英語活動なのです
担当している新卒教師の英語の授業を見た。1年生である。
重点研究のトップバッターとして、研究授業をするのである。隣のクラスで、そのプレ授業をした。
1時間を、5つのユニットとして構成してある。
挨拶ー歌ー練習ーゲームー挨拶(歌)という流れである。
ニュージーランドからみえているR先生とのT・Tの授業である。もっぱら、英語の発音は、R先生に任せていくことになる。
とてもスムーズな授業で、子供たちも元気に、乗りまくった授業であった。
横浜は、低学年から英語の授業をしていくことになっている。そのために、どこの学校でも、盛んに英語の重点研究がなされている。
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新学習指導要領では、小学校5,6年生から外国語活動として必修されることになっている。
英語を必修化することに、どのような批判を持っていても、現場では、必ず英語を授業化していかなくてはならないのである。
全国で90パーセント以上の学校が、すでに英語活動を実施しているそうであるので、もはやその基盤はできていると思われる。
しかし、課題も多いのである。
とりあえず、次のような課題が指摘されている。
- 小学校の教員に、英語活動を主導していく力がない。特に、発音がひどすぎる。また、ヒアリングがだめだ。(それは、日本語英語の英語の影響である。知り合いが、イギリスのレストランで、「コーヒー」と注文したら、「コーラ」が出てきたと言っていたが、笑えない。)
- 早期に英語の学習を始めれば、習熟度は増していくだろうという楽観的な考えをする人が、少なくなっている。特に、特区として本格的に小学校英語教育を行ってきた地区が、高学年の意欲低下という現象に見舞われていると指摘されている。これはなぜか。横浜など、低学年から英語教育をしていこうとしているところは、しっかり受け止めてきちんと考えておかなくてはならない。
- だから、中学校の英語の先生の間で、英語に対する意欲を低下させて入学してくる生徒への戸惑いがあるということも指摘されている。
- 小学校のハイテンションな英語活動が、果たして高学年に受け入れられるのだろうか。また、中学校とのつながりをどのように考えていけばいいのか。
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横浜では、月に2回ほど国際理解教育として、英語をきちんと話してもらえる外国の先生がきてもらえる。そして、授業が行われる。
新しい学校へ行ったら、前の学校でとても親しくしてもらったオランダの先生がみえていた。
この先生は、さまざまなペットを飼っていて、十何種類がいるという。近くでとったり、拾ったりしたものらしい。
一番びっくりするのは、「アオダイショウ」という蛇である。
この先生に、先日聞いた。
「日本は、中学、高校までこのように延々と英語を教育していて、ほとんど
まともな会話ができないというのは何が一番の原因でしょうか」
「先生、それはね。日本の人は、人の前で何かを話すとき、とても恥ずかしがるでしょう。あの<恥ずかしがり>が一番だめなの」と、答えてくれた。
高学年から導入しようとしている英語活動の一番の壁は、この<恥ずかしがり>なのかもしれない。
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