つれづれなるままに~最大のスーパー台風が近づく~

●季節外れの暑さが続いている。
 今日は、10月5日(土)。天気予報では、今日も32℃の暑さになると報じていた。
「こんな暑さはいつまで続くんだ!」と、暑さに弱い私は、ぶつぶつと不満を感じる。
 そんな朝。ふと玄関を開けて、空を見上げると、何とも言えぬ空の青さ。
「ああっ、秋の空だ!」
と、しばし眺める。何か幸せ感がいっぱいに広がる。

 101歳で亡くなった家事評論家吉沢久子さんは、その著『すっきり生きる言葉』(主婦の友社)の中で、次のように書かれている。

 「美しいものは、どんな小さなものでも見逃すな」

 吉沢さんは、次のように言う。

「文芸評論家の夫が、生前しばしば言っていたこの言葉が大好きだという。
 『美しいものというのは人の心でもあります』。美しいものを見つけて、心を瑞々しくさせ、幸せを膨らませること。これは、よりよく生きるための技術だと思います。」と。
 ★
 何でもない「日常」を生きていて、そこでぶつかる「美しさ」に眼を留める。その幸せ感に浸る。

 こんな簡単な所作が、自分の「日常」を豊かにする。
 吉沢さんは、「よりよく生きるための技術」だと言っている。
 
 歳を取ると、こんな感覚が失われていく。自分でもよく分かる。
 
 今日は、この青空を何度も見つめて、幸せ感を感じることにしよう。
 暑さへの不満をそばへおいて……。
 
●9月最後の日。
 近くのスーパーへ行くと、すごいお客さん。
 大量のトイレットペーパーを買い漁る主婦。100均の店も、長蛇の列。
 明日から消費税が導入されるので、すこしでも安いうちに大量に買い込んでおこうとする庶民の気持ちである。よく分かる。

 でも、400円のトイレットペーパー1年分12パックを買ったとしても、96円分程度。100均で100個買い占めても200円程度。
 そのくらいの利益にしかならない。
 虚しいことだと思いつつ、私もついついトイレットペーパーとティシュペーパーを買ってしまう(笑)。

●今回の19号の台風について、アメリカNASAは、地球史上最大の台風だと言っているらしい。
 おい、おい、大丈夫かなと思ってしまう。
 横浜にはまともに来てしまう。
 午前中から小屋を紐でくくって留めたり、植木鉢をしまったりの片付けはしているのだが、あとは、どうしていいものか困惑している。停電を考えなければならないので、2,3日分の食料がいるなと思い、買い出しに行く。
 逸れてほしいと願うばかりだ。

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初任の先生はどこで授業につまずくのか(2)~一人研究授業を実現する~

 さて、初任者の授業の課題は、そんなところにはない。
 まず、基礎・基本の課題を乗り越えて行かねばならない。

 それが以上にあげた3つの相談になる。

 講座の最後に、「授業が上手になる、とっておきの方法とは?」という課題を上げた。
 「一人研究授業」なのである。
 講座に参加された先生の2人も、これをやられていた。
 自分の授業をスマホに録音して、それを聞くという、ただそれだけの作業である。
 誰にも迷惑をかけない。

 だが、これがむずかしい。
 1人の先生は、10分しか聞けなかったと言われていた。

 最初に自分の授業を聞く先生は、15分と持たない。
 「私の声は、こんな変な声なの。冷たくて、変な声だ!」と言うことになる。
 よくしゃべっていて、それでも何を言っているのか分からないところもある。

 「あなたが15分と聞けない授業を、子供たちは5時間も6時間も聞いている。何としたことですか?」と言うことになる。

 実は、初任者に(初任者でなくてもいいが)自分の授業を続けて聞かせていく方法が、どんな授業研究よりもすぐれていると、私は思っている。

 でも、勧めても1回か2回やって、それで終わる。
 自分の授業を聞くことは、難行である。
 それほどに辛いことなのである。
 だから、続かない。

 それでも、このことがどれほど効果的か、はっきりしている。
 
 それは、これが一番自分の授業を客観視できるからである。
 自分では、自分の授業は自分でやったのだから分かっていると思っているが、実際の授業と思っている授業とは、別物である。
まったく違うものであると思った方がいい。

