業務連絡です
コメント欄で私にシナリオの送付を求められた<ふみくん>。
次のようにお願いします。
ふみくん。シナリオを送りたいのですが、送るメールが分かりません。
私宛にメールをください。
メールは、次のものです。
kazenifukarete*hkg.odn.ne.jp
(*のところに@を入れてください)
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ふみくん。シナリオを送りたいのですが、送るメールが分かりません。
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愛知県K市に、初任研講師として行った。
昨年に引き続き2回目である。
冒頭、初任者の人たちに、教育委員会の心意気を話した。
「まだ辞令前の29日に、初任研の第1回目を行っている教育委員会は、多分K市だけだろうと思います。
始業式前の準備をできるだけ早くさせてやろうという配慮です。
今日、私の話を聞いて30日、31日と日にちがあります。じっくりと準備をしてほしいと思います。」
初任者27名。初任者指導の先生方、教務主任の先生など数多くの方々も参加されている。
校長先生も4名参加されていた。
こういう初任研に、校長先生が参加されているということだけでも意気込みが違う。
前教育長副島先生の現場イズムが、こういうところにも浸透していると、私は思った。
★
2時間30分。間に10分間の休憩をはさみながら、語り続けた。
真剣に受け止めてもらったと思う。
表情を見れば、その様子がよく分かった。
「新卒教師時代を生き抜く心得術60」(明治図書)を初任者全員に配布された。
「もう持っています」という数人の初任者がいた。
最後に、1年間をとにかくがんばりぬいてほしいという話をした。
「自分に向いている仕事が他にあるのではないかと1年目の途中で辞めていく人がいる。自分に向いている仕事なんて、そんなものはない。向くかどうかは、自分の働きかけで決まっていく。
1年目。子どもが嫌いになることがある。いやでいやでたまらないと思うことも出てくる。しかし、ここからなのだ。何としても1年目を凌いでいく。2年目になったら、見通しが出てきて、余裕が出てくる。」
今までの人生で、ほとんど挫折を味わうことなく、順調にきた初任者たちは、この1年で、はじめて挫折感を持つ。
七転八倒する。いいじゃないか。挫折なんて、乗り越えるためにある。
とにかく、それを乗り越えるのである。
★
夜、久しぶりに副島前教育長や、玉置先生たちと懇親会で会う。
さまざまな話をした。とても楽しかった。
今、副島先生は、名古屋大学の大学院に通っておられる。
テーマは、授業研究で学校をどのように改革していくかという内容であると聞いた。
子どもの側からの授業記録の分析などは、いくらもされている。しかし、教師の側からの研究は聞いたことがない。
その成果に期待したい。
そこでの話の中で、初任者の授業の話題が出た。
「初任者の授業は、ほとんど高校や予備校の先生の授業がインプットされているのですよ。小学校の授業なんて、もう忘れてしまっている。だから、少々の研修で授業の取り組みをしても、そのイメージを変えることはできないですよ」
と話された。
この話には、とても納得した。
そうだなあ、なるほど、なるほど、ということである。
だから、初任者はともすれば、「説明」が多くなり、子どもたちに語ることが増えるのである。
とりあえず、初任者の授業観をどのように改革するかが大きな課題である。
★
名古屋の東横インに泊まった。
夜中に、寒くて目を覚ました。
もう4月になろうとしているのに、真冬のような寒さだ。
それでも、桜の花びらは、暖かい春を待っている。
3月31日になる。別れと出会い。
また、新しいところでの、新しい生活が始まる。
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27日の野口塾が終わった。
60名を越す集まり。盛況であった。事務局は、準備した資料が足りなくて、あわててコピーするほどであった。
遠く北海道、富山、高知、岡山などから来られていた。またロサンジェルスからたまたま帰国していた先生もみえていた。
野口先生の怪物ぶりには驚く。
10時からずっと出ずっぱりである。(午後の第三講座(50分)だけ私が出ただけである)
これがどれだけ疲れるか、経験したものでなければ分からない。
74歳になられたという。
植草学園の教授をやられながら、千葉の教育委員もなされている。
そして、全国を飛び回っておられる。
中華街で、8時30分頃まで私たちに付き合いながら帰っていかれた。
なんともすごい。
★
「物語はこうやって指導する」という第一講座では、学力形成の条件5つがとても興味深い話であった。
①入手・獲得 ②訂正・修正 ③深化・統合 ④上達・進歩 ⑤活用・応用
