協議の手法を採用し、研究の、そして研究協議の新たな形としても提案させていただきます。

どうぞお誘い合わせのうえご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

講師 野中信行
高橋裕章大野睦仁山下 幸

日 時:2010年5月15日(土) 9:10~16:50

会 場:札幌市白石区民センター1F多目的室

参加費:4,000円/定員:40人

【 日 程 】
9:00~ 9:10 受 付/9:10~ 9:15 開会セレモニー

講座1 「3・7・30の法則」と国語科〈味噌汁・ご飯〉授業
9:15~10:45/野中信行(横浜市・公立小学校)
学級づくりの視点として「3・7・30の法則」を提唱している野中信行先生。学級づくりには最初が肝心。そのために最初の3日間、最初の7日間、最初の30日間を徹底的に意識しよう、というわけです。今回はこの提案を踏まえて、授業において最初にどのようなシステムを敷くべきなのかについてご提案いただきます。学級づくりと授業づくりとを、なぜ、どのように連動させるのか。その視点について学びます。
11:00~12:30/ライフ・ヒストリー・アプローチ/司会:石川 晋
指定討論者:横藤雅人・南山潤司・森  寛・堀 裕嗣
野中信行先生がなぜ、このような授業を展開するようになったのか、だれからどのような影響を受けていまがあるのか、現在の授業づくりはそれらの影響のうち何と何をどのように融合したものなのか。こうしたことを参加者の皆さんと一つ一つ質問していくことによって、個人史的に考えていくことで明らかにしていくことをねらっています。

12:30~13:30 昼食・休憩

講座2 模擬授業で検討する日常授業の充実
13:30~13:55/模擬授業1:大野睦仁(札幌市立厚別通小学校)
13:55~14:20/模擬授業2:高橋裕章(札幌市立真駒内緑小学校)
14:20~14:45/模擬授業3:山下 幸(札幌市立上篠路中学校)
14:45~15:00/解説:野中信行
午前中の討議を踏まえ、ここでは3人の方から「日常授業を充実させる」をテーマに模擬授業の形で提案していただき、それを野中先生にどう見えるかについて解説していただきます。

講座3 日常の授業を充実させる視点
15:15~16:45/ファシリテーション/司会:堀 裕嗣
提案者:大野睦仁・高橋裕章・山下 幸
指定討論者:野中信行・横藤雅人・南山潤司・森  寛・石川 晋
「講座2」での議論を踏まえ、模擬授業者3人から「日常授業を充実させる視点」をご提案いただき、野中先生を含む指定討論者5人を立てて、参加者のご意見もいただきながら、日常授業を充実させるために必要なことを考えます。

16:45~16:50 閉会セレモニー

【講師紹介】

野中信行(のなか・のぶゆき/現・横浜市内小学校初任者担当教諭)
佐賀大学教育学部卒。現在、横浜市内の小学校で初任者担当教師として活躍するかたわら、京都の「明日の教室」研究会や横浜の「野口塾」をはじめ、講演活動を続けている。学級づくりの視点として年度当初を日程によって基準を変えてつくっていく「3・7・30の法則」の提唱者として知られている。最近は、研究授業のような「ごちそう授業」を学ぶ場は教師に多くあるが、日常的な「味噌汁・ご飯授業」の在り方を学ぶ機会が若手教師にないことを嘆き、そうした日常授業の力利用形成の在り方を模索している。主著:『困難な現場を生き抜く教師の仕事術』『学級経営力を高める~3730の法則』『野中信行のプログ教師塾』(以上・学事出版)『新卒教師時代を生き抜く心得術60』(明治図書)など、著書・共著多数。
野中信行ブログ「風にふかれて」http://nonobu.way-nifty.com/blog/

大野睦仁(おおの・むつひと/札幌市立厚別通小学校・教諭)
北海道教育大学岩見沢校卒。札幌市近郊教育サークル「GO-AHEAD」代表。「教師力BRUSH-UPセミナー」事務局。新卒の3年間を重度重複障害の養護学校で過ごす。以来、「いのちの授業」をライフワークとして取り組む。「生」だけではなく、「死」にも目を向けていく授業づくりを続けている。また、野外活動にも長年に渡り携わり、集団づくりのアプローチとしてのアクテビティの経験を積む。『すぐ使える授業づくりハンドブック』(たんぽぽ出版)『クラスに安心感が生まれるペア・グループ学習』(学事出版)『学級経営力・高学年学級担任の責任』『国語科で育てる新しい学力5-読書活用能力の育成』(明治図書)など共著多数。