 だが、続かない。
 今日、この「一人研究授業」を勧めたが、1回ぐらいは実践する先生はいるが、続ける先生はほとんどいないと、思っている。
 それほどにむずかしい。

 帰りの車で、指導主事の先生から、「これは大切なことなので、強制的に続けるシステムを考えた方がいい」と提案があった。
 その指導主事の先生も、ぜひとも「一人研究授業」をやらせた方が良いと考えられているのである。

 どうするか。いろいろと相談した。
 「もう学校の初任者指導の一環として組み込んだ方がいい」というのが、一致した考えになった。

 誰に迷惑をかけることもない。
 月に一度スマホに自分の授業を吹き込んで、自分でそれを聞く。
 そして、その感想を初任者指導の先生に渡し、教頭、校長に見てもらう。
 これを12ヶ月続ける。
  
 大切なのは、「聞いて感想を書く」という作業をさせること。
 できれば、指導の日の放課後に、指導の先生と一緒に聞くという時間が取れれば、一番良いのかも知れない。

 ★
 この「一人研究授業」は、やろうと思えば、いますぐにでもできる。
 教育委員会は、初任者指導の一環として、これを組み込めばいいのである。

 もしそれがない場合、校長やあるいは指導教員だって、初任者にこれをやらせることはできる。
 感想用紙1枚をつくってあげて、聞いた感想を書かせればいい。

 1回目をちゃんと聞かせれば、2回目からは、めあてをもって録音すればいい。
 口癖を直すこと。「えっ~~」とか「はい」とかの余計な言葉を直すこと。
 ……。めあてはいくつも出てくる。

 これを「味噌汁・ご飯」授業研究会で、それぞれがやった経験によれば、
「あまりしゃべらなくなる」という感想を語っている先生たちが複数いたことである。

 私は、今でもさまざまな学校で授業をさせてもらう。
 必ずICレコーダーで録音して、何度も聞く。

 無意識に話していることがかなりある。
 これを何度もやって、「最近、授業が上手になっている」(笑)と思う日々である。
 
 
 
 

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初任の先生はどこで授業につまずくのか(1)~考えているよりも課題はずっと手前にある~

 兵庫県三木市に初任者授業研究会に出かける。
 もうここには、10年ばかり毎年出かけている。
 3時間かけて新幹線で行き、新神戸に、指導主事の先生に車で迎えにきてもらって、それから三木市まで40分ばかり。

 

 今日は、初任の中学の先生が、国語の授業をされる。
 指導案を見ると、アクティブ・ラーニングに挑戦される授業であるらしい。楽しみにして出かける。
 
 参加する先生は、初任者の先生たちが5人ほど。あとの先生たちは、臨任の先生が数多いということ。23名。ほどよい人数である。
 ★
 中学の先生の授業(2年生)は、平家物語を教材として使われていて、今日は、討論の授業。
 「那須与一の行動に賛成か、反対か?」という課題。
 
 これは難題である。
 先生は、ネームプレートを使って賛成・反対を表示させ、すべての子供たちに積極的に学習に参加させようと意図されているが、なかなか盛り上がらなかった。
 
 授業をした初任の先生(女性)は、大学出たてで2年生の担任をされている。これだけでも大変なことである。
 それでも、堂々とした振る舞いで、みごとに学級運営をされているという感じを受けた。
 ★
 今日の講座のテーマは、「授業を成立させるための基礎・基本」。
 
 私は、初任者指導をここ20年以上勤めてきたことになる。
 そこで初任者が授業のどこでつまずくのか。まとめると、3つある。

 

 次のような相談になる。
 
 相談1 毎日の授業では、ついつい教えることに夢中になって、1時間の授業が終わっても、「まとめ」までいかないことがたびたびあります。だから、残りを宿題にしたりしています。1時間できっちり終わる手立てがありますか。

 