第二講座の「作文はこうやって指導する」のところでは、多くの先生が目を開かせられたであろう。
①多作 ②楽作 ③基礎基本
「子どもの作文は読むな」という指摘には、みんなびっくりする。
第四講座では、教養講座での「教師人生を楽しむ」。
野口先生ならではの話が続く。
教師は、恵まれた仕事であることをさまざまな経験を交えて話された。
「教師というのはありがたい職業である」と。
★
今日(28日)は、朝早く起きる。明日の準備である。
昨日の紹興酒が残っている。
明日は、愛知県K市での初任研。
まだ、辞令も出ていない初任者を集めて、話をする。
おそらく、日本全国で辞令前に初任研を開く教育委員会は、ここだけであろう。
どれほど、初任者指導に力を込めているか、よく分かる。
私もまた力がこもる。
野口先生の足下にも近づけないが、自分を励ますことはできる。
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津市太郎生小学校が閉校した。
私は、毎日ホームページと中林校長の学校便りに注目してきた。
太郎生小学校の授業日数が197日。
学校便り「たろうっこ」197号。
日刊である。
これがいかに大変かは、学級通信を出した人ならば分かる。
197号の最後の言葉が次のように終わっている。
「『素晴らしい時はやがて去りゆき今は別れを惜しみながら』
これは『さようなら』という歌の最初の歌詞です。卒業式でも、閉校式でも最後に歌いました。
私にとってはこの2年間は本当に幸せでした。素晴らしい子どもたち、保護者、そして職員に囲まれた2年間でした。
私は保護者の皆さんに、『太郎生小学校を三重県で一番素晴らしい学校にするつもりです』と公言したことがあります。そして、今、『話をしっかり聞ける子ども』『心を込めた合唱』『真剣に学習できる子ども』どれも、日本一だと確信しています。
子どもたち、保護者の皆さん、職員のみんなに心からの感謝を表しつつ、『たろっこ』の最後の1行を終えることにします。ありがとう」
★
始めは、エネルギーがあれば簡単。
しかし、終わりは大変である。
私は、津市太郎生小学校で展開された、とてつもない大きな教育的試みを記憶に刻みたい。
中林校長先生、お疲れ様でした。
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23日は、新しい初任者指導のM小学校への面接。24日は、派遣校でのお別れ。25日は、本務校でのお別れ。
あわただしく月日は、過ぎていく。
27日(土)は、野口塾。29日(月)は、愛知県K市での初任研。4月1日は、横浜大鳥小での講座。4月2日は、東京O区での初任研。
立て続けに、講演。これも忙しい。
春は、季節の替わりと同じように、あわただしく別れと出会いを続ける。
★
25日の1年生のクラスとの別れ。
子どもたちが、私とのお別れ会を開いてくれた。
オルガンをひいてくれたり、こまの綱渡りをしてくれたり、…子どもたちは、それぞれに別れを演じてくれた。
最後に、作文集が渡された。
「のなか先生、5年生になっても、6年生になっても、中学生になっても、のなか先生のことわすれないよ」
毎週水曜日に一日、このクラスにいた。
何時間かの授業をしたが、それよりもこまを回したり、おしゃべりをしたりの日々が楽しかった。
ほとんどの子どもをあだなで呼んだので、私も「のなちゃん」と呼ばれた。
「縦糸」で、言葉遣いにうるさい私だが、まあそのままにしておいた。
教室へ行くと、すぐに、
「のなちゃん、今日の給食はどこで食べるの?」
と聞いてくる。私が、いつも変なことを言うから、それが大好きなのだ。
★
お別れ会が終わって、みんなと握手して、教室を去っていくと、4,5人のやんちゃな子たちが、ずっとつきまとって追いかけてきた。
べたべたと1年間くっついていた子達である。
さようなら。別れは、いつも突然である。
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私が提唱している「味噌汁・ご飯」授業を追究していくと、どうしても教師の教材研究力が試されるところが出てくる。
京都「明日の教室」の教室では、その場で提出された教材を、30分の時間で、教材研究して、即興の授業をしていくという試みを行う。
そこで、問われてくるのは、まず第一に、短い時間で教材分析できる力量である。
第二に、たとえば国語では、物語をどのように教えていくか、詩をどのように授業していくか、説明文はどのように授業するか、という授業システムが問われる。
今回の野口塾は、「物語はこうやって指導する」「作文はこうやって指導する」というテーマが組まれている。
それを野口芳宏先生に教えてもらえる。
私は、最近改めてとらえ直しているのは、野口授業というのは、日常授業を構成していくための宝庫を提供されていたのだということだ。
私は、第三講座として、今本格的に問われている「学級づくり」について提起する。