高橋裕章(たかはし・ひろあき/札幌市立真駒内緑小学校・教諭)
北海道教育大学函館卒。教育実践サークル「DNA」副代表。1985年より南山潤司氏主催の教育サークル「月二回」に所属。ここで、仮説実験授業、教科研国語、作文の会、全生研を学ぶ。1992年に教育実践サークル「DNA」を南山潤司氏ととも立ち上げる。「DNA」の国語実践研究では、科学的「読み」の授業研究会から読解の実践方法を学び、現在は、その手法を活かした読解指導や論理的思考力を高める授業づくりに力を入れている。また、先行学習を用いた理科の授業づくりや基礎学力を高める算数の授業づくりも行っている。『学級経営力・高学年学級担任の責任』『読書活用能力の育成』(以上明治図書)などの共著がある。

山下 幸(やました・みゆき/札幌市立上篠路中学校・教諭)
北海道教育大学札幌・岩見沢卒。「研究集団ことのは」事務局長/「教師力BRUSH-UPセミナー」・「実践研究水輪」研究担当。学生時代、森田茂之に師事し文学教育に傾倒、1950年代の詩の授業理論の構築を中心に研究を続ける。1996年、堀裕嗣・森寛・對馬義幸の「研究集団ことのは」に参加。長く、詩の授業、物語の授業を中心に、生徒達が自力で読み進め、主体的に交流し合う文学教育の在り方を模索している。主著:『全員参加を保障する授業技術』『教室プレゼンテーション・20の技術』『聞き方スキルを鍛える授業づくり』(以上明治図書)など著書・共著多数。

〈その他の登壇者〉
堀 裕嗣(ほり・ひろつぐ/札幌市立北白石中学校・教諭)
石川 晋(いしかわ・しん/上士幌町立上士幌中学校・教諭)
森  寛(もり・ひろし/札幌市立向陵中学校・教諭)
横藤雅人(よこふじ・まさと/札幌市立羊ヶ丘小学校・校長)
南山潤司(みなみやま・じゅんじ/札幌市立南小学校・TT担当教諭)

お申し込み方法

以下の7点をお書きの上,葉書かFAXがEメールにて下記まで御連絡ください。

1.氏名/2.勤務校/3.郵便番号/4.住所/5.電話番号/6.FAX番号(ない場合には「なし」と明記)/7.メールアドレス(なし場合には「なし」と明記)

對馬義幸(つしま・よしゆき)

〒005-0005 札幌市南区澄川5条5丁目14-12

FAX (011)812-4563

E-mail: yontsussy34@K3.dion.ne.jp

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さまざまな本をいただいて

  教育技術3年生の5/6月号に、私が登場している。

 といっても、たいしたことではない。

 「教師の人生設計 ホンネ白書趣味編」に登場している。

 50歳の時、河口湖のフルマラソンを走っていた姿がうつっている。

 今は、レースには出ていない。

 だが、毎日15000歩を確実にこなしているので、すぐにでも走り出すことはできる。

 

 長瀬拓也先生から2冊の本を送ってもらった。

 一冊目は「教師になるには」(一ツ橋書店)。二冊目は、「教師のための整理術」(黎明書房)。

 まだ、20代の若者であるが、瞬く間に4冊の本を出している。

 「教師になるには」は、教員採用試験シリーズとして出版されている。

 現場の教師が、教師になるためのノウハウを具体的に書いたものとして、とても参考になるであろう。

 教師になりたい人は、ぜひ手に入れてほしい。

 「教師のための整理術」は、私が以前から主張してきた仕組み(システム)についてまとめてある。

 長瀬先生の20代最後の仕事になるのであろうか。

 20代で仕組み術を身につけるということ。

 これは私の20代の頃を思い出せば、想像できない世界である。

 長瀬先生には、先日京都で会った。その時、学級通信をもらった。

 日刊である。これもすごいものである。

 ちゃんと寝ているのであろうかと思わせるぐらいに健筆である。

 長瀬先生のこれからの健闘を祈るばかりだ。

 ★

 新潟の十日町立東小学校の庭野三省校長先生から「百冊の本」第16巻を送ってもらった。

 扉の言葉には、次のように書いてある。

「千五百冊を達した第十五巻の後も、この愚直な読書記録集は続いた。年間に百冊分の読書記録を書き残すことは、すっかり私の習慣になった。

 私には誰もが羨むようなきらびやかな才能はない。ただ一つ決めたことは、やり続けようとする意志だけはあるようだ。

 一日一万歩以上歩こうと決めたら、飲んだ日も雪の日も歩き続けた。その意志を支えてくれたのが、この『百冊の本』の実践かもしれない。

 才能がなくても、人は何かを続けていれば、究めることができる。その一つの証左が、この『百冊の本』である」

 どんなに才能があっても、続ける力がないために潰れていった人を何人も見てきた。

 大切なのは、才能なんかではなくて、続ける力があるかどうかなのだ。

 1年間に100冊を読むことは可能だ。

 といっても大変なことだが…。

 庭野先生がすごいのは、その感想をこのように書き続けていける力である。

 自分に当てはめて考えれば、一目瞭然。

 そんなことができるはずはないのだ。

 1600冊になっている。

 16年間も続けられてこられた。

 北陸新潟の巨人である。

  