 相談2 いつも、ついついしゃべりすぎてしまい、時々ふっと子供たちの顔を見ると、つまんない顔をしていることに気づきます。なんとか「しゃべりすぎてしまう」くせを直したいのですが、どんな手立てがありますか。

 

 相談3 いつもは、挙手する子供を指名して授業をすることが多いです。でも、多くの子供たちに手を挙げるように何度も励ますのですが、どうしても4,5人の挙手になってしまいます。どうしたらいいでしょうか。
 この相談に、自分たちはどのように克服する手立てを考えていくのかを相談してもらい、発表してもらうという形で、講座を進める。

 初任者指導の先生たちは、ここに多くの初任者がつまずいているのに(初任者は、つまずいているとは思っていない。意識さえしていない。)、この段階をすっとばして、もう少しレベルの高いことを教えようとする。
 だけど、うまくいかない。

 

 課題はずっと手前にあるのである。
 実は、私も、現役の頃は、こんなところに課題があるとは思っていなかった。
 初任者の数多くの授業を見てきて、「ああっ、考えているよりもずっと手前に課題があったのだ!」と気づいたわけである。

 

 こんな段階なのに、どうしてアクティブ・ラーニングの授業ができるのであろうかと、私は思ってしまう。
 ここに大きな勘違いがある。

 

 アクティブ・ラーニングの授業を実践しようとして、ワークショップ型の授業をしようとする。それを続けていけばできるようになると思っている。
 エセ授業(それに似たような授業)ならばできる。
 
 一斉授業がきちんとできなければ、アクティブ・ラーニングの授業などできるはずはない。
 このように私は考えている。
 討論の授業は、高段の技術が必要なのである。
 それはそうであろう。たとえば、クラス全員の子供たちを、討論の授業に巻き込んでいくことなんてよほどの力量がないとできない。
大切なのは、全員参加の授業なのである。

 

 クラスの10人程度の討論(これでもむずかしいのだが)ならば、努力すればできていく。しかし、全員を巻き込んでいくとなると、これは簡単なことではない。

 

 丁寧に小集団活動を積み重ねていってできていく段階なのである。
                        (つづく)
  
 

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つれづれなるままに~初任者指導の先生へ向けての本を書いています~


●小学教諭、実質倍率1・9倍 県来春採用、実技全廃も低下止まらず
9/27(金) 21:07配信
熊本日日新聞

小学教諭、実質倍率1・9倍 県来春採用、実技全廃も低下止まらず

 熊本県教委は27日、来春採用予定の2020年度県公立学校教員採用試験の合格者を発表した。小学校教諭は312人が受験し、168人が合格。受験者数を合格者数で割った実質倍率は1・9倍となり、記録が残る1994年度以降、初めて2倍を下回った。

 県教委は、こうした実態を踏まえ、近く教員志望の学生らを対象にアンケートを実施。教員の仕事や試験に関する意見を集め、今後の施策に反映するという。

 県教委によると、近年はベテラン教員の大量退職が進む一方、企業の積極採用などで受験者が減少。政令市となった熊本市教委が独自採用を始め、同市以外の教員を採用するようになった13年度試験の実質倍率は4・6倍だった。

 県教委は今回、小学校教諭の試験で実技を全廃。他県の現職教諭の年齢制限も緩和したが、倍率低下に歯止めはかからなかった。

 県教委は「倍率低下は全国的な傾向。九州の他県に比べると高い数字で、一定の成果は出ている」とする一方、「低下傾向に危機感を感じている。子どもと共に成長できる教員の魅力をアピールし、志願者確保に努めたい」としている。
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20年度試験は全体で1494人が受験し、334人が合格。実質倍率は4・5倍で、前年度より0・5ポイント低かった。熊本市教委は10月4日に合格者を発表する。
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● 明治図書から来年3月刊の「初任者指導」の先生向けの本を出版することになった。
『新卒教師時代を生き抜く 「初任者指導」術 』(仮)である。
 小島康親先生と共著での出版。
 11月が原稿の締め切り。これから、2ヶ月間で書き上げなくてはならない。
 今まで教育界では、初任者指導の先生へ向けた本は出されたことがない(多分?)。
 初めての本を出版することになる。
 今まで出してきた初任者指導の集大成になる。
 がんばって書き上げたい。

