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「55」の次が言えない高校生たち

  「『子供のために』を疑う」(二神能基著 朝日新書)、「ドキュメント高校中退」(青砥恭著 ちくま新書)の2冊の新書を読んだ。

 二神さんの本は、小学生や中学生を子供に持つ親たちがぜひとも目を通しておく本であると思った。

 二神さんは、15年間中学受験塾を経営していて、いま不登校やニートの若者を支援するNPO法人の代表を務めておられる。

 だから、さまざまな情報を持っておられる。さまざまな子供を育ててきた経験からの助言は含蓄に富んでいる。

 ・私は子供を伸ばすには、3つの力のバランスが大切だと考えています。(抽象的能力・具体的能力・社会的能力)

 ・子供が健全な社会人になることを望むのなら、私の経験上、上位三分の一、最低でも上位二分の一以内に入れない学校には、進学させないほうがいいと思います。

 ・中学受験の勉強は一年間が原則

 ・友達親子の問題

 ……

 今まで聞かれなかった助言が多く含まれている。

 ★

 青砥さんの本は衝撃的な本であった。

 青砥さんは、高校中退していく生徒たちのことを調べて、本書を書き上げている。

 埼玉県のSA高校は、2006年の4月には、200人の新入生がいたが、2009年の卒業式には、80人が卒業式の会場にいなかったという実態から紹介している。

 その学校の生徒の学力は驚くほどである。

 「高校入学まで、小学校の低学年レベルの学力のままで放置されている生徒が相当数いる。そのため、教師は1から100まで数えさせるといった補習授業をするのである。順番に数えていけば数えることができても、では『55の次は?』と聞くと、10%の生徒はできない。SA高校の生徒にとって数字の理解は30までで、それ以上の数を概念として理解することはむずかしいようだ」

 おい、おい、高校生だよ、とため息が出る。

 そして、高校中退をしていく。

 しかし、中退していく生徒の家庭は、ひとり親の家庭も少なくない。

 さらなる貧困が、生み出されていく。

 この本を読みながら、高校の授業料の無償化はぜひとも必要な措置だと思った。

 これについては、民主党の政策に賛成である。

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