 

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初任者は、順調に船出。

  横浜では、始業式から9日目。

 「3・7・30の法則」では、「7」の法則が終わっている。

 学級の仕組みづくりである。

 私が担当している初任者2人も、仕組みづくりを終えている。

 まず課題は、2つ。

 日直の仕事が、どのように全体を動かせるように仕組み化されているかどうか。

 当番(一人一役)が、きちんと決められ、自分の仕事として動けるようになっているか。

 初任者には、その2つが「見える」化状態にしていることが大切だと、指摘した。

 全体の子どもたちにはっきり見える状態にしておくことである。

 ★

 もっと大切な課題が2つ。

 給食と清掃である。

 その2つが、どのようにスムーズに動けるように仕組み化されているかどうかがクラスの明日を決めると言っていい。

 一人の初任者の先生のクラスは、実にスムーズにいっていた。これであとは徹底していけばいい。

 もう一人の初任者の先生のクラスは、仕組み化が少し甘い。

 先生が関与しなくても、子どもたちが自分たちでできる状態をどのように作るかを意識しておくことである。

 だから、先生が一々に指示を出したり、面倒だからと先生がやってしまったら、もう仕組み化はできない。

 粘り強く繰り返し繰り返し徹底していかなくてはならない。

 低学年でも、教えていけば十分出来るのである。

 ★

 4年生のクラスでは、早速示範授業も行った。

 2時間目の算数の授業。

 1時間目は、体育館で1年生を迎える会。

 そこへ座席表を持って行った。33名の名前を全部覚えてしまおうということだ。

 2時間目。

 「さきほど1年生を迎える会の時に、みんなの名前を全部覚えてしまいましたので、名前を呼びながら、どんどんあてていきます」と言うと、

「すごい!すごい!」と子どもたちの声。

 私からどんどんテンポ良くあてられていくので、子どもたちは、一気に緊張する。

 初任者の授業を見た感想は、「私の授業の時と比べて、緊張の度合いが違う」ということ。

 それは当たり前である。

 初任者の授業は、4,5人のよく発言する子どもを中心に授業をしている。

 私は、全員をどのように参加させるかを意識している。

 そこに差が出てくるのは当然だ。

 初任者への指摘は1つだけ。

 いかに全員を参加する授業にするかである。

 そこがまた一番むずかしい課題ではあるが……。

 授業というのは、いかに子どもたちにエネルギーを使わせるかどうかにかかっている。

 ★

 授業参観・懇談会がある。

 2つの初任者のクラスの保護者に挨拶をする。

「…私の長い教師経験から言っておきます。子どもたち同士のトラブルが、これから出てきます。

 初任者の先生は頼りないからと言って、自分で相手の子のところへ電話をされます。それがさらにトラブルを生み、大変なことになります。鬱病になられる方もいます。

 私は、そういう事例をいっぱい見てきました。

 こういうトラブルの時は、すぐ担任のところへ電話をすることです。

 子どもたちのトラブルは、子どもたち同士で解決することが大切です。

 保護者の方も助かるはずです。

 そのトラブルには、私も対処法を知っていますし、学年主任の先生、校長、副校長もいます。

 どうかトラブルがあったときは、すぐ担任に連絡をしてください」

 初任者は、なかなかこんなことを言えないので、私が言う。

 まず、2人の初任者は、順調に船出している。

 

 

 

 

 

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学級システム・授業システムということ

   ぶらっしゅあっぷ教師力第4号が発刊された。

 特集は、「私の学級システム/私の授業システム」である。

 編集長の堀裕嗣さんが、特集の意義を次のように書く。

 重要なことなので、全文書き抜いておきたい。

「かつて『教育技術の法則化運動』が『黄金の三日間』を提唱して若手教師を歓喜させました。子どもたちのだれもが教師の言うことを聞く『黄金の三日間』において、子どもたちの心を鷲づかみにするような授業を展開するとともに、学級システムを確立してしまおうという提案です。学級経営に悩む若手教師に一つの有効な視点を提起したわけです。

 その後、野中信行先生が『3・7・30の法則』を提起して『黄金の三日間』の考え方により現実性を与えました。学級システムづくりを現実的に考えていくためには、『最初の三日間』『最初の7日間』『最初の30日間』でそれぞれやるべきことがあり、その機能性も異なるという提案でした。