●多賀一郎先生のブログに、次のようなことが書かれていた。
 
 教師を辞めるということ
若い先生が辞めた。
モンスターにやられたと言っていいだろう。
僕から見ていても限界だった。
休職を薦めたが
思い切った。
熱心で子どもを大事にする先生だったが、
だからこそ、やっていけないこともある。
管理職はフォローせず、個人の責任を問うだけ。
責任?
完璧なことなんて、誰にだってできない。
そのために管理職がいるんだろうが・・・。
責任を追及するだけの管理職の方が無責任である。

教師だけが人生ではない。
未練があれば少し離れてから再起すればいい。
別の人生を歩んでもいい。
前を向けば、いくらでも道はある。

 
●世界陸上大会がドーハで行われている。
 私は、陸上が大好きで、興味をもって見ているのだが、今回の大会はさんざんな大会になっている。
 
 問題は、暑さ。
 女子のマラソンは、午後11時59分の出発というから、これも異常。
 気温32,7℃、湿度73.3%。
 しかし、68人の出場者のうち4割の28人が棄権したという。
 完走率58.8%。
 
 天満屋の竹富豊コーチは、「もう二度とこういうレースは走らせたくない。昼間だったら死人がでたはずだ!」と。
 
 スポーツライターの谷口源太郎さんは、次のように言っている。

「国際大会で棄権者が続出なんて聞いたことがありませんが、東京五輪でも同じことは起こり得ます。暑さは人の力で容易に克服できませんから。メディアは五輪に向けて盛り上げ報道ばかりですが、選手が自らの生命を守るために『こんな環境で競技はできない』と声を上げてもいいと思います」

 東京オリンピックも、同じような条件になる。
 これは、大変なことだな、と。

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「算数学力向上メソッド」の実践 その感想~「ときかたハカセ」がポイント~

 
 「算数学力向上メソッド」の実践について、H校長先生から、次のような感想をいただいた。

 ★ ★ ★
 例題指導の指導案、ありがとうございました。
 いくつか感じたことを書きます。

(1)学習課題、めあては、「比の一方の量」という表現が難しいかな
(2)教科書の配列が、今一かな
   線分図で比の関係性をとらえさせるようになっていますが、あれだと、あの線分図を基に答えを導く考え方もありです。
(3)A:Bは、BはAを基にするとB/Anの考え方はとても難しいので、スルーして正解
(4)例題指導だけでも20分以内に通過するには、相当のスピードがいるかな
   と、自分で先生のをパソコンに打ち直しながら感じました。

ある程度の指導力が必要だとも思いました。
私が打ったデータを添付します。
その中にも感想を入れています。
「トキカタ博士」のイメージができたのが一番の収穫です。
 ★ ★ ★
 さすがに、多くの実践を経てきた先生である。
  この指導案、20分で収まるかどうかも指摘通りであろう。
 
 この指導案は、「味噌汁・ご飯」授業として短時間でつくりあげたもので、70点の授業を想定している。
 だから、さまざまに課題があるであろう。ほぼ教科書に沿って作成しているからである。