今まで「授業づくり」が、大きく問われてきた。
だが、現在大きく問われ出したのは、「学級づくり」というテーマである。
これなくして、学級が成立しないということになってきている。
そこのところをきちんと提起したい。
★
まだ、いくらか席に余裕があるらしい。
どうぞ、春の横浜においで頂きたい。
横浜で4回目となります野口塾を開催させていただきます。
皆様のご参加をお待ちしております。
授業道場 野口塾 IN横浜
「学力形成を確実に行う指導法」
1 日 時 平成22年3月27日(土) 10:00~
2 会 場 かながわ労働プラザ 4F第3会議室
横浜市中区寿町1-4 JR根岸線「石川町駅」 徒歩3分
3 参加費 4,000円
4 定 員 50名
5 日 程
9:30 受付開始
10:05~11:45 第一講座 「物語はこうやって指導する」
10:05~10:20 地元教師の「ごんぎつね」の模擬授業
10:20~10:25 野口先生による指導・講評
10:25~10:40 野口先生による「ごんぎつね」の模擬授業
10:45~11:45 野口先生による物語の指導法についてのご講演
12:50~13:00 PRタイム
13:00~14:40 第二講座 「作文はこうやって指導する」
13:00~13:15 地元教師の模擬授業
13:15~13:20 野口先生による指導・講評
13:20~13:35 野口先生によるの模擬授業
13:40~14:40 野口先生による物語の指導法についてのご講演
14:50~15:40 第三講座 野中信行先生の学級経営講座
15:50~16:40 第四講座 野口先生の教養講座
16:40~17:10 交流会「今日の学び」
17:40~19:40 懇親会(希望者)を中華街で行います。
6 申込方法
Eメールに必要事項をご記入の上、事務局
井上雅一朗までお申し込みください。
*講座代金は当日受付でお支払いください。
☆ 必要事項
1.氏名 2.住所 3.電話番号 4.メールアドレス 5.勤務校
6.懇親会の参加の有無 (中華街で行います)参加費5千円を予定しています。
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私が参加しているネット研(正式には、北海道生活科・総合的な学習教育連盟ネット研究会)がある。隅っこにいるだけで、主にオフ会に参加しているだけである。
そこから本を出した。横藤雅人さんの編著。
「イラスト版 からだに障害のある人へのサポート」(合同出版)である。
執筆担当者は、次に掲げる人たちである。
赤尾知子さん、阿部隆幸さん、石川晋さん、大野睦仁さん、紙谷健一さん、後藤則史さん、山本和彦さん、横藤雅人さん。
ネット研の主力メンバーによる総力をあげた本である。
★
編者の横藤先生は、そのあとがきに書いている。
ゲストティーチャーとして協力いただいた、北海道盲導犬協会の会長だった故・佐々木紀夫さんのこと。佐々木さんは、中途失明者で、盲導犬ユーザーでもあった。
「佐々木さんは、よく『わたしが失明したのはね、それもなにかの役割なんですよ』
と話していました。『失明したことによって、たくさんのひとと知り合うことができたし、失明してもできることがたくさんあることがわかった。子どもたちに、失明しても幸せに生きていけることが伝えられたら、ほんとにうれしい。だから、失明してよかったとさえ思うことも多いのです』とも話していました。
『失明したことも役割』とは、なんとすごいことばでしょう。
おつき合いがふかまるほど、わたしは障害のある方から人生の意味をふかく学びます、サポートをさせてもらいながら、逆にはげましてもらっているように感じるのです」
人は、役割をもって生まれている。その役割に気付かないままに亡くなっていく人は多いのだが、この佐々木さんの言葉はすごいと、私も思う。
一体、自分の役割に気付くとは、どうすることなのであろうか。
★
この本の趣旨は、次に書いてあること。
「この本は、サポートやボランティアのしかたを紹介しています。それらの活動を通して、障害のある方と子どもたちのあいだにたくさんの笑顔が咲き、やがて、健常者と障害者とが、ともに学び合い、はげまし合って生きていく社会ができれば、と願っています」
図書室に置いておくにも、最適な本だと思う。
ぜひ、多くの教室、ご家庭で活用してほしいものである。
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担任をした生徒からハガキがきた。びっしりと書かれてあった。
「野中先生へ
お久しぶりです。○○○○です。先生に『10年後の手紙』を書いています。憶えていらっしゃいますか。
10年前の3月18日、私は○○小学校を卒業しました。
あの時、先生にお願いして『10年後の手紙』の事を皆に話して頂きましたね。
先生からもらった住所の紙をこの日の為に取っておきました!