 今号は、この2つの提案を踏まえ、年度当初に敷くべき『学級システム』『授業システム』について考えてみようという特集です。そのために、三十代から四十代の中堅・ベテラン教師に提案していただくことにしました。『教師力ブラッシュアップセミナー』としては自信のラインナップです。

 さて、私は2009年度、一学年九学級という大規模校に転勤し、副担任をして一年生九学級を比較しながら、入学直後からの一年間を観察してきました。この学級はこういうシステムで動いている、この学級にはシステムがない、この学級にはシステムがあることはあるが、極端にゆるい……そんな感じで見てきたわけです。

 システムがない、或いはゆるい学級では、教師のパフォーマンスによって子どもたちを動かさなくてはならなくなります。そうすると教師がとてつもなく忙しくなります。また、教師も一人の人間ですから、そう一貫した態度で子どもに接することができるわけではない。もちろん、教師はそう心がけますが、一年間の長丁場、神ではない私たち教師にはなかなか難しいことです。そしてそうした、ちょっとした、小さな一貫性の乱れが集積し、子どもたちの不満を呼び込んでしまうわけです。それが大きく顕在化していくのは、二学期後半。子どもたちが学級に慣れ、担任のキャラクターにも慣れ、そして大きな行事が終わった頃、学級は少しずつ、しかし確実に小さな事から崩れていく。そういう現象が起きます。

 こうした現象に陥らないためにも、揺らぐことのない、確かなシステムを、学級経営にも授業運営にも敷く必要があるのです。今号の特集を、こうした観点で読んでいただけると、皆さんの新たな学級経営・授業運営に資するものになるはずです」

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 「学級づくり」も「授業づくり」も、システムとして考えようという提案である。

 私が提唱した「3・7・30の法則」も、仕組み(システム)作りとして構想した。

 それが、このように受け止められ、深められている。

 私は、学級崩壊に対する1つの処方箋として構想した。

 多くの教師達が学級づくりにおいて、<その日暮らし学級経営>をしている。その克服をしなければ学級崩壊に対処できないと身構えたからである。

 いまだに多くの教師達が、<その日暮らし学級経営>をしている。

 「システムがない・或いはゆるい学級」である。

 年中行事と<その日暮らし授業>で、1年を乗り切ろうとしている。

 もうだめだ、そんなことで乗り切れなくなっている。それが、現在である。

 ★

 手作りの雑誌であるが、現場でいま何が必要であるか、それを問うている。

 申し込みたい方は、次の処へ。

  http://www.bbweb-arena.com/users/t-fuji52/myweb4_021.htm

 

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ああ、英語教育

 英語教育が始まっている。実際には、小学校5,6年に対し、週1時間の「外国語活動」となっている。

 横浜では、1年生からになる。

 横浜版学習指導要領の外国語活動を見た。

 横浜では、文科省の学習指導要領とは別に横浜版がある.。

 その横浜版に従って、各学校の教育課程がつくられている。

 その教育課程をちょっとのぞいてみた。

 おっと、と。

 1年から6年まで、ねらいの最後が、「~親しむ」「~楽しむ」になっていた。

 要するに、活動の内容がむずかしくなるだけで、活動そのものは変わらない。

 これには、とても不安をおぼえた。

 ★

 今まで日本全国で進めてきた特区での先進的な英語活動で、問題になってきたことが1つある。

 1年から進めている英語活動で、高学年が英語嫌いになるという現象である。

 英語を重点研究にしている、ある学校の研究会で、講師の先生に質問したことがある。

 その講師は、特別の英語研究協力校の校長を務めておられた方である。

「低学年から英語活動をしていると高学年になってから英語嫌いになると聞いていますが、どうでしょうか?」

「私の学校でもありました」

 その校長先生は、正直に答えられた。

 その学校に親しい友人がいたので、聞いてみると、やはり英語活動を続けていることでの混乱があり、学校が荒れているということらしい。(それだけではないであろうが)

 崩壊クラスも数クラスあるということであった。

 ★

 早い頃から英語に親しませておけば、英語が好きになるという説がある。

 親たちは、そのように考えている人は多い。

 朝日新聞出版アエラ編集部が実施した、小さい子供を持つ親へのアンケートでは、「英語を教えるのはいつからがいいか」との問いに次のような答えがある。

 34%…3歳未満

 39%…3~6歳(未就学児)