 共同研で6年生の先生に実践してもらいたいと思っている。 

この指導案を参考に、共同研をやっている1年生の先生からも実践の報告がこれからあると聞いている。楽しみである。

 共同研究をしているM先生から、ブログの感想が届いた。
 M先生は、昨年に続いて4年生の担任をされている。教科書は、教育出版。

 ★ ★ ★
 野中先生は、INがなされている(?)がPUTがなされていないことに言及されていましたが、私のほうで、少し手ごたえがあったことをお話しします。

 先週、式と計算の授業が終わったのですが、昨年と比べて出来が悪くなかったのです。
 昨年と大きく指導の仕方を変えたのが「とき方はかせ」、分配の法則⇔結合の法則の変換の式などの暗唱を多く入れたことでした。隣の子と、覚えるために何回も交互に暗唱するとさすがに嫌でもINPUTやOUTPUTします。間違えて覚えていても隣の人が、修正をかけてくれるので誤学習も防げた感じではありました。
 ちなみに、表面の平均は昨年が74.55だったのに対し、今年は89.16でした。やはり、INPUTとOUTPUTの質が問われるのだと思います。低学力児の平均は7割強、また上位、中位の子が取りこぼしも少なかったことも大きかったです。
 ただ、この単元は、昨年は夏休みをはさんでしまった単元なので、昨年と比較するには他の要因が大きすぎるので、比較してしまうのはどうかとも思います。同じことを概数を使った計算で行っているので、ここでも検証しようと思います。
 ★ ★ ★
「ときかたハカセ」をどのように料理していくのか、さまざまな実践が出てきている。
 これからに期待したい。

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事務連絡です!

「算数学力向上メソッド」の実践で、資料の送付をしましたが、1人だけリターンで返ってきた先生が
おられました。どの先生か分かりません。まだ届いてない先生は、もう一度連絡をください。

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とても大変なことだと覚悟してくださいよ~童神先生のコメントに答える~

 童神先生より次のようなコメントをもらった。 
 ★ ★ ★

 野中先生、ご無沙汰しております。ちょっと困ったことが生じてしまいましたので、よろしければご相談に乗っていただければと存じます。

 来週より、故あって違う学校へ行くことになっているのですが、6年生を担任することになってしまいました。

 年齢的には30を超えているのですが、ヘルパー等の経験が長く、小学校のキャリアは浅いので、正直とても不安です。私は、いわゆる正規採用ではないので、断るわけにもいきません。

 今、野中先生のご著書を読み直しているところですが、心構え等、ご教授いただければありがたいです。

 不躾なお願いで、大変恐縮ですが、よろしくお願いします。


 ★ ★ ★

 これはタイムリーな相談です。このような先生方は、きっとたくさんおられるのだと思われます。
 だから、公開のコメントにしました。
 童神先生、勘弁してください。

 6年生の担任の交替ですね。
 多分今頃の交替は、ほとんど学級崩壊という事態だと予想されます。
 鬱病などで休職に入り、その替わりの担任がいないのです。
 しかし、6年生の担任というのは、特別です。
 他の学年担任の交替とレベルが上がります。
 それだけ大変です。
 ほんとうなら、その学校のクラスをもっていない教務主任などが担任にあたるのですが、そうでもないのですね。
 その学校の職員にも替わりがいないというのは、異常です。

 もしそうでなかったら良いのですが、ほとんど特別だと意識して行くべきだと思われます。
 ★
 学級崩壊のクラスに入ると、まず最初に入るととにかくぐちゃぐちゃです。
 「これは大変だ!」という状態です。

 絶対に、「自分が何とか正常にしてやろう」という気持ちにならないことです。
 これで失敗した先生は数限りいますから。

 まず様子を見ることです。
 最初に心がけることは、3つ。

 ①縦糸:横糸の比率で言えば、2:8ぐらいの気持ちで子供たちに対して行きます。
  一緒に遊ぶ時間を多くする。
  授業の合間に、ゲームをしたりして、一緒に遊ぶなどをしながら、徹底して様子を見るのです。
  このゲームは、中村健一先生の『73のネタ大放出』(黎明書房)を参考にしてください。
  絶対に、縦糸をびんびん張るようなことはやってはいけません。
  様子を見るのです。

 ②何ができて、何ができないのかを見てください。
  ア 話をちゃんと聞けるのかどうか?
  イ 授業はちゃんと成り立つのか?
  ウ 教師についてきてくれる子供たちが何人ぐらいいるのか?
  エ 教室の雰囲気を握っているやんちゃは、どの子供か?
  