そして、この日が来るのを10年間ずっと楽しみにしていたんです。
卒業してから10年、私も22歳になりました。
長いようで短いようで 様々な事がありましたが、私はいつまでも野中先生が話して下さった“怖い話”や“おもしろい話”、“汚い話”は絶対に忘れません!(笑)
あの時過ごした日々は私にとって、懐かしくて楽しくて思い出すと笑顔になれる大切なものとなっています。………」
10年後の手紙を私に送るために、待っていてくれたのだ。
ありがたい、ありがたい。
★
やはり、私の得意な3つの話のことが書いてあった。
37年間の教師生活の中で、暇さえあれば、どこででも話をしてきたのである。
初任者指導の今でも、暇さえあれば話をしている。
子供達は、大好きである。
私の小学校3年生の時、担任の先生が休まれて、替わりの補欠に来てくれた小林先生の話に魅せられて、私もまた、教師になって続けてきたことだ。
担任の先生のことは、まったく記憶にない。
だが、1時間だけの小林先生の話は、ずっと心に残った。
1年間付き合った先生よりも、1時間だけの先生のことが記憶に残る。
きっと、こういう事例は、いくつもあることだ。
★
人生は、断片である。
辛く、不幸せな生活に浸されながら、1つか2つの断片のさわやかな記憶で生き延びていくことができる。
人生は、恥ずかしい、思い出したくもない、失敗のある断片が数限りあるが、でも、さわやかな断片だってあるのだ。
その断片をすくい取るようにして生きる。
考え方次第である。
★
女優・声優の大山のぶ代は、声が原因でいじめに遭ったことがある。
学校に行くのがつらくて仕方なかった。変だと思った母が「ずいぶん口数が減ったわね」と。「みんなが笑うの」と打ち明けると、「もう少し、お利口さんだとおもっていたけれど。目でも手でも、弱いと思ったところはかばうと弱くなる、どんどん使いなさい」と励まされている。
朝日新聞の「人生の贈りもの」に書かれてあったことだ。
目でも手でも、弱いと思ったところはかばうと弱くなる、どんどん使うこと。
考え方次第である。
★
「10年後の手紙」は、私にさまざまな思いを残してくれた。
ありがとう。
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大前暁政先生が、「学級づくり スタートダッシュ」(学陽書房)を出した。
私が今まで提唱してきたこととほぼ同じ視点から、この本は展開されている。
1つめは、学級づくりに大きく重点をおいていること。
2つめは、学級づくりは、最初の1ヶ月がとても大切であること。
初任の先生にとっては、とても参考になる本が出たものである。
私の「新卒教師時代を生き抜く心得術60」(明治図書)とこの本を読めば、間違いなくスタートダッシュをうまく軌道に乗せることができる。
この本で特にポイントになるところは、「『特別支援』を知っておこう」という項目である。
ここは確実にマスターしておかなくてはならない。
大前先生の指摘を受けて、更にさまざまな勉強をする必要がある。
★
大前先生は、今まで学級崩壊のあとのクラスをよく受け持ってきた。
「私の教師人生は、学級崩壊を経験した子どもたちにやる気を引き出すことからスタートしたのである。
その後も、幾度か学級崩壊が起きた子どもたちを担任してきた。
担任してしばらくすると子どもたちは本来のやる気を取り戻した。
数ヶ月後には『大変やる気のある子どもたちに生まれ変わりましたね』と周りの教師や保護者から言われるようになった。
あるとき、同僚からこんな質問をされた。
『学級崩壊をしたクラスを立て直す秘訣はあるのですか?』
秘訣は、ある。それも、たった1つである。
『子どもたちが成長したという事実をつくり、その成長を子どもと一緒に心から喜んでやること』
学級を荒らす子どもたちには、もともとエネルギーがある。
問題は、そのエネルギーをどこに向かわせるのか、ということだ」
★
大前先生が、どこに「教師であること」の位置を構えているかがはっきり分かるところである。
この本は、学級づくりが、いかに最初の1ヶ月で決まってしまうかを強調していることで、きわめて大切なことを提起している。
何度も繰り返して、その重要性を指摘しておきたい。
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京都「明日の教室」への登壇は、今回で4回目になる。
今回は、「味噌汁・ご飯」授業についての提案である。
どの程度にまとまったものを提案できるかどうか、不安であるが、とにかく提案していきたい。
ご参加ください。
池田先生から、参加は、早めに決断して、まずホテルの確保をお願いしたいということである。
春の京都は、花見客でいっぱいになる。
以下、申し込みについては、貼り付けておきたい。
4月24日(土) 第32回 明日の教室 野中信行先生
第32回のご案内をいたします。今回は一年ぶりに、野中信行先生を講師にお招きします。今回で4回目です。
今回は、野中先生がこの一年間で新たに研究を進められている「味噌汁・ご飯」授業について、まとまったご提案を頂きます。
当日は、まず野中先生が当日示した課題に沿って、学生や若手の先生に即興で小さな授業をしてもらいます。次に、その授業についての検討を行う形で、どこに課題が隠れているのかを明らかにします。最後に、「味噌汁・ご飯」授業の基本的な考え方をお話しいただくことになります。
ご期待ください。
◆
日時:4月24日(土) 13:30~17:00
会場:京都橘大学児優館 C201又はC502教室