 小学校低学年…14%

 小学校高学年…5%

 実に92パーセントの親が、小学校以前から英語を教えた方がいいと答えている。

 現在導入されている小学校英語は、まさにこのような親の思いに後押しされて始まっているとも言える。

 ただ、「子供にどの程度まで英語を学んでほしいか」との問いには、約6割が「日常会話ができる程度」と答えていること。

 英語がくわしい人たちは、「日常会話程度なら、特別に早く英語を学ぶ必要はない」と語っている。

 ★

 なぜ、高学年になったら英語嫌いになるのか。

 このことについて、アメリカの日本人学校(補習校)に勤めている友人に聞いたことがある。

「ゲームなどで扱う英語は、無機質の英語で、導入には適当だが、それだけにしか過ぎない。言語としての機能を持つためには、やはり会話ができるという状態がどうしても必要である」

というような話であった。

 英語の授業を何度も見てきた経験から言えば、あのハイテンポの授業がなんとも高学年には荷が重いのではないかと思ったものだ。

 公立の小学校で、英語を教えていこうとするなら、相当な綿密なカリキュラムと準備期間、人材確保が必要になる。

 カタカナ英語が染みついている教師達が、嫌々教えているのでは話にならない。

 どうしても、ネイティブな英語を駆使できる教師が教える必要があるわけである。

 ★

 朝日新聞は、早期の英語教育の是非について特集を組んでいる。(2010.4/8)

 英語教育の現場からビジネス界まで、第一線で活躍されているスペシャリストたちが、率直に語っている。

 ずいぶん学ぶことができた。

 立教大学教授の鳥飼玖美子さんが指摘されていることで、初めて知ったことは2つ。

「小学校英語にどれくらいの効果があるのか、実証的に示したデータはないのでしょうか。

 このことに関して、しばしば引用される調査結果があります。

 ある機関で、小学校で英語を学んだ中高生とそうでない中高生、849人の英語力を調査したのですが、『発音』『知識』『運用力』のいずれも、両者に目立った差がないとの結果が出ているのです。小学校で英語を学んでも、ほとんど効果がない可能性があるんですね」

「中学生のいる方は、お子さんの英語の教科書をしっかり読んでみてください。たぶんびっくりされますよ。会話文ばかりで読み物になっていなくて、文法を学ぶ場面がほとんどない。英語という言語の体系的な仕組みを学ぶ機会がないまま、義務教育を終えているのです。

 ところが、いまだに多くの大人たちは『日本の英語教育は読み書き文法ばかりでダメだ』と思い込んでいます。自分たちの受けた教育を基準に考えているんですね」

 この2つの指摘には、びっくりした。

 ★

 このような指摘を受けても、とりあえず小学校の教師達は、週1時間始めなくてはならない。横浜は、1年生からだ。

 心配なのは、横浜の場合だ。

 あと3,4年後(もう横浜の場合は、英語教育はどの学校でも始めている)1年から英語を学んだ子供達が、高学年になったとき、どうなるかだ。

 カリキュラムでの工夫はあるのかどうか。

 特区での荒れをどこの学校でも抱え込んでいくとなると、どこでそれはチェックされていくのであろうか。

 

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再び全国学力テストについて考える

 いつもお邪魔する「すぷりんぐぶろぐ」に、次のようなことが書いてあった。

  それはさておき、ようやく少しの休息時間を見つけることができた今日の午後、手元にある教育雑誌を開くと、冒頭に文科省の副大臣の文章があった。
 何度なく取り上げられるが、全国学力テストのことについて、こんなふうに切り出している。

 全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)の成果の一つは、調査をやらなければおそらく誰も気づかなかった、秋田県が全国1位だということがわかったということです。
 
 確かに事前にそれを予想できた人はいなかったろう。
 本県内部でもそうだったはずだ。それを副大臣が「成果」と呼ぶとすれば、何かしらのアクションを意識しているのだと思う。
 その文章のなかには本県の結果の良さについて次の理由が書かれている。

 その一つは、教員の質と数です。
 二つ目は、三世代同居率が一番高いこと。
 三つ目は、地域の方が頻繁に学校に来ていること。

 
 細かい分析をもとにした理由づけなのだろうし、それにイチャモンをつけるだけの根拠もないが、内部にいる人間としてはぴんとこないことも確かだ。

 ただ、肝心の一つ目だけを考えれば、確かに「教員の数」についてそうした施策を続けてきた経緯はわかる。
 その先頭にたった前教育長が語るには、中でも生活サポート的な職員の配置事業が有効だったのではないかということだ。これは実際あまり注目されていないが、現場にいる者にとっては肯ける。
 ある意味の多様性を受けとめるには、数が決定的だということだ。

 「質」についてはかなり微妙なものだが、実感的ないい例がつい最近あった。
 家庭の都合で本校に三学期の期間だけ転入してきた姉妹がいたが、この子らや親が、以前いた都市部の同規模の学校(といってもやや田園地帯であるそうだ)との比較を語った。