③学級崩壊になっていたクラスを回復させていくための、とっておきの方法は、今までの担任の先生と、がらりと違ったやり方をするということです。「今度の先生は違うぞ!」という気持ちを持たせることです。
  そのためには、今までのクラスに対する「困りごと」を知らなければなりません。何に不満や不平を持ってきたか、何に困っていたのか。
  それを知るためには、匿名のアンケートを出したり、さまざまな子供たちとよく話をして、いろいろと聞き出すことです。
これは、ちょっと高度なことですので、余裕ができたら試してみてください。

 軌道に乗ってきたら、やることは3つです。

 1つ目は、話の聞き方を教えること。
 これについては、『教師1年目の教科書』(学陽書房)のp70,p71に書きましたので、急ぎこれを参考にしてください。

 2つ目は、授業も活動も「スピード・テンポ」を心がけること。
 学級崩壊しているクラスは、必ず「スピード感」がなくなっています。
 このスピード感を取り戻さなくてはなりません。
 だらだら、まったりする活動を止めることです。
 これについても、上の本のp92,p93に書きました。参考にしてください。

 3つ目は、「指示ー確認」の原則をきちんと実践すること。
 これも上の本(p84,p85)に書きました。
 絶対に必要な原則になります。
 この原則をきちんとできなくて、クラスがぶれているところはいっぱいあるのです。

 童神先生、6年生を担任するというのは、かなり大変な課題になります。
 ましてや学級崩壊をしているクラスのあとを引き受けるというのは、大きなハードルです。
 もし、うまくいかなくてボロボロに疲れたりしたら、辞めるのですよ。
 正規の職員ではないのです。
 その学校の職員が引き受けていないのです。
 童神先生が、まともに泥をかぶる必要はありません。
 自分の力量では、対応できなかったと考えればいいのです。
 そんなとき、もう一度コメントをください。
 

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「算数学力向上メソッド」の実践(6)~授業の指導案を送付します~

1 インプット部分の授業展開3条件

 インプットの授業に課題は投げ返された。

 さて、この課題にどう挑戦するか。
 問題は、「なんとなく読む」(ザル読み)「なんとなく聞く」(ザル聞き)にならないようにすること(「なんとなく観察する」は除いていく)。

 このような授業を、まずつくることである。

 そのための3条件を設定する。

  (1)算数授業のインプット部分は、例題指導の部分である。
   ここをどうつくりあげるか。
  
  (2)あくまでも教科書に沿った展開を考える。
  
  (3)「なんとなく」を廃していくために、「集中できる」を条件とする。

 その3条件を、もう少し具体化する。

   ①例題指導のインプット部分は、15分か長くても20分。
  
   ②インプット部分は、「ときかたハカセ」を明確にする。
  
   ③「集中させる」ために、インプットしたら、すぐにアウトプット
   をする。これを小刻みに繰り返す(「小刻み活動法」と名付けている)。
  
 「インプット部分」(例題指導)で指導したいことは、次の5つ。

  ア 学習課題を書く
  イ 問題を読む
  ウ 文意をつかむ
  エ 問題を解く
  オ 「ときかたハカセ」にまとめる 

2 「インプット部分」の指導5つ

 アの「学習課題を書く」について
 最初に、今日勉強することを確認する。今日の1時間が、何の勉強なのか、はっきりする。

 イの「問題を読む」について
 最低3回読んでいくようにしたい。ほとんどが、この読むを1回で済ましていることが多い。低学力児は、ほとんど読み取りができない。
 「注意深く読む」ための課題である。

 ウの「文意をつかむ」について
 これがとても重要である。この問題は、何について書かれているか、何を求める問題なのか、などを読み取らなければならない。
 多くの授業が、これをとばしている場合が多い。
 「注意深く読む」のための課題である。

 エの「問題を解く」について
 あとで私の授業案(東書6年生)を提起したい。
 ここでは、教科書のひろきさんの解を取り上げている。
このひろきさんの考え方が、次のアウトプット問題の1,2にスムーズにつながっていくと考えられる。
 かおりさんの考えも、余裕があれば、付け加えればいい。

 オの「ときかたハカセ」について
 インプット部分の最後に、この問題を解くための「ときかたハカセ」をまとめる。ここは重要な部分である。

 「注意深く聞く」という課題は、インプット部分全体に関わることであるが、特に意識しているところは、「インプット」したら「アウトプット」するという「小刻み活動法」になる。
 
