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10年後の手紙

  担任をした生徒からハガキがきた。びっしりと書かれてあった。

「野中先生へ

 お久しぶりです。○○○○です。先生に『10年後の手紙』を書いています。憶えていらっしゃいますか。

 10年前の3月18日、私は○○小学校を卒業しました。

 あの時、先生にお願いして『10年後の手紙』の事を皆に話して頂きましたね。

 先生からもらった住所の紙をこの日の為に取っておきました!

 そして、この日が来るのを10年間ずっと楽しみにしていたんです。

 卒業してから10年、私も22歳になりました。

 長いようで短いようで 様々な事がありましたが、私はいつまでも野中先生が話して下さった“怖い話”や“おもしろい話”、“汚い話”は絶対に忘れません!(笑)

 あの時過ごした日々は私にとって、懐かしくて楽しくて思い出すと笑顔になれる大切なものとなっています。………」

 10年後の手紙を私に送るために、待っていてくれたのだ。

 ありがたい、ありがたい。

 ★

 やはり、私の得意な3つの話のことが書いてあった。

 37年間の教師生活の中で、暇さえあれば、どこででも話をしてきたのである。

 初任者指導の今でも、暇さえあれば話をしている。

 子供達は、大好きである。

 私の小学校3年生の時、担任の先生が休まれて、替わりの補欠に来てくれた小林先生の話に魅せられて、私もまた、教師になって続けてきたことだ。

 担任の先生のことは、まったく記憶にない。

 だが、1時間だけの小林先生の話は、ずっと心に残った。

 1年間付き合った先生よりも、1時間だけの先生のことが記憶に残る。

 きっと、こういう事例は、いくつもあることだ。

 ★

 人生は、断片である。

 辛く、不幸せな生活に浸されながら、1つか2つの断片のさわやかな記憶で生き延びていくことができる。

 人生は、恥ずかしい、思い出したくもない、失敗のある断片が数限りあるが、でも、さわやかな断片だってあるのだ。

 その断片をすくい取るようにして生きる。

 考え方次第である。

 ★

 女優・声優の大山のぶ代は、声が原因でいじめに遭ったことがある。

 学校に行くのがつらくて仕方なかった。変だと思った母が「ずいぶん口数が減ったわね」と。「みんなが笑うの」と打ち明けると、「もう少し、お利口さんだとおもっていたけれど。目でも手でも、弱いと思ったところはかばうと弱くなる、どんどん使いなさい」と励まされている。

 朝日新聞の「人生の贈りもの」に書かれてあったことだ。

 目でも手でも、弱いと思ったところはかばうと弱くなる、どんどん使うこと。

 考え方次第である。

 ★

 「10年後の手紙」は、私にさまざまな思いを残してくれた。

 ありがとう。

 

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