 それは一言でいえば「厳しさ」であった。
 学習、生活いろいろな面での制約が多いということだそうだ。
 本校だけが特別ということは考えられないし、それらは私たちが持つ一つの質ととらえていいのかもしれない。
 何より、その制約を子も親も肯定的にとらえていただいたことが印象に残った。

 点数がどうのこうのというより、厳しさ、制約のある場は初等教育としては自然だろうという思いは強くなった。
 それらを質と呼ぶために必要なことは、小手先に陥らないための私たち自身の語り合いであり、指導の吟味だ。

 全国学力テストの功罪については、さまざまな人が、さまざまに語っている。

 私もまた、この副大臣と同じように、成果(?)として考えていることがある。

 それは、副大臣とは別に、下のランクに位置付いた都市についてである。

 大阪府のことである。

 成果(?)として良いか分からないが、とにかくびっくり現象であった。

 ★

 大阪は、40年前に行われていた全国学力テストでは、上位争いをしていたはずである。

 民間の教育研究も、ほとんどが関西にあり、大阪をめざして実践家たちは集まった。

 そのように日本の教育の中心は、大阪にあったのである。

 大阪は、多くの実践家のあこがれの的であった。

 私は、教師になってすぐ、大阪の枚方(?)であっただろうか、宮崎隆太郎先生が勤められていた学校に授業参観に訪れた。

 重い障害を持った子どもたちを普通クラスと交流させようとする先進的な試みがなされていた。

 1時間だけ、障害を持った子どもたちだけでの朝の会を見た。

 すごいという感想だった。

 恥ずかしいことだったが、その姿を見ながら、私は、吐き気をおぼえるほどの状況だった。

 たった1時間で、このように私はなってしまう。それを担当している先生達の苦労はいかほどであろうかと、つくづく考えたものである。

 ★

 40年過ぎて、大阪は、様変わりをしている。

 学力テストで評価する学力の中身を云々すれば、それはさまざまに問題になる。

 しかし、確実に大阪は、ひどい状況を抱え込んでいるのではないか。

 私の知り合いの先生達から聞く学校内部の状況も、悲惨なものである。

 この悲惨な状況は、もちろん大阪だけではない。

 都市部が抱え込んでいる問題でもある。しかし、大阪は、その問題を先進的に抱え込んでいる。

 それは何か。

 この40年ばかりの間に、何が起こり、何がこのような悲惨な状況を作り上げていったのか。

 ★

 全国学力テストで好成績をあげた東北、北陸は、なぜそうなのか。

 文科省は、その検証を小出しにせず、もっとオープンにすべきである。

 もう学力テストを続けていく意味はないが、きちんとその結果の検証は公表されるべきである。

 <スプリングブログ>で指摘されていることは、とても貴重なものである。

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副島先生の「黙せず語る」に注目

  前小牧市教育長であった副島先生のコラム「黙せず語る」が始まった。

 このコラムのために、「ぜひとも授業研究での学校改革の可能性を書いてほしい」という注文を出した。

 今、副島先生は、名古屋大学の大学院で、授業研究についてまとめておられる。

 ぜひ注目してほしい。

 コラムは、以下のブログである。

 http://www.school55.net/index/column18_20100405.html

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 業務連絡です

 「初任者・一週間のシナリオ」についての問い合わせが、まだ来ている。

 その方は、私にメールをしてほしい。添付資料で送ります。

 kazenifukarete*hkg.odn.ne.jp  (* のところに@をいれてほしい)

 mikeさん、メールお願いします。

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なぜクラスじゅうが理科に夢中なのか 全部見せます小5理科授業」

 大前暁政先生から、「なぜクラスじゅうが理科に夢中なのか 小5理科授業」を(教育出版)送ってもらった。

 読み始めたら、驚いた。

「これだよ、これ。私が最終的にねらう『味噌汁・ご飯』授業は、これだよ」と呟く。

 全ての授業が、載せてある。

 例えば、1「雲と天気の変化」には、6時間授業として次の項目がある。

 第1時 (習得)いろいろな種類の雲も知る

 第2時 (習得)雲の量や種類によって天気が変化することを知る

 第3時 (習得)雲の有無によって天気が変化することを知る

 第4時 (習得)雲の動きによって天気が変化することを知る

 第5時 (活用)雲の動きを予想して天気の予報を行う

 第6時 (活用)天気の変化のまとめを行う

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 まえがきは、こう記してある。ちょっと長いが参考になる。

「本書では、次の点を意識して授業を行っている。

 1 基本的な知識と技能の『習得』

 2 習得した知識と技能の『活用』

 3 子どもの疑問を解決する『探求』

 『習得』の授業では、『教えて考えさせる』授業を展開している。考えても答えようのない問題を、子どもに尋ねてもしかたない。

 例えば、次の質問がある。

 『花はどうやって実をつくるのか?』

 答えは、『おしべから飛んできた花粉が、めしべの先について、花粉管が伸びて、受精したから』らしい。これを子どもに考えさせてもしかたがない。知らないものは答えようがない。