 これを繰り返したら、子供たちは「集中せざる」をえなくなる。
 注意深く聞かせるためには、集中させ、エネルギーを使わせなければならないのである。
 
 全ての授業が、この5つを含めるというわけではないが、インプット部分の基本型は、この5つでいいのではないかと思っている。
 参考にしてほしい。

目新しい授業ではない。
 むしろ、普通の授業。だから、そんなに期待しないでほしい(笑)。
 日常に耐えられなければ、意味がない。

 多くの教師たちが、毎日の授業を、赤刷りの指導書を参考にしている中で、こうした注意点をもって授業の望むことは、ぜひとも必要なことだと考える。                              (完)

 この参考の授業案は、ブログのコメント欄(非公開にする)に応募してもらえば、メール添付で送ります。
 6年生(東書)の「比の利用」の1時間(インプット部分だけ)を、授業案にしている。この授業は、子供たちがよくつまずくところである。
  

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「算数学力向上メソッド」の実践(5)~課題はインプットになる~

1 その気にしなければならない!

 (4)には、次のようなことを書いた。
 樺島紫苑さんの提言である。

 「インプットとは、脳の中に情報が入って(INする)、情報が置かれる(PUTする)。情報がインして、プットして、初めて「インプット」といえます。」

「注意深く読む」「注意深く聞く」「注意深く観察する」ことが、偽物のインプットではなく、本物のインプットになるというわけである。

 低学力児は、「その気」にしなければ、絶対に成績は上がらない。
 「その気」とは、「がんばって算数の勉強に取り組んでみよう!」ということである。
 「これができないから、困っているのだ!」と言われそうである。

 私たちの研究の筋道は、シンプルに言えば、以下の通り。

 ①まず、「分かる」ではなく、「できる」という「事実」をつくる。
  
 ②単元テストで、「60,70,80点」をつくる。

 ③「やればできるじゃないか!」と褒め称える。
  ここで、その気をつくる。

 
 5人の低学力児のうち、3,4人はこの①②③で成功したのである。
 しかし、1,2人は、これができなかった。

2 課題は、インプットになる!

 どうするか。
 課題は、はっきりしている。

  脳の中に情報が入って(INする)、情報が置かれる(PUTする)。

 この状態をつくることである。

 これは、アウトプットの課題ではなく、インプットの課題である。
 そう考えるならば、改めて「インプット」の授業に戻らなければならないことになる。

 私たちは、授業については、2号に書いたように以下のように考えてきた。 
1つは、問題解決学習の方法はとらないこと。
 この学習法で行えば、低学力児を引き上げることは不可能になる。

 2つ目は、単元13時間扱いならば、できるだけ時間数を増やしたりしないこと。算数の時間は、普通にやっても(指導書どおり)、不足するようになっている。ぎりぎりの時間でしかない。

 3つ目は、授業の展開になる。以下のようになる。
 きっちり1時間の課題を終了させる。
      ①復習テスト(5分)前日の練習問題
      ②例題指導(15分か20分)インプット指導部分
      ③類題指導 以下、アウトプット指導部分
      ④練習問題指導
      ⑤スキル・ドリルタイム(5分)

 だが、共同研究をやっている先生たちが、確実にこの3つをこなしているとはなかなか言えない。
 あくまでも努力目標である。
 今回の第3次の先生たちでも、初任者もいて、また2年目の先生もいるわけである。

 基本は、とにかく教科書通りに進めていくこと。
 それは、初任者でもやれるということが必要であり、日常に耐えられる「「日常授業」でなければ意味がないからである。

 さて、インプットの授業をどうするか。
 それが、問われる。 
(つづく)

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「算数学力向上メソッド」の実践(4)~インプットをきちんとさせること~

1 1,2人が引き上げられない!
 
