« 横浜教職員走友会20周年記念式典 | トップページ | 学級崩壊問題克服を今、私はこのように考えている »

「奇跡のりんご」を読む

  「奇跡のりんご」(幻冬舎)を読んだ。

 ひさしぶりに一気読みをした本だった。

 NHKの「プロフエッショナル 仕事の流儀」で放映された木村秋則の記録が書かれた本である。

 キャスターの茂木健一郎は、次のように書いている。

「NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』の収録のスタジオで、木村秋則さんにお目にかかったその日。住み慣れた『文明』というものを覆っていた厚い天蓋が外れ、どこまでも広がる深い青空が露わになった。今まで気付かなかった生命の可能性がきらめいていた。その雄大な風景の真ん中に、小柄な木村さんの姿があった。木村さんとお話ししたことは、今でも私の心の深いところにくっきりと刻まれている」

 読み終えた今、木村秋則の生き方に衝撃を受けている。

 無農薬、無肥料でのリンゴ栽培。その実現に向けて苦闘した、そのすさまじい生き方である。

 それは何なのだろうか。

 この本を書いた石川拓治は、初めて木村が栽培したりんごを食べたときのことをこのように記す。

「そして、リンゴの木はとびきり美味しい実をつけるようになった。

 外見はごく普通だ。

 それほど大きいわけではない、形は少しばかり歪んでいるし、小さな傷もある。

 少なくとも外見は、デパートの地下食品売り場に並ぶような一級品ではない。その何の変哲もないリンゴに初めて齧りついたとき、不覚にも涙をこぼしそうになった。

 もちろん、先入観があったことは認めよう。

 リンゴを頬張りながら、木村が三十年間にわたって経験しなければならなかった、数限りない苦労のことを思い出していたのは事実だ。

 けれど、涙の理由はそれだけではない。

 そのリンゴは、信じられないくらい美味しかったのだ。

 あまりにも美味しいものを食べると、人は涙を流すのだということをその時初めて知った。一口頬張った瞬間に、大袈裟ではなく、自分の全身の細胞が喜んでいるような感じがした」

 1年の360日ぐらい、りんごを食している私は、しみじみこのりんごを食べてみたいと思った。

 世の中には、信じられないほどの生き方をしている人がいるのである。

|
|

« 横浜教職員走友会20周年記念式典 | トップページ | 学級崩壊問題克服を今、私はこのように考えている »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

私も「奇跡のりんご」を最近読み、今は父に貸しているところです。本当に「すさまじい」という表現がぴたっと合う内容でした。何かにたどり着くには、本気で、生半可ではない本気で向わなければならないのだと痛感させられました。

投稿: やまもと | 2008年12月25日 (木) 00時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/520860/43463385

この記事へのトラックバック一覧です: 「奇跡のりんご」を読む:

« 横浜教職員走友会20周年記念式典 | トップページ | 学級崩壊問題克服を今、私はこのように考えている »