 思考によって解決できない問題は、問うべきではない。教えるべきだ。教えることを躊躇してはならない。

 基本的な知識と技能を確実に習得させてこそ、その先の活用はある」

 そして、「活用」も、次のように記してある。

「『活用』の授業では、習得した知識と技能を使う場面を用意している。習得した知識や技能を活用して、問題を解く経験をさせる。知識と技能を活用したら問題が解けた、という経験をさせるから、次も活用しようという意欲をもたせることができる。

 では、活用場面を、いつ設定すればよいのか。単元において習得した知識や技能は、その単元において活用させるべきだ。

 例えば、『もののとけ方』では、まず食塩を溶かして、『食塩が水に溶ける性質』を調べていく。次に、ホウ酸で調べる。食塩でやった実験を、そのままホウ酸でも行っていく。食塩の実験で習得した知識や、実験技能を活用することができる」

 新しい指導要領での「習得」「活用」が、このように展開されている。

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 「私が最終的にねらう『味噌汁・ご飯』授業」と書いた。

 このような授業は、最初からはできない。

 しかし、理科の授業システムをつかんだら、きっと可能になる。

 私は、早速アマゾンで、「なぜクラスじゅうが理科を好きなのか 小3理科授業」(教育出版)「理科の授業が楽しくなる本」(教育出版)を注文する。

 大前先生は、1977年生まれ。33歳になられたのであろう。おそるべき存在である。 

 

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業務連絡「明日の教室」~「味噌汁・ご飯」授業を提起する~

 私の方にも、何人もの方から問い合わせがある。

 明日の教室を主宰している糸井登先生からも、次のようなブログが出ていた。

 

4月24日の「明日の教室」は、以前にも書いたように、野中信行先生@横浜をお迎えする。
野中先生の提案されている「味噌汁・ご飯の授業」を徹底分析することになると思う。
野中先生は、ご自身のブログの中で、こうおっしゃっている。

・・・・・引用開始

私が提唱している「味噌汁・ご飯」授業を追究していくと、どうしても教師の教材研究力が試されるところが出てくる。
京都「明日の教室」の教室では、その場で提出された教材を、30分の時間で、教材研究して、即興の授業をしていくという試みを行う。
そこで、問われてくるのは、まず第一に、短い時間で教材分析できる力量である。
第二に、たとえば国語では、物語をどのように教えていくか、詩をどのように授業していくか、説明文はどのように授業するか、という授業システムが問われる。

・・・・・引用終了

学校を替わって、改めて、「味噌汁・ご飯の授業」について考えることとなった。
つまり、来年の2月には研究発表会がある。
その時に、こうあってほしいという子ども達の姿はイメージできている・・・つもりだ。
ならば、そのために、毎日の授業はどうあるべきかということである。
日々の授業の繰り返しよって、その姿に到達すると考えるべきであろう。

日々の授業は、そう、30分あたりで構想していかねばならない。
では、どうするのか?

そのノウハウの一端が、この研究会で明らかになる、と考えている。
いや、ならなければ駄目であろう。
私自身も、楽しみでならない。
というのは、今、自分が社会科の授業づくりで考えていることと、野中先生の話が、どこが同じで、どこが違うのかということにである。

授業づくりに悩む方、授業づくりで更なる高みを目指す方には必見の研究会となると思う。
100名限定で、現在、申込者が30名ですから、まだまだ余裕があるのですが、懇親会は、50名限定で、既に25名の申込みとなっています。
「明日の教室」に参加される方は、ほとんど懇親会まで参加されるので、申込みはお早めに!・・・です。

尚、この日、私は、第一回目の参観・懇談会の日となっておりますので、少し遅れるかもしれませんが、必ず顔を出すようにしますので・・・。どうぞ、宜しくお願いします。

申込みは、こちらからお願いします。
 東京でも、「明日の教室」が、立ち上げられようとしている。
 
 注目しておきたい。
 

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1年間をとにかくがんばり抜いてほしい

  4月2日、東京のO区へ初任研に伺う。

 120名ほどの大人数の初任者。大ホールでの講座である。

 他の都市は、服務規律などの講座を持っているのであろうが、O区は、私を冒頭で呼んで、教師としての具体的な話をしてほしいということ。

 画期的な試みである。

 3時間ほど(10分休憩をはさんで)話す。

 「今日は、今まで大学でもどこでも教えてもらっていないことを話します。

  4月6日の始業式から具体的に必要になる話です。」

 という始まり。

 ・初任者のクラスは、7割、8割荒れる。それは何故か?