 クラスの低学力児5人のうち、3,4人は引き上げられると書いた。
 しかし、どうしても1,2人は効果を上げないとも書いた。

 この1、2人の子供たちをどうとらえるか。
 第3次共同研究の大きな課題である。

 この1、2人も、授業にはちゃんと参加しているのである。
 それでもなかなか成績が上がらない。
 単元テストでは、50点以下が多い。
 どうしてもこの壁を突破できない。

 これをどう見ていくか、なのである。

 この子供たちに、「アウトプット」を繰り返しても、なかなか成績を上げない。
 それは、何の問題なのだろうか。

 ①家庭の状況を含めた学習環境の問題
 ②知的障害の問題
 ③宿題をやってこないなどの学習意欲の問題 など

 さまざまな原因が考えられる。
それらの問題を追究いけば、絶望的になる。
 学校ではどうしようもない課題が突きつけられるからである。
 
2 1,2人はインプットしていない!
 
 しかし、目の前の1,2人は、ここで算数の学習に参加しているのである。
でも、ここでどんな「事実」がそこにあるのか。

  ①INPUTの「IN」は、なされている(?)。
  ②しかし、「PUT」がなされていない。

 ここに問題が集中する。
 いやいや、「IN」の状況も曖昧である。
 はたしてきちんとした「IN」がなされているのか、それがあやしい。
 だから、「PUT」がなされない。

 そこのところを精神科医樺島紫苑さんは、新しく出版された『インプット大全』では、次のように指摘される。

 ★ ★ ★
 インプットとは、「情報の入力」。脳の中に情報が入って、とどまっていなければ、「入力(インプット)」でないのです。
 ただの情報の素通り。「ただ聞くだけ」では、まったく記憶に残りません。水がザルをすり抜けていくように、情報が脳をすり抜けていく。そんな聞き方を私は「ザル聞き」と呼んでいます。あなたのパソコンに保存したと思っていたファイル。実際は保存されていなかったら、それはインプットといえません。
 インプットとは、脳の中に情報が入って(INする)、情報が置かれる(PUTする)。情報がインして、プットして、初めて「インプット」といえます。
 つまり、人の話を何時間聞いても、記憶にとどまっていなければなんの意味もないのです。
 ★ ★ ★

 また、次のようにも書かれている。

 ★ ★ ★
 さて、ではインプットの定義はどうでしょう。基本的には、インプットは「読む」「聞く」こと。さらに「見る」というのも含めていいでしょう。
 “インプットとは、「読む」「聞く」「見る」ことである”。行為としては正しいといえるでしょう。しかし、授業を50分聞いて、その内容をまったく覚えていなければ、脳に情報が入力されていないので、インプットとはいえません。それは、「ザル聞き」であり「偽物のインプット」です。
 ★ ★ ★
 
 樺島さんに言わせれば、1,2人はインプットしていないということになる。
 要するに、インプットしていないままに、アウトプットをさせても意味がないということになるわけである。
 
3 インプットするとは、どういうことか?

 さて、これからどうすべきか。
 はたと困ってしまったわけである。

 課題は、はっきりしている。これである。

  インプットをきちんとさせること

 これも樺島さんの『インプット大全』に耳を傾けよう。

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 つまり、“「読む」「聞く」「見る」ことによって、情報を得て、それを記憶にとどめる”ことがインプットの定義となります。
 「なんとなく読む」のではなく、「注意深く読む」。意識して読む。ザル読みではなく「精読」「深読(議論できる水準で深く読む)」。
 「なんとなく聞く」のではなく、「注意深く聞く」。ざる聞きではなく、内容を理解しながら、意識してしっかりと聞く。あるいは傾聴。英語で言えば、「hear」よりも「listen」のイメージ。
 「なんとなく見る」のではなく、「注意深く観察する」。結果として、細かい部分を意識して観察して記憶にとどめる。英語で言えば、「see」(眺める)よりも「look」(注目する)、「watch(観察する)」のイメージです。
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 「注意深く読む」「注意深く聞く」「注意深く観察する」ことが、偽物のインプットではなく、本物のインプットになるというわけである。

しかし、これが一番のたいへんな課題である。
 さて、さて、どうすべきか。
                             (つづく)

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