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新年あけましておめでとうございます

  あけまして おめでとうございます。

 一日は、穏やかな日よりで、風もなく、散歩をするのには最適。

 まずは歩き始め。

  生活を単純にして初日浴ぶ       長谷川 櫂

 今年も、こうして始まる。

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 もらった年賀状の中に、教えた子供たちからのもの。

 一人の子ども。高校を卒業して、就職している。

 「先生、○○○に入社しました」と。

 6年生で受け持ったとき、ほとんど友達とのコミュニケーションがとれなくて、それでもさまざまな取り組み。

 卒業するときも、たいへん心配して……。

 でも、中学校で、どんどん自分を変えていって、高校に合格をした。

 そして、就職。

 これからも苦労するに違いないが、確実に社会へ足を踏み入れている。

 うれしくて、うれしくて……。

 あの6年生の時、あきらめなくて良かった。

 教師は、自分ができる精一杯の対応をすることなんだ、とつくづく思う。

 私たちの仕事は、未来に賭ける仕事である。

 ★

 私は、今年63歳になる。

 70歳を過ぎても、矍鑠として全国をとび回っておられる野口芳宏先生を考えれば、まだまだ何のことはない年齢である。

 もう一働きしなければいけない。

 私の先輩達は、退職して酒やぱちんこなどに傾いていって、ほとんど身を崩していった。

 あれほど地位や立場があったのに、只の人になるというのは過酷である。

 その中で、尊敬する一人の方は、今でも元気である。

 もう75歳を過ぎておられるのに、週に2日はボランティアででかけられる。

 養護学校の生徒のお世話を一日と地下鉄の改札でのボランティア一日。

 それから1年に5回ぐらいのフルマラソン。

 走ることがライフワークである。

 ★

 外山滋比古さんの「ライフワークの思想」(旺文社文庫)を読んでいる。

 私が30歳代の時に読んだ本だ。それを引っ張り出して読んでいる。

 「“余生”という。われわれのマラソンには、余生などというのがあってはならない。隠居を考える人生は碁や将棋でいう“終盤の粘り”に欠ける。もうだいたい勝負がついてしまった、と早いところで勝負を投げてしまうのが、どこか人生を達観しているようで“いさぎよさ”といったようなもので捉えられているのではないか。やはりわれわれは、最後の最後まで、このレース、勝負というものは捨ててはいけない」

「西田幾多郎は、日本が生んだもっともすぐれた哲学的天才であろうが、京都大学を60歳で定年になった。彼の業績のすぐれたもののほとんどは、それ以後、まとまったのだという。人生の常識からいえば半ばはとうに過ぎた年齢であるが、そのときになってから、自分のそれまでの学問的な仕事相互につながりを与えて、そこに『西田哲学』といわれる体系をつくりあげることに成功した。まさにヨーロッパ流のライフワークといわれる思想にかなった例である。

 ライフワークとは、それまでバラバラになっていた断片につながりを与えて、ある有機的統一にもたらしてゆくひとつの奇跡、個人の奇跡を行うことにほかならない」

 身につまされる言葉が並んでいる。

 ★

「人生七十として、十歳から四十歳が往路、四十歳から七十歳が復路である。その中間地点がマラソンでいう折り返し点だ。

 これを一日単位にすると、昼の間が往路、夕方帰宅してからが復路である。いずれにしても、前半は進み、後半は帰ることによって自分のゴールに向かう。

 ところが、サラリーマンの多くは、帰ってきても、前に進むことしか関心を示さない。前進だけがこれ人生と思っている。これではいつまでたっても、人生のゴールに入れない。

 折り返し点を回ってからは、これまでとは反対のほうに走ることが前進になる。若い人とすれちがって、どうしてそんなほうへ走るのかと聞かれたら『いや、私のゴールはこっちなんだ』というだけの自信がなければ、人生のマラソンは永久に完了しない」

 この言葉は、よく分かる。

 河合隼雄さんが、人生で大きな転機は、10歳と思春期と40歳だと言ったが、それは外山さんの往路と復路に当てはまる。

 ★

 新年の挨拶がとんでもないところへ脱線していった。

 そんなこんなで、こうして今年も始まる。 

   

 

 

 

 

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コメント

野中先生、あけましておめでとうございます。
すみません、初めてブログ拝見しました。お元気でご活躍のご様子ですね。
以前お送りくださった「3・7・30の法則」、職場の若い子達に順番に貸しております(こんな私も職場では年配の方で・・・今年度から総括教諭です)。
年賀状にも書きましたが今年は初めて特別支援級の担任をしています。1日の流れも、子どもたちや保護者との接し方も今までと全く違い、新しい発見の日々です。
またブログ、読ませていただきます。
では、お元気でお過ごし下さい。
池谷真弓

投稿: 池谷 真弓 | 2010年1月 4日 (月) 22時23分

ブログへの投稿で失礼致します。
野口芳宏先生に学んでおります、群馬の塚田と申します。
只今、先生もご登壇されます研修会
■授業道場「野口塾」in相模原
http://edublog.jp/jd-n/archive/271
へ参加できるよう調整中です。
直接、先生から学ばせて戴けることを願っております。
今後ともどうぞ宜しく御願い致します。

投稿: 塚田直樹 | 2010年1月 5日 (火) 02時20分

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