http://www.tachibana-u.ac.jp/official/information/access.html
講師:野中信行さん@元横浜市立大池小学校教諭 横浜市初任者指導教員
内容:「味噌汁・ご飯」授業の提案 以下のようなスタイルで実施する予定です。
第一部 学生、若手教員による即興授業 15分×2本
13:40~14:10 教材研究の時間
14:15~14:45 授業2つ
第二部 即興授業を受けての解説
野中信行先生
14:50~15:30
<休憩>
第三部 「味噌汁・ご飯」授業の提案&質疑
野中信行先生
15:45~16:45 提案
16:45~17:00 質疑
会費:一般3000円、学生1500円
なお、会の後、懇親会パーティを、京都橘大学の新しい食堂「クリスタルカフェ」にて行います。
こちらの参加費は、2000円前後となっております。参加人数などによって料理が変わりますので、パーティの申し込みは、4/19までの事前申し込みでお願いします。
昼食:当日は、大学の生協食堂が開いております。少し早めにきていただければ、開始時刻に十分間に合います。安くて美味しい本学の生協の食堂をご利用ください。
申し込み:http://kokucheese.com/event/index/1828/
◆
講師略歴
講師 野中信行さん@元横浜市立大池小学校教諭 横浜市初任者指導教員。著書には、「困難な現場を生き抜く教師の仕事術」「学級経営力を高める3・7・30の法則」「新卒教師時代を生き抜く心得術60・やんちゃを味方にする日々の戦略」「野中信行のブログ教師塾 〜「現場」を生き抜くということ〜」とがあります。新任教師のバイブル的な四冊です。学級経営に力を注ぎ、数多くのクラスを鍛えてきたベテラン教師、いや、スーパーベテラン教師です。定年最後の運動会でも小学校6年生に50m走で負けませんでした。
野中先生のブログです。http://nonobu.way-nifty.com/blog/
◆
お待ちしております。
◆
二伸
なお、四月の京都は観光シーズンでホテルが予約しにくい状態になります。その場合、京都市内のホテルを捜すよりは、大津のホテルを予約される方が良いかと思います。
大学のあるJR山科駅の隣がJR大津駅です。京都市内よりは安くて予約しやすいかと思います。
参加をしようかどうしようか考えられている方は、まず、ホテルを押さえることをお勧めいたします。ホテルのキャンセルはできますが、来られるようになったのにホテルが押さえられないということのありませんように。
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もう一つの派遣校では、月曜日の朝会で離任の挨拶をした。
挨拶は、3分以内。
次のような挨拶をする。
★
野中先生です。
「もなか先生、もなかちょうだい」と言われました。(笑)
「『もなか』じゃありません。『の・な・か』」と言うと、
「うん、わかった。もなか先生」って言われました。(笑)
この学校に来て、良かったことが3つありました。
1つは、全校百人一首大会を見られたこと。
すごい戦いでした。
全校でやっている学校は、小学校では10校ぐらいです。
その中の1つが、この学校です。これからもがんばってほしいです。
2つめに良かったことは、全校の長縄大会を見られたこと。
これもすごい大会でした。5,6年生はすごかった。回している縄が見えないくらい。あんなすごい長縄を見たことは初めてでした。
3つめに良かったこと。2年3組、3年1組、3年2組の人に、野中先生の得意な怖い話、汚い話、おもしろい話をしたこと。
こわがってくれて、ありがとう。
でも、(声の調子を変えて)あの理科室のがいこつ事件は、ほんとうに、ほんとうにあった話です。(ざわざわとする)
この1年間、この学校に来られて楽しかったです。みなさん、ありがとう。
終わります。
★
子どもたちから花束をもらった。
2年生のクラスからは、お別れのメッセージをもらった。
「野中先生へ いろいろなことでありがとうございました。おおきくなあれのべんきょうもおもしろかったです。そしてなによりも、おもしろかったのは、きたない話、こわい話でした。とっても楽しいことをありがとうございました」
初任の先生は、音楽専科の先生だったが、全校の先生達にやさしくしてもらった。
その日、廊下を通りかかる子どもたちの一人一人から「もなか先生、もなかちょうだい」「怖い話をしてください!」と声をかけられた。
これで1年間が終わる。
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初任者指導での最後の授業。1年生である。
ゲーム指導をすることにした。
全部、机を後ろに下げて、椅子だけを前に出させる。
ここからゲーム。
「AチームとBチームのゲームです。机を下げて、椅子を机が並んでいるとおりに きちんと並べて、早く座ったところが勝ちです!」
だらだらはできない。
すばやいこと、すばやいこと。
この勝負は、引き分け。それぞれ1点ずつ入る。
★
1回戦は、ジェスチャーゲーム。
私が、問題を出す。その問題を、動作だけで演技して、味方に当ててもらうゲームである。
Aチームから代表が1名出てくる。
私が問題を出す。「かめ」
Bチームには、その問題をAチームには見えないように見せる。
代表が、演技をする。初めてなので、なかなかうまくいかない。
かめをどのように演じていいのか、分からないのである。
