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日本の子供達の現状

   8月6日(木)に行う次の講座の準備をしている。

 IMETSフォーラム2009(第36回教育工学研修中央セミナー)の一環として開かれる東京M区の講座である。

 教師経験5年次以下の先生達が、30人から40人ほど集合される。

 その先生達に、「9月に備える学級経営のポイント」というテーマで行う。

 その準備の間に、アメリカの三育学院の講座の準備をする。

 まず、アメリカにおられる先生方に、日本の子供達の現状を伝えておかなくてはならない。

 そのための資料作りをする。パワーポイントの作成である。

 これを使いながら、気づいたことであるが、このパワーポイントは、撮った写真、雑誌の資料をどんどん取り込んでくれることである。

 カラーのままで取り込んでくれるためには、スキャナーつきのプリンタが必要であるが、私が先日買ったエプソン(EPー801A)のプリンタは見事にそれに応えてくれる。3万円程度のプリンタである。

 ★

 週刊ダイヤモンド(7/25)の「子ども危機 この国で産み育てるリスク」の特集は、豊富な資料を載せている。

 その資料をいただくことにする。

 日本の子供達の現状を確認しながら、改めてちょっと身震いするような感覚におそわれている。

 6年前に、「困難な現場を生き抜く教師の仕事術」という本の中で、日本の子供達は、世界のトップを切って、消費資本主義の実験場になっていると書いた。

 まさに、その通りだ。

 携帯電話の現状も、学力低下の現状も、学習意欲の現状も、…全てにおいて世界の子どもたちの中で、日本の子供達は、特異な存在として浮き出ている。

 世界の子供達とちょっと違うのではない。

 ものすごい違いを際だたせる。

 例えば、週刊ダイヤモンドは、ある小学校6年生女子の休日(多分土曜日であろう)の過ごし方を載せている。(特定非営利活動法人子どもとメディアによる調査)

 ○午前6時起床。7時30分までテレビを見ながら朝食を食べ、その後9時までテレビを見ながらゲーム。9時から12時まではゲームに集中。

 ○12時からは昼食を食べながら引き続きゲーム。13時から18時までは、携帯電話でメールやゲーム。

 ○18時から22時までは、テレビを見て、22時から2時間入浴。

 ○午前0時から3時まではインターネットでブログ、その後、4時30分の就寝までは再び携帯電話。

 ほんの特定の子の、たまたまの過ごし方であろうと思われるであろう。

 しかし、長く高学年と付き合ってきた経験から言えば、これがちっとも特定ではない。クラスでは、すでに数人の子どもが、こんな時間を送っていると断定することができる。

 それでもやりたい放題ではないか。

 これから読み取れることは、他の家族はどうしているのだろうということ、親は、何も注意できないのか、午前3時から4時30分まで携帯を使っているということは、相手も起きているということ、……である。

 恐ろしいことである。

 恐ろしいと思わなければ、もはや日本は破滅である。

 ★

 こんなことをアメリカ日本人学校(補習校)でがんばっている先生達に伝えてどうなるものであろうか。

 つくづく虚しい思いに苛まれる。

 問題は、何がこのような恐ろしい子供達を育ててきたのか、ということである。

 私の教師経験から言えば、70年代までは、こんな子供達が出てくる兆しはまったくなかった。

 おかしくなったのは、80年代以降だ。

 この30年間の間に、きっと何か、こんな子供達を作り上げる仕掛けが備えられたのだ。

 これをはっきりさせなければいけないはずである。

 

 

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コメント

野中先生おひさしぶりです。
6年を担任しておりますが,私が住んでいる地域にも記事のような生活をしている児童がおります。
家庭的には,どこにでもある「普通の家庭」ですが,保護者が決まって話すのは「なかなか言うことをきかなくて・・・」という言葉です。
ゲームやテレビ,携帯,個室を与えているのは誰ですか?なぜその尻ぬぐいが学校に持ち込まれるのですか?
親や児童に様々な場面で啓発活動をおこなっていますが,消費資本主義の前にただただ無力感を抱くばかりです。

投稿: しらい | 2009年8月 3日 (月) 08時56分

野中先生、ご無沙汰しております。
久々に訪問させていただきました。
先生の書かれた記事は、どれも身の引き締まる思いがします。


恐ろしいです・・・。
わたしの学校にも似たような事例はあります。

最近、「悪循環」という言葉が頭の中にこびりついています。
見ていると、親が子どもにどう接していいのかがわからない・・・
たとえば、低学年のうちに机に向って宿題をするという習慣が
身についていない子どもは、
その親がどうやって子どもと宿題をしていいのかがわからない、
なぜならば、自分の親に宿題を一緒にしたという覚えがない、
だからわからない・・・
そういう悪循環がおこっている・・・、と

そういう親に限って、
「注意してはいるんですけどねぇ。」
と言います。
でも、実際に細かく話を聞くと、
さらりと一言言っただけだった・・・。
注意の仕方がわからない・・・。

その子どもが将来人の親になり、
悪循環がネズミ算式に増えていく・・・
まさに「破壊」そのものだと思います。


最近、そのことばかり考えて、
虚無感に苛まれます。

投稿: みちょっぷ | 2009年8月28日 (金) 19時39分

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