算数共同研究の総括です!(1)

たびたびこのブログで算数の共同研究のことについて書いてきた。
 第1次、2次に渡って行ってきた1年間の研究の結果を報告しておきたい。

1 研究の目標と目的とは?

 この研究の目標は、2つ。
 
 1つ目は、クラスにいる10、20,30点を取っている低学力児を60、70、80点に引き上げていくこと。
 2つ目は、クラスの平均を90点以上にすること。だが、この目標は、クラスの実態によって大きく変わってくる。

 研究の目的は、この試みを通して、クラスの子供たちに勉強に対する意欲や自信を育てていくことを目指している。

2 「算数学力向上メソッド」とは?
 
 どんな実践を行うか。
 「算数学力向上メソッド」と名付けていることの実践を行う。

 「授業―宿題―復習テスト」を連動させて、システムとして実践することである。
 やり方はシンプル。
 まず、「授業」は、教科書通りに進める。
 1時間できっちり練習問題まで進めて終わる。
 できれば、「味噌汁・ご飯」授業として進めてほしい(『「味噌汁・ご飯」授業』算数編<明治図書>を参照してほしい。)

 問題解決学習の方法では行わない。
 この学習方法では、低学力児を引き上げることが不可能だからである。
 まず最初の「自力解決」でつまずく。
 
 次に、授業を終えたら、「宿題」としてA42枚の問題を課す。
 この宿題の左側には、授業の最後の練習問題がそのまま載せてある。

 それから、次の日に授業の最初の5分に「復習テスト」を行う。
 宿題の左側と同じ問題である。
 
 授業の理解が確かに行われたのかどうか、授業の練習問題―宿題―復習テストという一連の作業を通して徹底するのである。

 私が「宿題」と「復習テスト」を作成し、送付し、各先生たちは授業とその資料の実践を行う。
 ただ、それだけ。
 3 決められた時数を超えないこと

 この実践の約束は、決められている時数を超えないようにしていくこと。
 
 算数の時数は、まったく余裕がない。
 むしろ、指導書通りにやったら不足してしまう。
 それは、テストの時間や配付の時間などが計上されていないから。
 
 そのため、時間を多く使っての実践などは御法度。
 やむなく1、2時間の超過は仕方ないということになる。

 だから、授業はトントンと規定通り進めていくことになる。
 
4 1年間の結果

 1年間の研究で、さまざまな結果が出てきた。
 
 ほとんどのクラスで、低学力児の引き上げがなされた。
 また、クラス平均90点以上になることもしばしばであった。

 だが、うまく行かなかったクラスも、もちろん出てきた。
 それは、クラスが荒れていて、毎日もめごとの収拾に追われているクラスでは、なかなか低学力児の引き上げは難しかった。
 また、知的な遅れがひどい子供たちも、なかなか効果が上がらなかった。

 それでも、特別支援クラス級での実践(2つのクラスで研究をしてもらった)は、大きな成果を上げている。
 可能性を広げてくれている。

5 研究で分かってきたこと

 この研究でこれだけは確かであることが分かってきた。

 ①「算数学力向上メソッド」を使えば、普通の状態のクラスでは、確実に
  低学力児を引き上げていくことができること。

 ②だから、①の結果としてクラス平均90点以上は、達成できること。
 
 ★
 クラスが大変なところや知的に遅れている子供たち、あるいは支援級でも、1年間通せば確実に効果が表れる可能性があることも分かってきた。
 
 その実践例を示してみよう。
 
 ある4年生のクラス。M先生のクラス。
 異動して4年生を受け持った。4クラス。
 その学年は、3年生のとき、3クラスが学級崩壊をしていた。

 M先生が受け持ったクラスは、13人の子供が特別支援の対象。
 その状態で、最初からM先生は、「味噌汁・ご飯」授業を始める。

 そして、私と提携しての共同研究「算数学力向上メソッド」の実践。

 1年間の中でさまざまなドラマがあったが、その結果を明らかにしておこう。

 単元は、3学期の単元「小数と整数のかけ算、わり算」。

  技能   数学的考え方 知識・理解
  クラス平均 47.12  46.06    50

 低学力児はどうなったのだろうか。

  E       50     30      50
  S1       35     45      50
  S2       30     45      50
  H       40      30      50
  M       40      45      50