1分間。だめである。
次は、Bチーム。問題は、ぞう。
これは、代表の子どもが鼻が長い演技ができて、すぐに、当たる。
2人目が出てくるとき、もめてしまう。一人の子どもが泣き出してしまう。
「はい、チームワークが悪い。相手の得点です。ゲームは、チームワークが大切です」
ゲームでは、Aチーム、Bチームそれぞれのチームワークを重視する。
問題は、きりんーらいおん、石ーばけつ、(空の)雲ー風 と出していく。
★
2つめのゲームは、「人間スイカ割り」。
新聞紙を丸めて、棒を作っておく。目隠しのために、タオルを持って行く。
代表が、一人。教師の防災用ヘルメットをかぶり、体育座りをしている。
そこへ目隠しをして、棒をもった相手チームの一人が、チームの呼びかけのリードに従って近づき、「いいぞ」となったら、振り下ろすのである。(軽く振り下ろさせる)
ヘルメットに当たったら、1点。それ以外は、0点。
目隠しをしているものは、最初に教師がぐるぐるに回して方向を狂わしてしまう。
このゲームのメリットは、指示をするものに「右!」「もっと左!」「回れ右!」…となるのだが、わあわあと指示をすると、目隠しをしている者は、戸惑ってしまう。
チームワークを発揮して、的確な指示を出さなくてはならない。
そこがむずかしい。ゲームを積み上げていくと、チームワークの必要性が増していく。
このゲームで、2人の子どもが泣く。
★
このゲームをしながら、こういうゲームは、もっと早くから子どもたちに教えていくべきだったと痛感する。
チームワークと、ゲームでは泣かない(がまんする)などの心得をきちんと指導することができる。
★
最後の授業。
来年度の初任者指導では、もっと早く導入しようと気付いたものである。
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11日(木)に「教育技術」3年生の取材を受ける。
中村健一先生からの紹介である。
2人の編集の方とカメラマンの方が見えられる。
私は体操服。
運動場で、私の走っている姿をカメラにおさめられる。
それから取材。
教育技術は、今まで授業のことばかりを取り上げてきたが、4月号からは新しく教師の趣味なども扱っていきたいということ。
私は、40代の10年間、フルマラソンを10回走っている。
今も、一日に15000歩、歩いたり、ジョギングしたりの毎日である。
そういう生活について話す。
教育技術3年生の5月号に掲載される。
★
13日(土)は、石川晋先生の京都「明日の教室」。
時間の都合がつかず、どうしようかと思っていたが、何とか12日に仕事の見通しができ、急きょ申し込み。
「合唱指導は、最初で最後」という晋先生の指導をぜひとも受けたい思いで、京都へ出かける。
ホテルも、晋先生が泊まる部屋をツインにしてもらう。いつもの山科のブライトンホテルである。
タクシーで橘大学へ着くと、入り口で糸井先生とばったり。
早速、池田修先生の研究室へ向かう。
研究室へ行くと、その入り口に、修先生直々に書かれているものが目に入る。
「子どもたちはちゃんと教室に秩序だったシステムを確立してくれることを願っている 野中信行」
ありがたいことである。
携帯のカメラに収める。
★
合唱指導の前に、二部に分かれて、それぞれ練習をする。
曲は「旅立ちの日に」。
中学校で主に歌われてきた曲であるが、最近は、小学校でもさかんに歌われるようになっている。
私は、きちんと歌うのは初めてなのだ。
晋先生の指導が始まる。
最初は気軽に構えていたが、だんだん緊張してくる。
言葉の指導、歌い方の指導、……繰り返し繰り返し。
それでも、だんだんうまくなっていることを実感する。
私は、上のパートを歌ったのだが、だんだん下のパートの声が聞こえてくるようになる。
45分の指導。終わったときには、何かやり終えたなあという満足感が残る。
第二部は、晋先生が行っているオムニバス型国語授業。
私が進めた分割授業とはまた違った授業である。
なるほど、なるほど、このように進めているのかと。
課題がいくつか残る。
その後、三部「授業の解題と授業観について」糸井先生、池田先生、石川先生の3人で対談である。
何が「石川晋」を作ったのか?何が「石川晋」を育てたのか?
おもしろい話が続いた。
晋先生は、書くことを強調された。
とにかく「書くこと」を数多くしなくてはならないと。
★
懇親会は、いつものところで行う。
何回か参加されている方々がいて、親しく話し合う。
この会は、懇親会が楽しい。懇親会だけくる人もいるのである。
このあと、2次会。そしてホテルへ帰って、しばし晋さんと話し込む。
寝たのは、1時30分頃であったのだろうか。
★
京都も春が来ていた。朝起きて、ホテルから眺めた遠くの山並みに、やわらかい春の日差しが降り注いでいた。
次回は、4月24日(土)。今度は、「味噌汁・ご飯」授業の提案である。
さて、さて、どうなるものやら。
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津市の太郎生小学校の学校便り180号に、私のブログを取り上げてもらった。
過分な紹介であるが、光栄なことだ。
http://www.schoolweb.ne.jp/weblog/index.php?id=2410004&date=20100308
これから135年の歴史を終える太郎生小学校のカウントダウンが始まる。
どういうことになるのであろうか。
私は、固唾を飲んで、ホームページと中林校長の学校便りに注目したい。