 ・子どもたちとの関係づくりをどうしていくか~縦糸・横糸~

 ・学級づくりをどうしていくか~3・7・30の法則~

 ・授業づくり基礎基本10か条

 ・初任者として大切にする5か条

 こんな項目である。

 手応え十分。

 1年間をとにかくがんばりぬいてほしいと思う。

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 4月3日。土曜日なのに、初任者指導校のM小学校へ電話。

 初任者が準備のために来ているならば、私も行こうという確認である。

 私が担当する2人の初任者とは、1日にすれ違っただけで、まだきちんと話もしていない。

 他のところで初任研をして、自分の担当する初任者とはほとんど話もできていないなどというとんでもないことは、ありえない。

 早速出かける。

 一人地方からの初任者は、1日の日に、辞令交付式を終えて学校へ戻ってくるときに玄関のところでばったり。

「○○先生ですか?私は初任者指導の野中です。どうぞよろしく」と挨拶をすると、「えっ、野中先生というと、3・7・30の本の野中先生ですか?」と聞かれる。

「そう、そう、あの本の野中です」と。

 読んでもらえていたのである。

「学級経営力を高める3・7・30の法則」(学事出版)は、2006年に出しているが、最近のアマゾンでは学事の本としては一番売れている本である。

 やはり、学級経営、学級づくりが大きな課題になっていることがよく分かる。

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 早速、「初任者・1週間のシナリオ」で確認をする。

 とりあえず、4月5日からの3日間を想定して準備にかかる。

 教室作りをする。

 机の配置を考える。

 ロッカー、廊下のフック、机に名札を貼る。

 廊下やロッカーは、ビニルテープをずっと貼ればいいことを教える。

 そこに番号を書いていけばいい。そうすれば、撤去するときに、さっと剥げばいっぺんにとれてしまう。

 教室ができれば、始まりの感じができてしまう。

 ★

 午後からは、パワーポイントを使いながら、昨日のO区での初任研の内容をかいつまんで伝える。

 1週間は、値踏みの時間である。

 子どもが先生を値踏みする時間。

 値踏みされていることを自覚して、取り組まねばならない。

 ポイントは、子どもとどのように関わっていくか、どのように関係を作っていくかである。

 そんなことを話す。

 実際は、さまざまなハプニングに翻弄されてしまう。

 だが、とりあえず知識として関わりの基本を知っておくことは大切である。

 ★

 こうして3日が終わる。

 女房から「お父さん、はやく人間的な時間が持てたらいいね」と言われる。

 そうなのだ。

 桜が満開である。

 桜を眺め、しばし春のひとときを過ごすこと。大切な時間だ。

 4日は、桜見物の日である。

 

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「働く喜びとは何か」~大鳥小学校を訪問して~

  4月1日に、横浜市大鳥小学校に講師として行った。

 3回目の訪問である。

 2回目までは、学級づくりを中心に話をしてきた。

 今回は、「味噌汁・ご飯」授業のこと。

 この学校に行って、いつも思うのだが、若手の先生達が雑草のように育っているということだ。そう雑草のように。

 それぞれの先生が、個性を持ち、生き生きしている。

 これは何だろうか。

 ★

 この学校は、校長の提案で、靴箱を整頓する実践を続けている。

 1ヶ月に1回、朝会で校長からスーピタ賞が発表される。

 すべて揃っていたらスーピタ大賞である。

 ある日あるとき、校長は、密かに靴箱を回り、点検する。

 子どもたちは、スーピタ賞が発表される朝会で、固唾を飲んで発表を待つらしい。

 これは、すごいアイデアだ。

 「賞をもらえなかったら、何が問題だったかクラス会議を開いて話し合うんですよ」と、懇親会で若手の先生が話してくれた。

 なるほど、なるほど。このスーピタ賞で、クラスをまとめている。

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 「学校の再建はまず紙屑を拾うことからー。

  次にはクツ箱のクツのかかとが揃うように。

  真の教育は、こうした眼前の瑣事からスタートすることを知らねば、一校主宰者たるの資格なし」(一語千鈞 致知出版社)

 このように書いたのは、森信三先生である。

 小林校長は、この森先生の教えからスタートされている。

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 サラリーマンの15人の1人が、鬱病にかかる。

 そう統計は教える。

 教師は、その3倍である。

 とするならば、5人に1人が鬱病にかかる。

 何とも、恐ろしい数字である。

 教師達から「働く喜び」が亡くなっている。

 だが、何であろうか。

 私が訪問する大鳥小は、先生達が元気である。

 どんなに忙しくても、それを乗り越えていく先生達の元気がある。

 

 

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