M先生は、次のように報告されている。
「テストの表面の最低点は、HさんとS2さんの70点でした。2人とも小数点のつけ忘れがあったのでそれがなければ80点だったのでもったいなかったです。この2人は、この1年間でかなり学力が高まったと思います。70点でしたが、2人とも喜んでいました。「悔しい、次のテストはもっと頑張る」とも語っていて、かなり勉強に対して前向きになってきています。我がクラスは、手を掛けなければいけない児童はいますが、低学力児はいなくなったと言っていいでしょう。特別支援の対象になっている児童がクラスの3分の1でも、十分にやっていけることが分かり、自分の中でもかなり自信になりました。」

 共同研で設定した目標を完全に達成して、目的としていた児童の意欲や自信も、もたせることに成功している。
 そのキーポイントは、テストの点数にあることがはっきりしたのである。

 また、M先生は、次のようにも報告されている。

「『テストの裏(知識・理解)が全員満点だったよ』とクラスに話したら「先生の教え方が良いからだよ。先生ありがとう。」とみんなから言われました。そうではないのだけどな…と思いつつ「ありがとう」と言っておきました。クラスの学力の高まり、特に低学力児の高まりは、教員と児童の関係の向上に一役買ってくれます。」と。
 1年間、「味噌汁・ご飯」授業と「算数学力向上メソッド」で取り組めば、大変だったクラスも、このように変わってくる。
 その可能性を示してくれたことになる。

それでも、この「算数学力向上メソッド」がなぜこんなに効果を上げるのか。
それについては次号に書く。


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つれづれなるままに~桑田佳祐に驚く~

●3月16日、6チャンネルの報道特集を見た。
 その中で、いじめ自殺をした女子中学生の事件を取り上げている報道があった。
 神戸市教育委員会の指導主事が、学校へ指示を出して、実際にいじめを調べたメモを隠匿した事例が取材されていた。
 
 この教育委員会の事なかれ主義は、目を覆うばかりで、「これが教育を主導している役所なのか!」と呆れかえるばかりであった。
 
 そのテレビを見ている家内は、「どうしてこんなひどいことになっているの?」と呟いていた。きっと見ている人たちも同じ思いになったと思われる。
 ★
 私は、今まで多くの教育委員会や指導主事の先生たちと関わりを持ってきている。
 その人たちと比べれば、あまりにも落差があって、驚くばかりなのだが、実際にこうして神戸市教育委員会の醜態がある。

 何が起こっているのだろうか。
 
 今まで財務省の問題、厚生省の統計不正問題など官僚や公務員の不正が続いている。
 はっきり言えるのは、この人たちはサボっているわけではない。
 反対に、忙しさに追いまくられている。

 普通の先生たちだって、激務なのである。

 でも、確実に言えることは、この人たちを支えてきたプライドや誇りが摩滅して、目の前の蠅を追うことしかできなくなっている。
 仕事から得られる喜びやうれしさなどの手応えがなくなって、疲弊している。
 
 疲弊している人は、楽な、安易な方向しか選ばない。
 ★
 きっと神戸市教育委員会は、トップの人たちが、いじめ自殺を真正面から引き受けるというより、何とか誤魔化して目の前の蠅を追おうとしたのであろう。
 
 それが教育の死につながるとは想像もしなかったのだろうか。

 こういう教育委員会の元で仕事をしている多くの先生たちの悲しさを思う。

 だが問題は、これが氷山の一角ではないかということになる。
 ★
 3月18日に、市教委の第三者委員会は、その調査報告書を提出したと朝日新聞は報じている(2019.3.19)
 自殺した母親は、「学校がSOSをきちんと受け止めていれば、娘の命はなくならず、いじめたと認定を受ける子もいなかった」と語っている。

 一連のいじめ自殺事件からはっきり分かることは、もはやいじめ自殺は学校は防げないという厳然とした「事実」である。
 いじめもまた、学校は対処できないのだという「事実」である。

●T県では、来年度の教員採用試験に向けて、実施要項が改訂されるとの報道があったということ。
 年齢制限、撤廃。4月1日現在で定年の60歳未満であればOK。
 現在講師として勤務している者は一次試験免除。