どうぞ私のブログを見られている読者の皆さんも注目してほしい。
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箱根湯本から帰る電車の座席で、5人の女性の方と一緒になった。
年配の女性。全員が、鞄をけさがけにして、乗り込んでこられた。
動き出した車中で、幹事の方だろうか、「タクシー代は、750円です」と集めておられた。
そして、「温泉は、5回も入っちゃだめよ。私は、救急車で運ばれたから。せいぜい2回ぐらいにしとかないと…」など、わいわいと盛り上がっていた。
女房が隣に座られた方に、
「箱根旅行ですか?」
と尋ねた。
「私たち5人、毎月、箱根と湯河原を交互に旅行しているのですよ」
そして、
「私は、もうすぐ100歳になるのですよ」
と、付け加えられた。
「あの方達は、私より下ですけど…」と、4人の方を振り向かれた。
なるほど、なるほど、1ヶ月に一度、こうして箱根と湯河原を旅していらっしゃる。
来月のあの旅行の日までがんばって生きていこうというのであろう。
うまいことを考えたものだ。
★
年配の人たちのアンケート調査に寄れば、誕生日の前と後では、死亡率がずいぶんと違うということを本で読んだ。
誕生日のあの日までは、生きておこうというのであろう。
誕生日前までの死亡率は、ぐっと低く、誕生日が過ぎるととたんに高くなるということであった。
「歳をとったら、手近な目標にするのがいい」と言ったのは、文学者吉本隆明さん。
あの5人の女性達は、そのことを見事に実践されていた。
男達も、あのくらいの年配になって、あのエネルギーが出てくるものなのかどうか。
これはすこぶる疑わしい。
★
あの5人の女性達。
今月もまた、箱根を旅していらっしゃるのだろうか。
温泉は、2回までにしていらっしゃるのだろうか。
そして、誰かが亡くなったら、そこで旅行は終わりになるのだろうか。
それともしつこく4人、3人と続いていくのだろうか。
久しぶりの散歩の途中で、遠くの山並みを見つめながら、ふと、そんなことを思った。
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浜内千波という料理家がいる。
昨年だけで30冊の料理本を書いた人だ。売れっ子。
今年も出版社からの依頼は絶えず、順番を待ってもらっている状態だと、朝日新聞は書いていた。
なぜ、これほど人気があるのか。
浜内千波さんは、「誰でもできる簡単でおいしい料理。私が考えるのは、いつもそのことだけです」と話す。
「撮影のために材料を買いそろえることはしない。特別な材料を買い、特別な器にのせ、特別なテーブルクロスを敷いて撮影する。それがいくら素晴らしくても、見た人が作る気になるとは思えないという。」(朝日新聞 仕事中おじゃまします)
こういう考え方の料理の先駆者は、奥薗壽子さんだと思う。(「ズボラ人間の料理術超入門」)
料理の世界では、「簡単である」というのが、キーワードになっているようだ。
ごてごてした、見てくれのごちそうは、相手されない。
早速、浜内さんの「免疫力が上がる食べ方」(クロワッサン)を買ってきた。
なかなか考えられた本。
前書きは、次の言葉だけ。
「私たちの“元気”は、免疫力によって支えられています。そして免疫力をサポートするのは日々の食事です。バランスよく食べたいのはやまやまですが、忙しい生活では、これが意外と難しい。そこで免疫力を効果的に高める食材をピックアップし、できるだけ簡単に実践できるコツや食べ方を紹介します。大切なのは何より継続です。毎日、食べ続けることではじめて、病気知らずの強い体になると思います」
「免疫力」「忙しい生活」「簡単に実践」「継続」と言った時代に合ったキーワードが散りばめてある。
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津市太郎生小学校の中林則孝校長から学校便り「たろうっこ」を送ってもらった。
1ヶ月に一度出す学校便りを何年分かまとめたものだろうと思っていたのだが、
封筒を開けたら、驚いた。なんとまあ、ほぼ日刊の学校便りが納められていた。
これは尋常ではない。
忙しさに紛れて、ずっとそのままになっていて、やっと7日に読み終えた。
またまた、静かな興奮に包まれている。
★
読み進んでいくうちに、太郎生小学校が平成22年3月31日で閉校になることに気付く。
明治8年2月10日が創立だから、135年間続いたことになる。
その学校が閉校になるというのは、どういうことであろうか。
卒業生は、4410名。
恐らく、万感の思いに包まれるであろう。
★
太郎生小学校(たろうしょうがっこうと呼ぶことを教えてくれたのは、山の手南小の校長先生だった)は、職員数13名。
2,3年と4,5年は、複式学級である。
「小規模学校の良さをどのように生かして教育をするか」ということで、さまざまなことに挑戦されている。
その心意気が、すごい。
11月17日に、研究発表会が行われている。自主発表である。
88名の参加者。
私が知っていたら、必ず参加しているだろうと思われる研究会である。
中林校長は、職員に次のように投げかけている。
「この発表会は私のドリームでした。何が夢か。閉校になる年に発表会をすることではありません。これまでの伝統的な研修会や発表会、研究紀要とは一線を画す研究会をしたいという夢です。具体的には研修を通して、子どもの力を付けるという当たり前のことをするということです。発表会のために取り繕うことはしないと心に決めていました。