 講師の一次試験の免除は、当たり前で、もともと現在勤務している先生に、試験勉強まで強いていくのは無理があった。

このT県は、小学校教員では昨年の倍率が2.6倍。
10年前は30倍。
10年で、こんなに変わっている。

採用試験を受ける学生が極端に減っている。
新潟が、1.3倍、北海道も2倍を切ったと聞いている。
深刻な事態になろうとしている。

 K県では、3年後には、非常勤講師が各学校へ配置できない事態がくると、県の校長会で報告されたと聞いている。
 だから、学校で病気で休職になったりしたとしても、替わりの先生は来ないということになる。
 これもまた深刻なことになる。

●20日は全国的に小学校の卒業式。
 私も、11年前の退職の年、6年生を担任して卒業させた。
 卒業式の前の日、卒業アルバムができてきて、子供たちはわーわーと歓声を上げて、アルバムに見入っていた。
 そのうちに、一人ひとりが
「先生、一言書いてください」と余白にサインを求めてきた。
 どこの教室でも行われている光景。
「青春しろよ!」と一言。
 ところが、おとなしい男の子が、「先生、青春とは何ですか?」と聞いてきた。
『ああ~~、そう言えば青春という言葉はもう死語になっていたんだ!』と思い出して、ふと、
「青春とは、砂浜をみんなで走って、夕日に向かって『ばかやろう』と叫ぶことだよ」と。
その男の子は、「ぼく、~~~そんなことできません!」と走っていってしまった。
 こんなことを思い出すのである。

●NHKのニュースを見ていると、いきなり桑田佳祐の「ひとり紅白歌合戦」が始まった。
 「なんだ、なんだ!」と思っていると、桑田一人でそれぞれ紅白に分かれて、今まで紅白で唄われてきた歌謡曲を歌おうという企画。
 全170曲を一人で歌おうという無謀な企画である。
 新聞を見ると、「大衆音楽史 歌謡曲からJポップまでひとりで歌う紅白」と書いてある。
 もう寝る時間なのだが、ついつい見入ってしまう。

 びっくりしたのは、桑田のうまさ。
 1つひとつの曲を自分のものにして、歌い繋げていること。
「桑田って、こんなに歌唱力があったのか!」と思わせてくれた。

 30年の12月に収録されたものなので、ダイジェスト版になっている。
 それでも、荒井由実(ユーミン)の「ひこう雲」は秀逸。レディーガガも桑田らしくておもしろい。でも、中島みゆきの「時代」は残念……。

 桑田佳祐は飄々とした天才だったのだと改めて感じた時間だった。

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「自己流」で身に付けた力量で対応できなくなっている!

  「味噌汁・ご飯」授業研究会の会長でもある、秦先生より次のようにブログで、今回の本の紹介をしてもらった。
  ★ ★ ★
 教師の1年目の教科書
野中信行先生が「教師の1年目の教科書」(学陽書房)を上梓された。
私のところにも1冊ご送付くださった。
一週間もしないうちに、重版との知らせが入った。
嬉しい限りです。
さて、肝心の中身はということ、次の6章からなっている。
・序章 最初の1か月で身につけたい仕事のきほん
・第1章 必ずやっておきたい新年度・新学期の準備
・第2章 ここだけは押さえたい学級経営のコツ
・第3章 新任でもできる授業・指導のコツ
・第4章 クラスがまとめる子どもとのコミュニケーション
・第5章 新任だからできる保護者とのかかわり方

お読みいただければわかると思いますが、極めて平易な文章でわかりやすく
述べられています。
しかし、よく読むと書かれている内容は、経験者が読んでも役立つ原則論が多く含まれていることに気付かされます。
野中先生は、全国津々浦々の学校の授業を参観されたと伺っています。
つまり、全国の学校の課題をご存じだということです。
その課題を初任者向けにわかりやすく編集したのが、本書と言えるでしょう。
是非、お読みいただければと思います。
 ★ ★ ★
  みごとに私の意図を読み取ってもらっている。ありがたいことである。
 
 前回のブログで、教師の力量を高めるための「守破離」の原則を書いた。
 次のような内容だった。
 ★ ★ ★
 「守」…基本となる実践をマネて、マネて、基本をしっかりと習得する。

  「破」…セミナーや研修会、本などで、身に付けた実践とは違う実践を
     研究する。

 「離」…自分の今までの研究を集大成し、自分独自の教師像を追究する。
  ★ ★ ★
 しかし、現実の多くの先生たちは、最初から「離」ばかりの追究をされている。
 いわゆる「自己流」「自己流」「自己流」である。
 「守」である基礎・基本を身に付けないままに、最初から「自己流」で満足している。
 それで今までは何とかやってこれたのである。
 でも、もうそれがダメになっている。
 
 私が見聞きしている事態は、想定を超えている。
 クラスが、学級崩壊になり、学校の中で何人も休職となり、学校崩壊状態を招いている。

 それは、子供たちの変容が主因になっているのだが、それに合わせて対応できる先生たちの力量が追いつかないのである。
 今まで身に付けた「自己流」の力量では対応できない。
 そんなことが起こっているのだと、私は考えている。
  ★
 私は、今回の本で「守」である「学級づくり」「授業づくり」の基礎・基本はこうですよ、と伝えたかったわけである。
 
 もちろん、野中流の基礎・基本である。
 これは、初任の時から3年でほとんど身に付けてほしい内容である。

 これを踏まえて「破」「離」がやってくるというのを分かってほしいのである。
 

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『教師1年目の教科書』が重版になる!

  『教師1年目の教科書』(学陽書房)の本が、1週間で重版になりました。
 多分、ブログを読んでいただいている先生方が買っていただいているか、初任者の先生に薦めていただいていると思われます。
 感謝いたします。
 ありがとうございました。

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再び横浜野口塾のお知らせです

  再び野口塾のお知らせです。

 今回も一講座私も提案させてもらっています。

 

        横浜野口塾のお知らせ


1 日 時 平成31年3月30日(土)  10:30~17:00

2 会 場 横浜水道会館

 

              相鉄線 天王町駅下車徒歩7分

 

3 参加費 4,000円    学生2,000円

 

4 定 員 60名

 

5 日 程
  10:00 受付開始

 

 
10:30~12:00 第一講座 「説明文指導のポイントはこれだ」

 

10:30~10:45 地元教師による「想像力のスイッチを入れよう」の模擬授業

 

10:45~10:50 野口先生による指導・講評   

 

10:50~11:05 野口先生による「想像力のスイッチを入れよう」の模擬授業

 

           5分休憩

 

11:10~12:00    野口先生による説明文の指導法についてのご講演

 

 

 

12:00~12:50   昼食休憩・書籍販売

 

12:50~13:00        PRタイム

 

13:00~ 14:30第二講座「物語指導のポイントはこれだ」   

 

13:00~13:15     地元教師による「わたしはおねえさん」の模擬授業

 

13:15~13:20    野口先生による指導・講評

 

13:20~13:35     野口先生による「わたしはおねえさん」の模擬授業
     5分休憩

 

13:40~14:30     野口先生による物語の指導法についてのご講演

 

          10分休憩・書籍販売

 

14:40~15:40  第三講座  野中信行先生の学級経営講座 

 

                          「学級を軌道に乗せる学級づくりのあり方」

 

          10分休憩・書籍販売

 

15:50~16:30 第四講座  野口先生の教養講座 

 

                           「情報の読み方」        16:30~ 17:00  交流会

 

17:30~19:30 懇親会(希望者) 

 

6 申込方法

 

 「第202回 授業道場 野口塾 IN横浜 」のページのURLからお申し込みください。

 

 

 

 https://kokucheese.com/event/index/552120/
    
7 連絡事項

 

(1)昼食は各自でおとりください。会場周辺には飲食店があります。会場での飲食も可能です。

 

(2)講座修了後に会場近隣店で懇親会を予定しています。野口先生と直接お話しができる
 チャンスです。進んでご参加ください。 (4,000円程度の予定です。)

 

 

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つれづれなるままに~飛行機ができてきた~

●S小学校から、最終の校内研修に呼ばれた。
 5時間目に4年生の初任者のクラスで授業をし、その後、講座である。

 S小学校は近くの学校である。
 自宅から歩いて向かう。30分ほど。
 ★
 すぐに4年生のクラスで、授業。
 事前に5分ほど担任の先生と打ち合わせ。
 
 3階にある教室へ向かう。
 教室へ「こんにちは」と入ると、元気な声、顔で挨拶を返してくれる。
 「これはいいな」と内心思う。
 早速自己紹介をする。
 いつものパターンで、小刻みに自己紹介し、笑い、笑い、を起こす。
 とにかくよく笑う。
  これだけ笑わせておけば、授業はだいたいうまくいくのである。
 ★
 自己紹介の中で、突然「K君 どうなの?」と振ると、「どうしてぼくのことを知ってるの?」という顔。
 周りの子供が「筆箱に名前のシールを貼ってあるじゃん!」と教えている
(事前に担任の先生から、クラスの雰囲気を握るやんちゃな子供を教えてもらっていたのである)。
 