2つ目には職員の力量が上がったことを職員の皆さんが自覚できること。そのような研修会であり、発表会であること。
そして、3つ目にはきれいごとになりがちな『成果と課題』のない紀要を作ることです。願わくば、参加者に読んでもらえる紀要にしたい。他の学校とは違うよ、これが私たちの学校の実践だよということを明確に主張したい。こういった問題意識への挑戦が、私の『夢』でした。」
小規模のこの太郎生小学校が、複式学級を抱えながらも、こんなに本物の教育を作り上げているという自負が、随所に見える。
そして、その自負をほんものにしている。
この発表会のパネリストの1人でもあった、玉置崇先生(私の親しい友人の一人でもある)が、ブログの中に書いている。
「見てもソンをさせない(状態にした)日常をそのまま発表。形式張らない、飾らない、大胆な発表。研究会は何を伝えなくてはいけないのか。それを感じさせてもらった発表会」と。
★
ここにも、本物がある。
私は、札幌の山の手南小で、日常授業をいかに変革していくかの本物の研究を見てきたばかりである。
本物は飾らない。
でも、中心に必ず夢を語る校長がいる。
私は、この日本のはじっこで、かすかに新しい教育の胎動が始まっていることを感じている。
その胎動は、本物の、日常授業の変革を標榜して始まっているように見える。
その一つ一つの点を、線にする動きを始めなくてはならない。
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いつまでも心に残っている言葉がある。
今、学校が抱えている問題点をこれほど突いた言葉もないと、しみじみ思い出す。
愛知県小牧市の教育長だった副島孝さんが、昨年教育長を辞められるときに書かれたことである。
http://www.komaki-aic.ed.jp/kyouikuiindayori/H21/iindayori257.htm
私は、ずっとこの2つの言葉を忘れられないでいた。
書かれたことは、2つ。
1つめは、「成果はやったことではなく、できたことで」きちんと提出すべきだということである。
2つめは、「教育は、サービスではなく、保障だ」ということである。
★
どの学校も、重点研究の紀要が、作られている頃であろう。
「書いた本人が自分のところしか読まない」研究紀要と言われて久しい。
ほとんど意味がないものである。
先日、伺った学校の先生から「野中先生、先日行った公開授業研の学校は、研究紀要も、指導案もありませんでした」と言われた。
授業をきちんと見てほしいという願いなのであろう。
「それじゃあ、授業はすごかったでしょう?」
「いや、ぜんぜん普通の授業でした」(笑)
私は、研究成果を見る。
ささやかに書いてはある。
「~~~~に取り組みました」と。
何々ができるようになったとも書いてはある。
でも、これは、推進委員長の「こうあってほしい」という願いが書いてあるだけである。現実には、まったく実現できていない。
学校は、取り組み主義に陥っている。
取り組めばいいのだ。そのように勘違いをしている。
1年生に、繰り上がり、繰り下がりの計算を全部さっさと答えができるようにしたのか?
2年生に、かけ算九九がきちんと言えるようにしたのか?
一生懸命取り組みましたが、まだ2,3人出来ません。
これくらいは良い方。5,6人ができません、と平気で言う先生がいる。
教師の仕事が何たるかが分かっていない。
ずぶずぶに取り組み主義に陥っている。
★
学校は何をするところか。
学力の保障をするところである。
サービス機関ではない。
だが、学校はいつのまにかサービス機関に成り下がっていこうとしている。
行事主義だ。
立て続けに行事を入れて、保護者を呼んでいる。
確かに保護者は、喜ぶ。
保護者の多くは、学校をサービス機関だと思っているから。
学校から、サービスをなくすことはもはやできない。だから、いくらかの行事で保護者を呼ぶことはしなくてはならない。
だが、それが本来の学校の役割ではない。
そこを勘違いすると、行事の合間に授業をすることになる。
教師は、その1つの行事を作り上げるために、授業を犠牲にして、その準備に追われる。それを好む教師もいる。
「学力は、塾でつけてもらおう」と公然と言う校長が出てくる。
★
学校が、取り組み主義と、行事主義になっていこうとしている。
その問題点を見事に副島教育長は、ついておられる。
残念だが、その現実があることを認めなくてはならない。
どうしていくか。
取り組み主義を克服していくことは、なかなかむずかしい。
学習指導要領が、方向を示すだけでなく、はっきりと到達目標として設定されていく必要がある。
各学年でこれだけのことを達成しなければいけないとはっきりと明示すれば、学校は変わらざるをえない。
これが一番手っ取り早い。
そういう方向が文科省の中にもあると伝え聞いたこともある。
しかし、待っていても実現は先かもしれない。
学校でできることをしていく必要がある。
小さなことでいい。
「~~~に取り組みました」ではなく、「~~~ができるようになりました」「~~が変わりました」という事実を積み重ねることだと思う。
その点、行事主義を克服していくことはもうすこし容易だと思われる。
教師の多忙化を克服していくための1つとして、行事の精選を図っていけばいい。
校長の英断が大きい。
行事主義からどのようにベクトルを変えていくか、それは大きな問いかけである。
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