 そのKくんが、授業の感想で書いている。
 
 ★ ★ ★
 新しい先生だったから、とてもきんちょうしました。やさしいかおで、めがねをかけてる男の人は、だいたい内心こわい人と思っていたけど、とてもやさしい先生だし、とてもおもしろい先生だったなといんしょうにのこりました。
 「もういちど、またこんなおもしろいじゅぎょうをうけたいな~」なんてことを思いました。(いっしょう頭からはなれないと思います)
 ★ ★ ★
 
  良い子だなあと思う(笑)。
 
●  ブログに、山中先生からこのようなコメントが載った。
 私の「一昔前の授業だ!?」に対するコメントである。

 ★ ★ ★
 6年ぐらい前に市内のある中学校の社会科研究授業を参観しに行きました。
その授業後の研究協議の中で,
「一斉授業をやっている先生がまだいるんですね。一斉授業をやっている先生は,先生として認めません」
という発言をした大学の先生がいました。
私は,「知識をしっかりと定着させるためには,一斉授業も必要だと思っています。一斉授業をきちんとやれない教師は,他の学習指導をやってもうまくいきません。」と発言しました。
その大学の先生は,その場では言いませんでしたが,その学校の研究主任へ私を批判するメールを送ってきました。
(その文面は私も読みました)

不易の部分を大切にしない教育は,時代が変わると消えていくのだと思います。
 ★ ★ ★
 
 こんなことを言う大学の先生がいるのだとびっくりしたところである。
 現場をまったく知らない、相当にひどい教授である。

  私は、ここ7年間に1500人ぐらいの先生の授業を見てきたが、一斉授業以外の授業をされていた人は、1人もいなかった。
 今も、日本全国の先生たちは、数多く一斉授業をしているはずである。
 
 別に、一斉授業だけにこだわる気はないのだが、一斉授業をまったくダメであると発想すると、現場の実態と大きくかけ離れる。
 むしろ、山中先生と同じように、一斉授業をきちんとやれないならば、他の授業はできないのだと私も思っている。

●2019.38 朝日新聞 折々のことばから  鷲田清一

  人間には
   行方不明の時間が必要です

 「うたたねにしろ/瞑想にしろ/不埒なことをいたすにしろ」、人には
 「ふっと自分の存在を掻き消す時間」が要ると詩人はいう。「日々アリバイを作るいわれもないのに」境内電話は鳴る。でも出ない。むしろ時の隙間をこじ開けて一人「ポワン」としていたい。自分の大切に思うのも大事だが、ときに自分に厭きる。自分をチャラにすることも必要だ。詩「行方不明の時間」から。

●けん玉の「飛行機」が少しずつできるようになってきた。
 まだ5回に1回ぐらい。

 とにかく、試行錯誤。
 けん玉では、この飛行機とふりけんが鬼門になる。
  ここでけん玉を止める人は多いはずである。

 私は、「人ができることはできないことはない」という信条をもっているので、しつこく挑戦している。
 やっと、やっと、コツがつかめてきたのである。
 けん玉では、5級の段階。
 

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『教師1年目の教科書』(学陽書房)が発売される

   『新卒時代を乗り切る 教師1年目の教科書』(学陽書房)が発売される。
 3月6日よりアマゾンで売り出される。

 初任の先生へ向けて、今まで何冊もの本を出してきた。
 今回は、その集大成になるものである。

 決して見栄えの良い実践を書いているわけではない。
 しかし、初任の先生がぶつかるであろう現実に、「こうすればいい!」という助言をどれだけ書けるかと格闘して書いたものである。

 その意味で、若い先生たちの基礎・基本の実践がここに上げられていると思ってもらっていい。
 
 これだけできれば、クラスは何とかなるのである。
 中堅やベテランの先生がぶつかっているハードルも、ここへ戻ってくればいいのである。

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「1週間のシナリオ」を差し上げます!

 3月になった。
 新しい年度が始まる。
 今年度も初任の先生が、教師としての仕事を始める。
 ところが、心痛めるのは、辞めていく初任の先生たちが数多くいることである。
 
 決して、いい加減に子供たちに対応しているわけではない。
 また、教師へ対する希望や夢をもって、教師になってきている人たちなのである。
  ★
 16年前に初めて本を出した。
 『困難な現場を生き抜く教師の仕事術』。
 周りで学級崩壊が起こり、これから大変なことが起こってくるなあと実感したからである。
 
 その時、具体的な提案をしたのが「3・7・30の法則」だった。
 「学級づくり」の提案である。
 1ヶ月をどのように乗り切るかをテーマにしたもの。
 
  この1ヶ月が「学級づくり」にとって、どれだけ重たいものか、もう現場の先生たちは実感されていることであろう。
 中村健一先生なんか、この1ヶ月で100%決まると断言されている。
 勝負は1ヶ月なのである。
 ★
 勝負の1ヶ月で、「3」日をずっと声高に主張されてきた。
 私も、「3」の大切さを主張している。
 出会いの3日間として提起している。

 3日間で「野中先生が担任になって良かったなあ」と印象づけること。
 これが「3」のねらいになる。
 そのために、私は得意ネタの「怖い話、汚い話、おもしろい話」で迫っていく。
 教室の子供たちを震え上がらせたり、笑いの渦に巻き込んだりするのである。
 
 しかし、3日間は分刻みの時間。
 教科書を取りに行ったり、大掃除をしたり、……あっという間に過ぎ去っていく。
 そんなにこの時間に多くのことは期待できない。
 むしろ、最も重要になるのは、3日を含めた「7」(1週間)の時間である。
 仕組みづくりの1週間と言っている。
 朝登校してから、終わりの会までの「教室の一日」を仕組み化するのである。
 子供たちが自分たちで教室を動かしていけるようにするためである。
  ★
 そして、繰り返しの「30」日が来る。
 「7」でつくった仕組みは、1回きりのこと。
 
 子供たちは前年度のクラスで1年間慣れてきている仕組みがある。
 それがいいに決まっている。
 習慣を変えるわけである。
 
 そのために、「30」が必要。
 繰り返し、繰り返し、徹底させていく。
 大事な仕組みは、毎日でも取り組まねばならない。
  ★
 初任の先生は、この「学級づくり」の大切さを知らない。
 だから、クラスが大変になるのである。
 
 私は、初任の先生のために、その「7」(1週間)にどんな仕組みをつくればいいかを「1週間のシナリオ」で提示することにした。

 こんな仕組みになる。
 私の実践を7割程度入れてつくりあげた。

 もちろん、これは他の先生方にも参考になるものである。
 ★
 例年、このシナリオをほしい方に提供している。

 昨年とほぼ同じである。
 著作権も放棄しているので、自由に使っていい。
 
 特に、初任の先生たちに配付してほしいと願っている。
  何とか初任の先生たちが辞めないで1年間を終えていくことを切に願っているためである。

 ほしい方は、コメント欄にその旨を書いてほしい(非公開)。

 23枚の枚数になるので、十分注意してほしい。
 
 

 

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横浜野口塾のお知らせ

       横浜野口塾のお知らせ


1 日 時 平成31年3月30日(土)  10:30~17:00

2 会 場 横浜水道会館

              相鉄線 天王町駅下車徒歩7分

3 参加費 4,000円    学生2,000円

4 定 員 60名

5 日 程
  10:00 受付開始

 
10:30~12:00 第一講座 「説明文指導のポイントはこれだ」

10:30~10:45 地元教師による「想像力のスイッチを入れよう」の模擬授業

10:45~10:50 野口先生による指導・講評   

10:50~11:05 野口先生による「想像力のスイッチを入れよう」の模擬授業

           5分休憩

11:10~12:00    野口先生による説明文の指導法についてのご講演

 

12:00~12:50   昼食休憩・書籍販売

12:50~13:00        PRタイム

13:00~ 14:30第二講座「物語指導のポイントはこれだ」   

13:00~13:15     地元教師による「わたしはおねえさん」の模擬授業

13:15~13:20    野口先生による指導・講評

13:20~13:35     野口先生による「わたしはおねえさん」の模擬授業
     5分休憩

13:40~14:30     野口先生による物語の指導法についてのご講演

          10分休憩・書籍販売

14:40~15:40  第三講座  野中信行先生の学級経営講座 

                          「学級を軌道に乗せる学級づくりのあり方」

          10分休憩・書籍販売

15:50~16:30 第四講座  野口先生の教養講座 

                           「情報の読み方」        16:30~ 17:00  交流会

17:30~19:30 懇親会(希望者) 

6 申込方法

 「第202回 授業道場 野口塾 IN横浜 」のページのURLからお申し込みください。

 

   https://kokucheese.com/event/index/552120/
    
7 連絡事項

(1)昼食は各自でおとりください。会場周辺には飲食店があります。会場での飲食も可能です。

(2)講座修了後に会場近隣店で懇親会を予定しています。野口先生と直接お話しができる
 チャンスです。進んでご参加ください。 (4,000円程度の予定です。)

 



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つれづれなるままに~野良猫のトロが亡くなった~

   ●朝日新聞の折々の言葉(鷲田清一)から  2019.2.4

「お前が絵を描くなら、文章を書くなら、このまちの住人になるなよ。
 距離を取れ。
            陸前高田(岩手県)の写真館店主

 東日本大震災後、消防団長としての復旧に尽くした写真館店主は、被災者の言葉を必死に写し取ろうと移住してきた東京藝大の院生(当時)・瀬尾夏美に、その張りつめた思いを汲みつつも毅然とこう告げた。表現者は土地に密着してはならないと。これがのちの瀬尾の仕事の支えになった。
 「さみしさという媒介についての試論」
 ★
 この言葉はあらゆるところで使われるはずである。

 たとえば、新しい担任になった初任者へも使われる。

「あなたが、この学級をほんとにきちんと軌道に乗せたいと思うなら、
 子供たちの仲間になったりしたらだめだ!距離を取れ。」

 初任者の、大きな失敗は、子供たちの中へ入り、仲間になろうとすることから起こってくる。
 距離を取れとは、「縦糸を張れ!」ということになる。
 そして、横糸を張る(子供たちとの心の通じ合い)ことが必要になる。
 距離を取り過ぎても問題だからである。

●可愛がっていた野良猫のトロが亡くなった。
 隣の家の小屋で誕生し、ちょこちょこと私の家に遊びに来ていた。
 
 娘が玄関にトロの小屋を作ってあげ、夜になると、そこに入って休むようになった。

 食が細く、こわがりで、おくびょうだった。
 だから、毎日隣の家と前の家で、ひなたぼっこして過ごした。
 どこに行くこともなく、いつも私たちの見える場所にいた。

 ところが、今年になって、隣のうちにずっといるようになり、冬になっても、小屋に帰ってくることがなくなった。
  この寒さである。
 耐えられるのかなと心配していたが、やはり無理であった。

 最後は、私の家に連れてきて、一晩過ごした。
 朝方5時頃、もう冷たくなり始めて亡くなっていった。
  5年を過ごしたことになる。
 野良猫の寿命は4,5年と言われるが、丸6年生きたことになる。
 えさは隣の家でもらい、いつもいつも小食であった。
 それが心配だった。

 朝玄関へ出ると、ついつい日が当たっているところを探してしまう。
 もうどこにもトロはいない。
 
 平和主義者で、争うということをほとんどしなかった。
 トロがいる見慣れた風景が、もうないのだ。
 しばらくこのことに耐えなければならない。
 
●学事出版が『教採合格手帳』を出した。
 教員採用試験合格を目指す人のための手帳だという。
 
 私は、この手帳のもとになった教師プランニング手帳づくりの作成に関わった一人であった。
 その関係で、今も必ずその手帳が送られてくる。
 
 今回も、採用試験合格のための手帳を作成したということ。 
  それが送られてきた。よく出来ている。

●日本画家の堀文子さんが亡くなった。
 100歳だった。
 「慣れない、群れない、頼らない」という生き方を終生貫いた方だった。

 今堀さんが書かれた「私流に現在を生きる」(中央公論新社)を読んでいる。
 文章がうまい。しみじみ感じる。合掌。

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